墓場まで持っていく話 短編10話【5】まとめ

墓場まで持っていく話 短編10話【5】まとめ

 

 

スポンサーリンク

墓場まで持っていく話 短編10話【5】

 

1

2年前妻が第2子を流産した。4週目のことだった。
もともと妻は生理不順で出血も少量の方だったので、
不正出血も「生理かな」と思っていたそうだ。
ただ少し様子が違うので、市販の検査薬を使ったところ、
妊娠の反応が出た。

そこですぐに病院に行けばいいものを「今週は仕事が忙しい」
と言って、私がいくら勧めても行かなかった。
そして、大出血。結果は流産。

一番傷ついたのが本人だと言うことは、充分理解しているし、
そういう態度で接してきた。
だけど心の中では、「俺の子供を殺しやがって」と、今でも恨んでいる。

もちろん妻のことは愛しているよ。だから墓場まで持ってゆく話なのさ。

 

2

今のカミさんと付き合ってたころ、彼女の家で前の彼氏への想いをつづったポエム(のようなもの)を発見した。
「新しい彼氏(オレのこと)はいるけど、忘れられない」みたいな内容だった。
(こっそり日記を読んだというワケではなく、リモコンとか入れてた小さなバスケットに無造作にメモが置いてあった)

当時はやっぱりショックだったけど、親子3人それなりに幸せに暮らしてる今では
あの時黙って付き合っててよかったなー、と思う。

 

3

時効が成立しました。

 

4

今のカミさんと付き合ってたころ、彼女の家で前の彼氏への想いをつづったポエム(のようなもの)を発見した。
「新しい彼氏(オレのこと)はいるけど、忘れられない」みたいな内容だった。
(こっそり日記を読んだというワケではなく、リモコンとか入れてた小さなバスケットに無造作にメモが置いてあった)

当時はやっぱりショックだったけど、親子3人それなりに幸せに暮らしてる今では
あの時黙って付き合っててよかったなー、と思う。

 

5

 

 

6

祖父が亡くなった夜、気弱になった祖母が祖父との思い出話なんかを
傍らにいた私(=内孫)だけにいろいろ話して聞かせてくれたときに
(というかほとんどおばあちゃんの独り言のようだったけど…)
叔母(私の父の姉)が実は祖父母の本当の子供ではなくて、
事情があってよその家から引き取った子だったと知ってしまった。
田舎だしゴタゴタした時代だったので戸籍も実子って事にしてしまえたんだと。
叔母本人は薄々知ってるらしいけど、うちの両親や他の親戚はたぶん知らない。
叔母の子供(=私のイトコ)の子供を見て「死んだおじいちゃんに目元が似てるね~」
なんて笑ってるのを見るとかなり複雑な気持ち…。

昨年祖母も亡くなり、この事を知っているのは叔母本人と私だけ。
血のつながりどうこうに関わらず私はその叔母が親戚中で一番好きだったし
これからもそれは変わらないと思う。できれば墓場まで持って行きたい。
今後このことでトラブルなど起きませんように…

 

7

N市の大手Aに勤めている、私の母の従兄弟Sが
会社の金を横領してた。もう時効かも。Sの元妻Rさんが
これをネタに、離婚の慰謝料としてはかなり法外な
2700万をふんだくる事が出来たので確かです。横領額は不明。
Rさんは両家の子女で、学歴もコネもないSがA社に入社することができたのも
Rさんのおかげだった。だがSは、人のよさそうな外見とは裏腹に、
浮気はするわ、超マザコンだわ、Sの箪笥の引き出しには
女物の下着がびっしりだわ等など。。。で、Rさんは疲れ果て、
Sと離婚。
SはRさんの口利きでA社に入ったにもかかわらず、
今もA社に通勤中。かなり、あつかましい。
おまけにSは、実力もないくせに世渡りだけは上手いらしく(母はそう言う)、
A社で今も順調に出世している模様。
今も横領してんだろうか・・・ばれない事に味をしめ、
まだやってるかもな
Rさんが漏らさなかったとしても、なんで会社内で
ばれなかったのか疑問。母曰く「上もやってるか、
周りがそうとうアレなんじゃないの。」
・・・今を時めくA・・・

