『長男教の我が故郷』など全5話 – スカッとする話 短編 – 傑作選【因果応報・復讐・武勇伝】

スカッとする話【短編 - 傑作選】まとめ - 全5話

 

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スカッとする話【短編 – 傑作選】まとめ – 全5話

 

長男教の我が故郷

仕返しっていうか当然の帰結でしかないんだけど、長男教の我が故郷がオワタになりかけてる。

典型的な例から書くとまずA家。A父は市会議員で土地の名士だった。
Aは長男。見合い→浮気とDVで離婚2回。
3人目に外国人のお嫁さんをもらったけどこのお嫁さんが前二人と違って
泣き寝入りタイプじゃなく、一族郎党を連れて来て大騒ぎ。
結局多額の慰謝料をむしり取られた。

直後、A父が病に倒れ死亡。
しばらくA母と二人暮らしだったけれど、A母は息子に家事等なにも教えこまないまま病死。
現在は恒例独身、身の回りのことは何一つできないAがゴミ屋敷に住んでる。

次にB家。この息子Bはマザコンエネ夫。妻子と母とどっちを取るかで迷わず母親を取った。
あまり裕福でないので慰謝料、養育費踏み倒し。会社も辞めちゃって、奥さんは取りようがなかったみたい。
息子に選ばれて「嫁に勝った!」としばらくはウキウキだった母親、
いつまでたっても息子が再就職しないので、徐々に顔色が悪くなっていった。

息子は詐欺まがいのマルチみたいな甘い話にひっかかり、母親に高額商品を買わせるようになった。
母親は言いなりに買ってたけど、お金がいつまでも続くはずもなく破産→鬱病→自殺。
B家はゴミ屋敷とまではなってないけど、草ボーボーで廃屋化。虫がすごい。

C家長男は一日中宗教のタイコ叩いてるし、D長男はヒキだし…と、5、60代独居男多すぎオワタ状態。
下の世代の40代はバツなしの独身ばかりで、この世代も親がしんだらたぶん終わる。
上の世代を見てせめて息子に家事を仕込んでいけばいいものを、
それもしないで「嫁さえ来れば」と親世代はひたすら夢見てる。

自分はもう故郷を出た身で、墓参りの時くらいしか惨状を目の当たりにすることはないが
進化から取り残された生物のどん詰まりを見るような思いだ。

 

 

「働き者の良い手だ」とか言われていきなり手を握られた

乾燥肌+アトピー持ちなので肌がかなりカサカサしている
顔は目立つから化粧水や乳液を総動員して人並みの潤いを保ってるけど、
他の部位(手とか肘とか)は面倒臭いので長らく放置していた

そのせいで変な男にロックオンされた
同じゼミの男子学生
彼女でも妻でもない女の子のネイルや染髪に「家事できなさそう」とか「あんな派手な女は嫌だ」みたいなことを
オタクっぽい男子たちと一緒に大声で言うのが日課みたいな奴

そいつに「働き者の良い手だ」とか言われていきなり手を握られたんだよね
面識なんてほとんどなかったのに本気で寒気がした。

あんまりにも気持ち悪くて
「気色悪い!!触らないで!!!」
って全力で叫んで振り払っちゃったw

割と鬼気迫った感じで叫んじゃったから周囲に人だかりができて、
男子は小走りで教室から出て行った

その後、人だかりの中にいた同じ学部の女の子が親身になって私を心配してくれて、
その子に教えてもらったハンドクリームを塗るようになってから手の荒れは解決した

 

気に入らないと辞めさせるお局様

もう何年も前の話だけど、とある地方大学の東京校事務局みたいな少人数のところで派遣で働いていた。
メンバーは地方の本学から配属された責任者と唯一の東京採用社員のお局様一人で後は派遣社員。
仕事は地方から東京に学会や会議で来られる先生や学生のサポートや教室の準備や
先生に指示された資料印刷やお茶出しでたいしたスキルもいらない。

そのお局様が自分が気に入らないと苛め抜いて入った人を辞めさせる。
とにかく逆鱗に触れるポイントが気まぐれすぎて、派遣も1か月か3か月の更新時期で
もう更新しませんで終わるか途中で音を上げてしまうぐらい続かなかった。

私がお局様の逆鱗に触れたポイントは、「あの先生は紅茶ね。」と新しい派遣の人に言ったこと。
なぜ紅茶なのか(もしかしたらコーヒーにアレルギーがあるかもしれないから云々)も説明しなくちゃいけなかったらしい。
いつも紅茶でとオーダーされるのだし、お好みでもアレルギーでもいいじゃん。
アレルギーの説明は一般論だし、先生がアレルギーがとおっしゃったわけでもない。
今でもなぜその説明があのシチュエーションで要るのかわからない。

