道の真ん中をふらふら
こないだ初めて武道の実戦行使を見た。
友人(以下A)と車で夜釣りに行った帰りに道の真ん中をフラフラ歩いてるヤツに出くわした。
何とか轢かずにやり過ごして近くのコンビニに寄ったんだ。
そこからさっきのヤツの様子をうかがってみたら相変わらず道の真ん中を歩いてる。
これはやばいなあ とか思いつつAと見てたらAが
A「あれは危ないな ちょっと行ってくる」
とか言ってそいつのところに向かっていくんだよ
俺「やめとけって 違う意味でアブナイやつだよきっと やめとけって」
というのも聞かずにズンズン向かっていくもんだから俺も仕方なしについて行ったんだよ。
以下、そのあとのやり取り
A「どうしました? 危ないですよ」
アブナイヤツ(以下B)「・・・・・くぁwせdrftgyふじこ・・・・(意味不明のことをぼそぼそとつぶやく)」
A「え? どうしたんですか? とにかく危ないから歩道の方に行きましょうよ(Bの腕を引いて歩道に行こうとする)」
B「死のうとしてんだよ・・・」
俺「(やべーモノホンだ)」
ちなにみBはジンベエ着て金髪の典型的な夏仕様DQNだった。
A「いやいやいや それはやめましょうよ とにかく歩道へ(Bの腕を引いて歩道へ)」
なんとか歩道に連れてくることに成功して一安心かと思ったら、またBが道路に出て今度は真ん中で寝転がった。
俺「(えーーーっ!!?)」
A「ちょちょっ ダメですって!(Bを担ぎ上げて歩道に行こうとする)」
B「うるせー!! 俺は死にたいんだよ!! 邪魔スンナ!!(暴れてAを突き飛ばそうとする)」
するとA、少し険しい顔になって
A「○○(俺)! 警察に連絡しろ! 自殺しようとしてる人がいるって言え!」
俺「お、おう!」
俺はめっちゃ焦りながらも人生初の110番発信をした。
ワンコールでつながった。さすが警察 迅速だね。
警察「はい、警察です。事件ですか?事故ですか?」
俺「ええと、自殺しようとしてる人がいます!」
警察「わかりました。すぐに警察官を向かわせます。場所と状況を教えてください。」
と、ここら辺まで話したあたりでBが騒ぎ出した。
B「テメー 警察は関係ねえだろ! 電話スンナ!! 殺すぞ!!!」
「殺すぞ」って確かNGワードでは?とかなぜか冷静に考えたりしてたら、Bが俺の携帯を奪おうとこっちに向かってきた。
根っからのヘタレの俺は固まってしまった。
と、その時俺とBの間にAが割って入った。
A「ちょっとちょっと!やめましょうよ 穏便にいきましょう!」
B「あ? テメフザケンナあqwせdrftgyふじこl!!!!(DQN語 聞き取り不能)」
で、「ベチッ」みたいな音がしてAがちょっとよろけた。殴られたようだった。
ここから急展開。
「ん゛っ え゛ッ」みたいな声が聞こえたかと思ったらBが空中で1回転して背中から地面に落ちてきた。
Aが反撃したみたいだった。
後で聞いたら顔と腹に1発ずつ入れてそのあと投げたらしい。
Aは倒れたBを手際よくうつ伏せにして(なんか手首あたりをひねってた?どうやったかよくわからんがすげえ鮮やかにひっくり返してた)
肩と腕をキメて背中に乗っかった状態にしてBを動けなくしてた。
Bは背中に乗っかられたのと腹を殴られたせいでうまく息ができないらしく変な音を立ててたがDQNのプライドか悪態をつき続けていた。
何言ってるのかわからんかったが。
ここからAの説教(?)が始まった。
A「テメー死にたいなら勝手に死ね! でも人に迷惑かけて死ぬな!!」
A「さっきみたいな状況で他の車がオマエ轢いても運転手が罪に問われるんだ! 人殺したら人生終わるってぐらいオマエでもわかるだろ!!!」
A「止めようとした○○(俺)や俺に殴りかかるって何様のつもりだ!!!」
他にもいろいろ言ってたが覚えてるのはこんな感じ。
なんかすげえ剣幕でBに怒鳴りつけてた。普段温厚だと思ってたAがこんなに荒ぶるとは思わなかった。
ちょっと俺まで怯えつつ警察への電話は続けて状況と場所を教えたら3分ほどでパトカーが来た。
到着した警察官もさすがに状況が呑み込めないようで(俺が焦って電話での説明がムチャクチャだったせいかもw)
警察官1「えーと、状況教えてもらえますか」
警察官2「君(A)、この人殴ったの?」
俺「え いや、違くって・・ あの、そのですね・・・!」
A「この人が自殺しようと道路の真ん中を歩いてたので止めようとしましたが聞かないので110番しました。」
A「そしたら 警察は呼ぶな とか逆上して彼(俺)に襲い掛かろうとしたんで止めに入ったら私が殴られました。」
A「で、やむを得ず反撃してこの状態になってます。少し殴りましたが大きな怪我はしてないと思います。」
Aはすげえ冷静かつ的確に状況を説明してた。
なんでこの状況でそんなに冷静なんだ と俺びっくり。
警察官1「そうなの?(俺に問いかける)」
俺「はい、そうです。」
警察官2「今のに間違いない?(Bに問いかける)」
B「くぁwせdrftgyふじこ」
警察官1「あー とりあえずご同行願えるかな。」
で、その後応援で駆け付けた警察官4人にDQNは連行されて俺とAも名前と連絡先とか聞かれて警察署に出頭するように言われた。
一度家に帰って嫁に状況を伝えたのち、Aと合流して警察署へ。嫁すげえびっくりしてた。
いろいろ状況を聞かれて調書(?)を作成した。
それにしても何度も同じことを聞かれてうんざりした。
なんだか俺たちが一方的にリンチしたんじゃない?みたいに疑ってる空気も伝わってきてかなり警察への心象が悪くなったりもしたw
最終的にちゃんと本当の状況が伝わったようで俺とAは帰宅した。
なんだかあの騒ぎの時に近所の人が目撃してたらしく、その人の証言もあり俺たちの言ってることが本当だと証明されたらしい。
Aは正当防衛とはいえ殴っちゃったことで少し不利な状況になるところだったらしいが、状況が状況だしBも擦り傷ぐらいしかなかったので、少しお説教をもらっただけだった。
このときはじめて知ったが、Aは少林寺の有段者らしい。
空手とかと同様に、少林寺も有段者が実戦行使しちゃうと凶器とみなされることがあるらしく、今回の件もそのあたりでちょっと危なかったとのこと。
A曰く「DQN相手にこういうことになったのは初めてじゃない ああいうときはとりあえず先に殴らせてから反撃するのが鉄則」とのこと。
いやいや、俺だったら最初の1発もらった時点でKOだわ とか思ってたが上手い殴られ方のコツとかあるんだろうかw
ちなみにまたああいった状況に巻き込まれたらまず「逃げろ」ってAから言われた。
まあ、そうしたいが今回の件で俺は固まっちゃったしおれも度胸つけるために少林寺習おうかなw
以上、Aになら掘られてもいいと思った出来事でしたw
コメント