この話を母から聞いて、なんだかえらく腹がたったので
実名でどっかに流そうかと思ったが、Rさんと母は
まだ親交があるらしく、Sのことなどどうでもいいが
Rさんに迷惑がかかると思うと悪い気がする。

つう訳で
ここに書かせて頂きました。

ああ、すっきりしたー

 

8

幼稚園ぐらいの頃、母は家で仕事をしていた。内職というのかな。
で、車に仕事の材料を積んでやってくるおじさんがいたのだけど、何故かそのおやじと母が
材料を積んできた車に乗って出かけてたんだよ。
もちろん、小さい俺を残して出かけるわけにはいかないから、いつもおれも着いて行ってた。

で、いつも行くところは一緒。
そこは部屋が二室あって、あいつと母は奥の部屋に行って、3,40分出てこない。
おれは、もう一つの部屋でいつも待たされてた。
母は、「絶対奥の部屋に着ちゃだめよ。」っていつも言ってた。

つい最近このことをふと、思い出したんだけど不思議と怒りや悲しみは込み上げてこなかったよ。
俺みたいなやつを大学までいかせてくれた母さん。母さん自身もこのことは忘れたいのかも知れない。
この話は墓場まで持っていきます。

 

9

ホントに墓場まで持っていかなきゃいけないことなんだけど~。
精○病院の個室に閉じ込められていた過去を主人に言ってない。
もちろん友人にも。
言えないよ~。
知ってるのは親と親戚ときっかけを作った人だけ。
あ~、忘れたい・・・。

きっかけは幼稚な恋愛沙汰から。
相手が悪いとかじゃなくて運が悪かったんだと思う。
実は一番ひどかった時は記憶がないんだけど、
母親が私を連れてマンションの屋上から飛び降りようと
する所までいきました。動物虐待もしたし・・・。
今でも思い出すと涙が出てきて死にたくなる。
夫にバレたら離婚だろうなあ。

 

10

父は開業医ではないけど医者です。でも経済的に余裕がなかった。
医者=金持ちという常識に違和感を感じていた。
少し大人になって母親が、買物依存症のようなものであると知った。
何回か離婚の話もあったようだ。(結局離婚はしていない)
そんな私も大人になり、結婚して3年たちました。

私には兄がいるのですが、この兄は母親の浪費癖を多少引き継いでいるのか、突然外車(中古ですが、アメ車のオープンカー)
をポンと買って、気に入らないので直ぐに売却して乗り換えるなどということをしますが、兄も医者ですし、嫁もしっかりしていそう
なので問題ないでしょう。大体その気に入らない理由が燃費がわるくてガス代がかかるというものなので(笑)。

私はその母親の逆影響なのか、堅実すぎるほどで、派手なお姉ちゃんとかは全く受け付けず、職場結婚した女房も、仕事振りの真面目さに惚れた結果でした。ところが・・・・・
先日女房のクローゼットから見たこともないブランドバッグやら靴やらをハケーン。
問い詰めるとOL時代のクレジットカードを目いっぱい使って、支払いに窮してサラ金まで手を出していました。

母のこともあり、こういった行動を許せない私は平手打ちして、すべてを白状させて、直ぐに全部返済させました。(幸い蓄え
の範囲で返済できました。)借金返済完了後、女房は実家へ返しました。(頭冷やして来いと)

女房の実家には、私の不徳によるホームシックということで納得させてますが、私の実家にはどうしてもいえません。
実母の資質だけを非難してましたが、実は、実父が悪いのではないかと。
父と私には、配偶者を浪費に走らせる資質があるのではないかと。
気が狂いそうになって、久しぶりに吐くまで酒飲んで、入社以来はじめて会社サボりました。
夏風で起き上がれませんって。
誰にもいえないけど墓場まで持っていける気力がないので白状しました。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
墓場まで持っていく話
kaidanstをフォローする

コメント

error: Content is protected !!