『工務店のおっちゃん』など短編5話 – スカッとする話

スカッとする話【短編 - 傑作選】まとめ - 全5話

 

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スカッとする話【短編 – 傑作選】まとめ – 全5話

 

キッズコーナーで遊んでた

嫁と子供と買い物に行って、嫁は買い物、俺は子供を連れてキッズコーナーで遊んでた。
そこのキッズコーナーは休憩所も兼ねていて、結構美人な妊婦さんと上沼恵美子みたいなババアがベンチに座って話していた。
話してたと言っても上沼恵美子似が美人さんに向かって一方的に喋っていたようなもんだが、それなりになごやかに話は進行しているように見えた。
二人の話はお互いの子供の話へと進み、名前の話にとなっていった。
上「あなたの子供の名前は?」
美「礼儀の礼に子で、礼子(仮名)といいます。」
上「礼子っ!?今時の若い人にしてはまた地味な名前ねぇ。」
美「え?・・・」
上「おばちゃんみたいな名前つけちゃダメよー、んで、何歳なの?」
美「・・・6歳ですけど」
上「あらっ、うちの子と同じだわー。高齢出産で産んだんだけどね、
外国でも通用するようにって、シャルル(仮名)って名前なのよ。
漢字は・・(詳細失念)って書くんだけど、これからは国際化の時代で
ウンタラカンタラ・・・・」
それからもババアの国際化がどーだ、礼子なんて昔の名前だ、それに全然今風じゃない、それに引き替えうちの子の名前は可愛くておまけにすごく良い子で、自慢じゃないけど顔も可愛いと思うのよ等と上機嫌でずっと暴言を吐いていた。
美人さんの相づちは少なくなり、顔も強ばっているように見えた。
ババアが「あれがうちの子なんだけどね。」と指差した子供はさっきから自販機のボタンに悪戯しまくっていた、限りなくウンコに似た感じの女の子。
それからもババアは子供は野放しでずっと喋り続けたが、あきらかに美人さんはむかついているようだった。
それからしばらくして、「お母さーん」と子供の声が聞こえ口ひげを生やした外人さんと、ものすごく可愛い女の子(もうほんとアイドル並)が小走りに美人さんに駆け寄って来た。
ババアはその子を見て「え!?」という様な顔になり、外人の旦那さんを見て「しまった!」
という様な顔になった。そこで美人さんが一言。
「自分の生まれた国の言葉や文化を蔑ろにする方に、国際化っていうのは難しいんじゃないですか?私、去年アメリカから帰ってきたばっかりですけど、あちらでは躾がなってない子供はレストランにも入れないんですよ。
国際化とかなんとかって言う前にあなたにはまだやるべきことがあるんじゃないですか?」
とはっきり言い切って家族三人英語で会話しながら帰って行きました。

 

 

小さな工務店のおっちゃん

地方のキャバクラで働いているのですが、けっこうな頻度できてくれるお客さんがいて、(小さな工務店のおっちゃんですw)
お金大量に使うわけでもないんだけどオープン時からのお客さんで、話もすごく面白く人柄もすごい誠実な人だからすごく好かれてます。
昨日もきてくれてたのですが、私は初めてきたお客さん(ホリエモンに似てたので以下ホリエ)のほうについてました。

ホリエはどうやら東京からやってきたらしく
「東京に比べてブサイク」
「自分のしょうどう?(東京の地名わかんないです)にある家は4億」
「女子アナは文字通り俺が穴をあけたから女子穴ってかこうよw」
など、いろんなことをのたまってたのですが仕事だし流しながら応対。
さらに悪酔いしたらしくいつもきてくれるおっちゃんに絡みだした。
おっちゃんはいつも仕事終えてからくるので作業服でした。
(うちの店自体そういう人は多いです)
「世の中の底辺がいるから酒がまずい、お会計大丈夫?w」
などいって、本当にいやな雰囲気作ってくれましたw
そのとき店長がおっちゃんに「おまたせしました、ロマネ・コンティになります」
と差しだした。 おどろくホリエ。
間髪いれずに店長が「他にもいい年のやつありますがお客様もいかがですか?」
ときくと、キョドった感じにさっさと退散。
すぐに店長、私たち全員おっちゃんに謝罪。
ちなみにコンティの実際の中身は実は安ワインだったんだけどね。
とりあえずその日は店長の厚意でお客さん全員半額にして楽しんでもらったよ。

 

