『男子のいじめグループ』スカッとする話【長編- 名作まとめ】

【長編- 名作】スカッとする話

 

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【長編- 名作】スカッとする話

 

男子のいじめグループ

個人的にスカッとした話。中3のときの話。フェイクあり。

中2から塾に通っていた。
その塾は駅前にあり、付近に3つ4つある中学校から生徒が集まっていた。

そんな中でもイジメがあって、仮にA子とする彼女はたまにではあったが
一番大きな男子のグループに大きな声で悪口を言われたり罵倒されたりゴミを投げつけられたりしていた。

そのイジメグループの主犯格がA子と同じ学校で、学校の続き、のような感覚でイジメをし、
それに他の男子が乗っかっているという状況だった。

私はといえば男子は怖いしで何もできず、たまに先生を呼びに行くとかその程度。
少なくとも彼女を無視するようなことだけはないように、と思っていた。

その塾には県内有数の進学校(公立)を目指すSクラス、
公立校を目指すNクラスがあったのだが、
中3になり、受験をはっきり意識するようになると、Nクラスが複数にわかれた。

私はNクラスに属し、A子もNクラスだった。これが問題だった。
男子グループはNクラとN2クラにわかれてしまったのだ。
その結果、A子へのイジメが悪化するようになった。
A子は自分より頭が悪いはずなのにNクラなのはおかしい。そういうことだったようだった。




話は前後するが、NクラにB美という女子が入ってきた。
B美は頭がよく、Sクラでも問題ない成績のようだった。
が、公立校を目指していない関係もあってNクラに在籍していた。

B美はA子とマンガの趣味があったようで仲良くなり、
A子はNクラの中でも頭がいいとされる女子たちと仲良くするようになった。

B美の関係でSクラにまで友達ができた。
成績で順位付けされる塾では、成績が絶対…とまでは言わないまでも
漠然と「なんか偉い人たち」みたいな雰囲気があって、
絡んでみたりましてや暴言を吐いたりという行為はまさしく愚行、みたいなそんな感じだった。

そんな頭のいい人達とA子が友達付き合いをしだしたことで、A子に対するイジメはぱたりとやんだ。
ここまでが前提。

書き忘れた、B美がNクラに入ったのはクラスがわかれた1,2ヶ月前です。

そんなこんなでイジメはなくなっていたのだが、ある冬の日に事件は起きた。
受験生の鬱憤が最高潮だったこともあり、A子へのイジメが再燃したのだ。

最初、男子グループは「あいつのが俺よりクラス上っておかしくね?」
「絶対俺のが上だったって」と騒いでいただけだった。

A子は表情を固くして硬直し、少し離れたところにいたB美はイジメのことをよく知らなかったのか顔を顰めていた。
今思えば、男子からすればB美やSクラの人間と仲良くしているA子は手を出せないだけで前にも増して気に食わなかったのだろう。
途中、男子グループの誰かが持っていたカイロをA子の背中に投げつけた。

そしてそれを拾いに行き、全員にまわして代わる代わる投げ始めた。
ここまで直接的なイジメは初めてだったので、全員が戸惑った。

止めなければ、でもどうやって、言いつけるにも先生のところに行くには男子たちの中を通らなければならない。
たぶんこんな感じだったと思う。

「俺よりバカなくせに生意気なんだけど!」と男子の一人、
リーダー格で主犯格のC男が言った。それをB美が聞き逃さなかった。

「待ってよ。C男くんより成績が悪いからA子にそれ投げるの?」
「は?いや、まぁ、なんか…だってバカだし」(ゴニョゴニョしてた
「じゃあ私もC男くんにカイロ投げていいんだよね。D男くんにもE男くんにも、全員にカイロ投げていいんでしょ?」
「何いってんの…意味わかんないんですけど」
「あ、そもそもA子が君より成績が悪かったとしても、せいぜい偏差値にして2とか3とかそんなレベルだよね。
その程度でカイロ投げていいなら、君と偏差値が15以上違う私は君をどこまでいじめていいの?
蹴っていいの、殴っていいの?そこの窓から突き落としてもいいの?」

「うっせーよブス!」(なんか自棄になったみたいで暴言吐いてた
「ブスだからって理由で私に暴言を吐いていいなら君たちよりかっこいい人なら君たちを貶めていいってことだよね。
それでいいの?プライドとかないの?
成績とか外見で人の価値を勝手に見積もるってそういうことだよ。
そうでなくともやってることが情けなくて腐ってるのに、その程度もわからないなんて可哀想」

言葉の内容ははっきりとは覚えていませんが、~なら君たちを~していいんだね?
とひたすら論破していたことはしっかりと覚えています。

B美が嘲笑するように言い放ったところで、ちょうど先生が来ました。
先生は休憩時間にもかかわらず静まり返った教室にびっくりしたのか、
「何だよどうしたんだよ~」とかなんとか言ってましたかね。おせーよバカと思った。

この日を境に、A子へのイジメは完全になくなりました。

B美はその後第一志望に見事合格しました。
ただでさえ頭のよかったB美のチャレンジ校でしたから、受かってくれてよかったと思います。

それからもう十年以上が経ちますが今でも私はB美とは交流があります。
A子はワカンネ。まじめな子だったから、大学には行ったと思います。

B美の結婚が決まったので記念カキコ。

 

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