恥ずかしくて死ぬかと思った体験 短編10話【66】
1
姉と一緒に映画館に行った時の話。
映画の上映が終わってすぐのこと。
姉が席から立ち上がると、瞳を閉じて「ん~~~~っ」と大きく伸びをした。
その姿になぜか悪戯心を刺激されてしまった俺。
素早く姉の腋の下に手を伸ばして、こちょこちょっとくすぐった。
姉が昔から腋の下が弱いのは知っていた。
でも洋服の上からなら刺激も緩和されるし、せいぜい体がビクッとなる程度だろう。
俺はそう踏んでいた。
ところがどっこい。姉の反応は予想以上だった。
「キャーッ!!そこはダメ!!」
あろうことか、姉は映画館中に響き渡る甲高い声で恥ずかしい悲鳴を上げてしまったのだ。
マズイ、と思って急いで手を引っ込めたがもう遅い。
それまでざわついていた映画館はシーンと静まり返った。
みるみる赤くなる姉の顔。周囲の人達の視線が痛い。
慌てて映画館から逃げ出す俺たち姉弟だった。
映画館を出た後、速攻で姉の好物のチーズケーキとショートケーキを買って
機嫌を取っておいたことは付け加えておく。
2
小学生の時の下校時の話
友達と追いかけっこしていて自分が追いかける側だったんだけど
歩道には人がいるから上手く避けながら追いかけていた
家まで半分位の所で人をかわした時に溝にはまった
溝に落ちる瞬間は記憶に無いんだけど、気づいたら仰向け状態で溝にはまっていた
溝から抜け出そうにもランドセルが丁度よく奥の狭い溝にはまっていて
ひっくり返って起きられない亀の様な状態だった
通行人は軽く見るだけで誰も助けてくれなくて、買い物帰りの友達の親に助けてもらった
かなり汚れていたので交番に行って、警察に親を呼んでもらって無事帰宅した
翌日、新聞に載って溝の前に柵が設置された
3
5年ぶりに高校の同窓会に行ったときの話。社会人になって初めての同窓会なのでスーツでばっちり決めて行った。
案内にあった店は某駅ビルのレストラン街の一角。エレベータを下り、目指す店へと向かった。
その店に沿った廊下を曲がった先に入口がある(つまり店の脇を歩いている)。
この壁の向こうにみんないるんだと思うとワクワクしてきた。ちょっと遅れて来たからみんなもう揃ってるんだろうな。
ちょうど店の外壁がミラーになっていたので最後のチェック。
ネクタイOK。ベルトOK。やべっ!チャック全開じゃん!危ない危ない。
ついでに鼻毛チェック。案の定1本出てたので速攻で抜く。痛くて涙目。
準備は万全。最高の笑顔を作る練習もして、いざ店へ・・・え?何これ?
みんな拍手で迎えてくれた!もしかして何かのサプライズ!?
マジックミラーでした・・・orz
4
高校の時、電車に乗ってから快速なのかを確認し忘れた事に気付き、電車から右半身を出した。その瞬間、気付いたら私の左足は電車とホームの間にあった。
意味がわからないと思う。今でも謎だ。だけどその時、確実に背筋をのばし、しっかりとしたフォームで私は鎮座していた。ただ左足は電車とホームの間に。
むしろそこまで行くならいっそ地獄まで落ちれば良かったと悔やんだ。なんと半端な人間なのだと。
その後は颯爽と血だらけの左足で階段を駆け登って逃げた。ちなみにホームにも車内にも人はいた。
それと当時流行り始めたBL小説2冊を没収され面談で返された。
5
人混みを歩いてて、はぐれないように彼女の手を(手探りで)握って5メートル程歩き、後ろを振り向いたら手を握られて目が点になったオバさんと後方で大爆笑してる彼女を見たときは顔が赤くなった。
もう四年前の話なのに手を繋ぐといまだに思い出し笑いされる…
6
大学から帰宅途中にある直線200mくらいの広い道路(歩いてる人は皆無)で
普段は絶対そんなことしないのに魔がさして
満面の笑みで両手を広げブーーーーン♪とダッシュし走り疲れたらムエタイの膝蹴りをオイス!オイィス!とか言いながらマネするのを延々と繰り返してたら
歩道の横にずらずら~っと並んだトラックに全て人が乗っているのに気づいた
今でも思い出すと悶える
7
まだピッチピチの女子高生時代
その日に乗っていたバスはステップ有りのバスだった。
だからもちろん降りるときも2段くらいのステップを降りる。
もちろん滑った。
しかも前に転倒とかじゃなくて、滑り台を滑り終わった態勢みたいにステップ最下段にはまった。 外から見ればドアから両脚出てるしかもスカートぺろんな状態。
死にたかったorz
自宅でも彼氏宅でも階段踏み外して座ったままドンドンドンって落ちた。
こーゆう落ち方って漫画の中だけだと思ってたよ
8
朝寝坊して飯抜かして学校に行ったとき腹が鳴るのを我慢して4時限目(昼飯前)まで粘ったんだ、
4時限目終了後、「よし、飯だ!」と思った矢先、今日に限って緊急の全校集会、10分で終わるということなのでコレまで我慢しようと思ったんだ。
しかし、予想以上に集会が長引き自分の腹が鳴らないように我慢してたんだが、校長が話を一度区切ったとたん
『ぐぎゅるるるるるぅ、くぅ~』と変な音とありえないほどの音の大きさが自分の腹からなったんだ、
校長にも聞こえてたらしく、校長が「かなりおなかのすいてる人がいるようなので、話はもう終わりましょうかね。」ってまで言ったんだ。
まじで、その日は厄日だと思ったね
9
非常に暑かったので、肩紐の細いタンクトップに短いスパッツを履いて、
その上に大きめのエプロンを着て、灼熱の台所でパンを焼いておりました。
チャイムが鳴ったので、パン生地を放り出してドアを開けると、十代後半と思しき佐川お兄さんが、
「見てはいけないものをしまった!!!」
という表情をして、お持ちになっていた段ボールで咄嗟に顔を隠しました。
正面から見た感じだと、タンクトップとスパッツがエプロンで隠れてて、
裸にエプロンを着けただけに見えたんでしょうね。
「いけない!このままじゃ、汗だくで、息を荒げ、手を何かのパウダーだらけにし、裸エプロンで飛び出すふしだらな女に思われてしまう!」
と判断した賢い私は、
「あ、違うんです、これは!」
と、エプロンの胸元をめくってタンクトップを見せて己の正当性を主張しようとし、
勢い余って、エプロンごとタンクトップをめくって、右乳首を迅速に見せつけました。
痴女です。立派なものです。
そのあとはもう、パニックになって発狂してしまい、
「着てるんです!着てるんです!ほらほら!」
と叫びつつ万歳をして何度も回転し(服を見せるために)、佐川お兄さんも混乱して
「分かりました!お客様着てます!着てます!」
と叫び、阿鼻叫喚。もうなにがなんだか…。
今すぐ嵐が来て、雷が落ちないかと、心から願ってます。
あと届け物は田舎からの枇杷でした。パンも上手に焼けました。美味しかったです。
10
大学の頃、生協で友達を見かけたので
後から音をたてないようにそーーっと忍び寄って
ひざカックンしたら、見も知らぬ赤の他人だった。
そのあとどう言い訳してその場を離脱したのか
記憶が抜け落ちていてまったく思い出せない。
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