『傷』|【名作長編 祟られ屋シリーズ】

『傷』|【名作長編 祟られ屋シリーズ】 祟られ屋シリーズ

マサさんがPと俺を呼び寄せたのは、Pの一族(父方)は朝鮮半島にいた親類縁者が朝鮮戦争で死に絶えてしまっており、
Pは一人っ子で、Pが死ぬとP一族が絶えてしまうかららしい(母方の一族、嫁いで家を出た女は関係ないそうだ)。
俺がPと同様に呪われた原因は、Pから祟りに関連して金銭を受けたことによるらしい。
ただ、事故や病気(癌や心筋梗塞、脳溢血)といった形ではなく、外傷という形で現れた非常に稀なケースらしい。
そして、生霊と女の家の「守り神」がどうやら一体化しているらしいこと。
「神」の霊力も強いが、生霊を飛ばしている女の「霊力」が非常に強いらしい。
しかるべき修行をすればテレビに出ているインチキ霊能者が束になって掛かっても適わないレベル。
その霊力ゆえに「神」と一体化したとも言える。
P家に売り込みに来た祈祷師のオバサンも、市井にいる祈祷師・霊能者の中で、
彼女よりも強い霊力を持つ人は10人いるかどうかというレベルの力を持った人だそうだ。
ただ、傷を受けた原因は俺とPの個人的要因もある。
俺はユキと何度も交わる事により精力や「気」を極度に浪費していた事、Pは深酒をして酒気も抜けていないような状態で、
しかも寝不足で、俺と同様に非常に「気」の力が落ちていたことだ。
俺達のように極端な例は稀だが、薬物や大量のアルコールで精神のコントロールや気力が下がった状態、
荒淫によって精力を浪費した状態で心霊スポットなどに足を踏み入れる事は「祟り」や「憑依」を受ける危険や可能性が
非常に高くなって危険なのだと言う。

 

俺の拙い文章に付き合ってくれてありがとうね。
マサさんの所で起こった出来事や、マサさんに聞いた話を書きながらだと、この話、
いつまで経っても終わりそうにないので、「傷」と女の話に話を絞って書きます。
それでも長くなるけれど。
他の話は別の機会に書きたいと思います。
もう少しだけお付き合い下さい。

マサさんの話によると、「生霊」を飛ばすと言う事は「精力」や「気」といった「生命力」を酷く消耗するらしい。
毎晩フルマラソンを走るくらいの負担が心身に掛かり、確実に本体の命を削り取って行くのだと言う。
普通の人ならば、一月で体調を崩し、三月もすると回復不能なダメージを負ってしまうのだそうだ。
しかも、これは毎晩生霊を「飛ばす」場合。
本体に生霊が戻る事で、生霊の霊力も本体の生命力もかなり元に戻るらしい。
それでも、削られる生命力は深刻らしいのだが。
だから、「結界」内に生霊を閉じ込められて、本体に戻れなくされた女がどんなに強い霊力の持ち主であっても、
そう長くは持たないはずだったらしい。
しかも、女の生霊はあの井戸に少しづつ「吸い取られて」いて、消耗のスピードは更に速まるはずだった。
はじめ「3ヶ月から半年」という期間を示したのは、Pと俺に「娑婆」から離れる覚悟を持たせるのと、
元いた生活に「心」を残させない為だったらしい。
傷が治った時点で、ほぼ全てが終わる予定だったのだ。

しかし、傷が治って来た時点で話が変わってきた。
女の生霊が消えないのだ。
女の生霊と一体となっている「守護神」は女の霊力を強めてはいても直接「生命力」を強める事はないそうだ。
女はとっくの昔に生命力を使い果たし、霊力を「井戸」に吸い尽くされて命を落として「井戸の中身」の一部に
なっているはずだったのだ。
悪霊が消えない限り俺たちを結界の外に出す事は出来ない。
しかし、どうやら先に俺達の方が危なくなってきたらしい。
背中に書かれた護符の力で守られてはいるが、マサさんが「引き込まれるな」と最初に注意したように、
俺たちもまた「井戸」に霊力や生命力を削り取られているのだ。
事実、70kg台だった俺の体重は60kg前後まで落ち込んでいた。
Pの痩せ方はもっと激しく、100kgを超えていた体重が70kgを割りそうな勢いだった。
このままだと生霊が消える前に俺達の方が先に命を落とす。
しかも、この地で死ねば俺達の魂は井戸の中身の悪霊と一体化してしまうというのだ。
マサさんのところに来てからは連日連夜、恐ろしい思いをしていた。
全てがあの井戸絡み。
命を落とすのは、まあ我慢が出来る(うそ、絶対にいや!)。
しかし、あの井戸の中身になるのは死んでも嫌だ!!!
俺達は悪霊との持久戦に入った。
俺達はマサさんの下で「気力・精力」と「霊力」を高める初歩的な修行をさせられる事になった。
これは、完全に予定外だったらしい。
この為、俺達は一生この手の「霊体験」からは逃れられない「体質」になるらしい。
身を守る方法は教えて貰ったけれどね(サービスだそうだ)。
修行の内容などについては機会を改めて書きたいと思う。

3ヶ月目に入ったとき、マサさんも流石に焦ってきたらしい。
いくらなんでもこんなに持つはずがないと。
男と女では体の造りが違うように、気の性質も違うそうだ。
セクースした時に男は気力や精力を放出し、女は本能的に男から精力を吸収しているそうだ。
これは他の動物も一緒で、最も極端な例は交尾の後に雌が雄を捕らえて食べてしまう蟷螂だそうだ。
子供を体内で育て、あるいは卵を産む「雌」の普遍的な本能。
セクースした翌日、男はぐったりしているのに女は元気が良くなるのはこの精力のやり取りによる。
(オナニーで一日4・5発抜いても平気なのに、女と1発やっただけで翌日グッタリしてしまう事があるのは
このせいか!と妙に納得した)
それ故に女は男よりも霊力も生命力も強く、生霊や幽霊の類も女の方が圧倒的に多いらしい。
ただ例外もある。
女は絶頂を迎える瞬間だけ気の方向が吸収から放出の方向に変わるそうだ。
この瞬間に女の気を吸収する技法が存在する。
マサさんによると「キンタマ~ωで女の気を吸い取る」らしい。
精気を吸い取られる瞬間に感じる快感は男女共に非常に強いものらしい。
(確かにオナーニよりセクースでイク時の方が気持ちイイよね)
その快楽は時に人を虜にする。
「色情狂」とは、元々の精力が強い人が、精力を放出し吸収される快感に囚われた状態であるらしい。

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