研究室のメンバーで飲みに行った

大学のとき、研究室のメンバーで飲みに行った。
教官がおごってくれたのだが、店を出て少しして、教官が財布を置き忘れたと言い出した。
友人Aが取りに行くと言い、俺もついでにトイレに行こうと思って一緒に店に戻った。
財布はレジカウンターのわきにあったとかで、店員が預かってくれていた。
一応中身を確認したら10万ちょっと入っていた。
その後財布をAに預け、トイレに行き、皆のところに戻った。
Aは教官に財布を返し、教官が中身をあらためたら…金が入ってない。
Aはしれっと「あちゃー先生、中身を泥棒に抜かれたあとだったみたいですね」
なんて言いながら俺に目くばせ。
そこで俺も「あちゃー、本当だ。俺らが店員から受け取ったときは確かに10万ほど入ってたんですけどね、ここまで持ってくる間に泥棒が出たみたいですね」
と言ってやった。
Aは全員に吊るし上げにされ、冗談のつもりだったと泣く泣く金を返した。

 

 

キャ?!泥棒!

人もまばらな商店街。
バイクの音が聞こえたかと思うと「キャ?!泥棒!」という叫び声!
声の方向を向くと倒れた女性と一台の原付。

「バッグ!バッグ返して?!」と女性が叫ぶ。
走り去ろうとする原付。
その先の数少ない客が道の端に寄って行くなか、一人の女性が「キャー!キャー!」と叫んで道の真ん中から動かない。
一瞬、「あっ、固まってる」と思ったら、突然肩に掛けていたバッグを両手に持ちハンマー投げのように一回転。

そしてそのバッグがその女性の脇を通って逃げようとする盗人の頭部にもの凄い勢いで当たったw
いや、ホント、スローモーションのようにその盗人、宙に浮いて地面に激突。
半分失神しているような状態のうちに呼ばれた警官に御用になりました。

そのお手柄の女性、おばさんに「凄い力だねぇ」と言われて
恥ずかしそうに「いえ、今日はたまたま重い本が入っていただけです。」
って答えていました。

 

 

ポチャを越したピザな女子高生

昨日あった出来事。
新宿駅のホームに向かう階段で、ポチャを越したピザな女子高生二人が前を昇ってた。
階段を昇りきったところで俺の方を二人で指差しながら

JK1『いま絶対パンツ見られたんですけどー』
JK2『まじあり得ないわー』
JK1『うわw顔きもw』
JK2『臭そうなデブwってか匂うんですけどw』
JK1『見てんじゃねーよwまじ慰謝料請求したいw』
JK2『しちゃいなよwってか警察よぼーよw』

とかなんとか言われた。
まず見てないし見たくないと思ってたら、近くにいたキャバ嬢らしき二人組(どちらもすらっとしてて綺麗な人だった)がクスクス笑いだした。
以下A、Bとする。

A『いやーねーBちゃん。顔も体も醜いと、心まで醜くなるんだねー。』
B『本当だよねーこういうの勘違いブスって言うんだろうね。』
A『あれだね。きっとお化粧とか覚えて、自分可愛くなった!とか思い込んじゃって勘違いしてるんだろうね。』
B『なんか可哀想だね。』
A『うん、可哀想…』

そしたら顔を真っ赤にして怒りだした女子高生。

JK1『うるせーよばばぁが!黙っとけよ!』
JK2『男に媚び売るしかできねーキャバ嬢がでしゃばるなよw』
JK1『ねwうちらあんた達みたいな底辺じゃないからwちゃんとした進学校いってるうちらじゃキャバなんて出来ないよねw』

俺は黙って見てるしかできなかった。情けない。
そしたらキャバ嬢二人組が感心したように

A『へー進学校なんだ。じゃあきっと将来はいいところにお勤めするんだね。』
B『だね。キャバなんてやらないほうがいいと思うよ。まあ、万が一働こうなんて思っても面接すらしてもらえないだろうけど。』
A『あなた達に一つ教えてあげるよ。媚び売られるほうも、あなた達みたいなのに媚び売られても嬉しくないんだよ。』
B『そうそう、相手にも選ぶ権利があるんだよー。』
A『たしかにあなた達は若さがあるけど、それだけしかないよね。』
B『うん。深海魚みたいな豚ちゃんだしね。』
A『Bちゃんははっきり言い過ぎだよ。』

Bの深海魚発言でまわりにいた人がクスクス笑いだし、女子高生達はぶつぶつ言いながらどこかに去った。

女子高生達が去って、お礼を言ったら
A『いや、いいんですよ。実はあの子達、前にも同じように言いがかりつけて気の弱そうな人からお金たかってたんですよ。だから少し懲らしめたかったんです。』
B『あ、そうだったんだ。』
A『Bちゃんも一緒にいたじゃん!』
B『覚えてないwごめんw』
じゃあ、と言って二人組は去ったが、女の人に助けられた俺情けない。
でもこの二人にGJをあげたい。

 

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