会議の時の準備ではいつもコーヒーのポットとお湯と日本茶と紅茶のティーバック出すけど
それはアレルギー云々は新人に説明しなくていいらしい。
責任者もいつお局の逆鱗に触れるかわからないので
とにかく配属期間を我慢して本校の社員と責任者交代というのが繰り返されていた。

ある時、東京で国際会議みたいなのが行われることになった。
とはいえ本校で資料などは準備するので、東京ですることはほとんどない。
ただ、東京校の仕様説明やSSL VPN経由でアクセスする時のPCの設定などは一応英語で作ることになった。

お局様が全員に割り振って下さって業務の間に英訳するようにとおっしゃった。
派遣全員ただの事務員で採用条件に英語スキルなんかない。
英訳サイトでちまちまチェックするしかないかと思って自分の担当を見たら
一番英訳がめんどくさそうなPCの設定方法の説明用紙だった。

そもそもPCの知識もないし、日本語のPC用語に対応する英語ってなによって思ったが
ふと思いついて検索したら、英語圏の人が画像付きで説明していた。
それを参考にブラウザのバージョン別に作った。
いかにもこなれた英語の言い回しも使わせてもらった。

後日、お局様や他の人がまで出来ていない時に、
お局様にできましたーって渡した時の顔にすーっとした。

その後も本校から外国人の先生がやって来た時に、向こうは英語だけど
求められる事は他の先生と同じなのでシチュエーションが同じなら意味は分かるし
こっちは日本語で対応してたらさすがに先生なので次回は日本語も上達していたw

それを知らないお局様は外国人の先生を避けまくり、私さん行って!とお願いされたりしてちょっと溜飲が下がった。
英訳は他の派遣の人のは検索を駆使して手伝って出来上がり、契約期間途中や契約期間満了で次々に辞めた。
私も国際会議の前に辞めたのでお局様の担当個所はその後どうなったかはわからない。

 

 

同じ電車のおっさん

ある時期を境に奇妙な50代のおっさんと通勤時間に同じ電車に居合わせるようになった
外見はその辺にいる固太りしたサラリーマン。
眉間のシワが妙に深いこと、常に思いつめたような表情をしていることを除けば外見は至って普通

このおっさんは女を標的に、特にJKや若いOL、小さい子供を連れた母親を狙って
「うるさい」「静かにしろ」「足を組むな」と怒鳴りつけるのが日課だった
そのくせ相手が男だと、どんなにうるさかろうが車内を占領していようが何も言わなかった

当方リアルの異性に全く興味がないので未婚で子供もいないが、10歳近く歳の離れた姉の子供が当時JKだったので、
おっさんに絡まれるJKに姪の姿が重なって非常に不快だった

ある日、おっさんはまたいつものごとくJKの集団に「うるさい」と怒鳴りつけていた
こちらも我慢の限界だったので、少し離れた場所にいた、このJKの集団より更に騒がしい男子高校生の集団に
「ほら、このおっさんもお前たちのことうるさいってさ」
と言ってやった
おっさんは「ひぃいいい!」と言いながら固太りした身体を揺らして別の車両に逃げていった
以降、このおっさんが女に絡むところは見なくなった

 

 

生まない方が遥かにマシ

元カレとの別れ話が拗れに拗れた末
「少子化が進んでもいいのか!」
とか言われた
「でもうっかりお前みたいな男とか産んじゃったら後の世の女の子に迷惑かかるじゃん。それなら生まない方が遥かにマシ」
と言い返したら
「俺の母親は俺を祝福してくれた!」
とのこと
「それ、あんたのママの本心だと思う?」
と返答したところ、元カレはドヤ顔になって
「ふん…なんなら聞いてきてやろうじゃないか。後悔しても遅いぞ?」
と言い残して、話し合いの行われたファミレスから100円を置いて立ち去っていった(なお元カレの頼んだドリンクバーとケーキの代金は約300円)

これが半年ぐらい前の話
以降、元カレからの連絡はない。そもそも元カレは学校に来なくなった

かなり後になって元カレの友人から、元カレが母親に「子供なんか産むんじゃなかった」と言われて
家族中を巻き込む盛大な親子喧嘩の末に家出したこと、大学も辞めたこと、今は梱包関連のバイトをしていること、
小さなアパートで独り暮らししていることを聞かされた

それ聞いた当初は「ふーん」って感じだったけど、今思えば私の発言がきっかけだったんじゃないか

 

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