『私の子供にも粉ミルクを分けてください』|震災の時の修羅場
非難されるの覚悟して書く
震災時に避難所で妻が子供に粉ミルクをあげてたら、「私の子供にも分けてください」の声
見ればその人は3歳ぐらいの幼児を連れていた
家があれば別だろうが、震災直後はすぐにコンビニに行かない限り、水も食べ物もない
特に赤ちゃんのミルクなんて貴重でまず手に入らない
幸い家は津波にあったものの、家の中が水でかき回されるぐらいですんでいたから
封の切っていない粉ミルクの缶やペットボトルは無事だった
でも俺は断った、
その時はどれくらいで国の支援物資が到着するかも不明、届いてもその量は限られるに決まってた
子供にはこういうときこそ栄養を取ってほしいし、
余りをほかの人に上げるくらいなら妻に飲んでほしかった
それにその人にあげたら、幼児を抱えたほかの人にもあげなきゃいけなくなってしまう
だが、その場の助け合いの同調圧力がひどくて、移動するまで針のむしろ
その人は何度も来るわ、その度に周囲の視線がきつくなるわ、
お節介なおばさんが「少しぐらい…」と横槍入れてくるわ
こっちだって労働力がほしいっていうならいくらでも協力するよ、
みんなの、ひいては俺の家族のためになるなら
だけどこの食料って一方的な提供で、誰かが代りのものをくれるわけでもない
余震の中、完全に水が引いていない家で命がけで見つけてきたものでもあるし、
それを簡単に、「こういうときこそ云々」と人の物でいい事しようとする連中に囲まれたのが修羅場
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