– ほのぼの - 和む話 短編10話【19】
ツンデレおばあさん
編み物教室に来ているおばあさんがすんごいツンデレ。
息子さん夫婦と同居しているそうで、話の内容はたいてい息子さんのお嫁さん。
「息子の嫁さんが、やめるように言ってるのに油ものを自分で揚げる!
頑固で私の言うことを聞きやしない!
私たちの好物だからって、体が弱いのに油の匂いで酔ったらどうするんだか!」
「昨日帰ったら嫁さんが大掃除してた!
先週熱を出してたのに、埃を吸ってしまうとはまた寝込む気なんだろうか!
自己管理もできないでどうしようもないったら!
息子とお父さん(おばあさんの旦那さん)に動かしてもらえばいいのに!」
などなど、なんだかんだいってお嫁さんが心配なんじゃん、と思わず笑っちゃう感じ。
先週は教室が終わって外に出たら、お嫁さんがおばあさんをお迎えに来てて
「寒くなってきたのに外で待つなんて!
まったくこの嫁さんは自分の体を何だと思ってるんだか!」
っておばあさんがぶーたれてお嫁さんに笑われ、仲良く夕食の買い物に行った。
お嫁さんが
「お母さんの鳥雑炊が食べたいです」
って嬉しそうに話してて、
おばあさんも
「仕方ないね!他には何が食べたいの!」
とほのかに嬉しそうだった。
編み物の内容も、旦那さんのセーター→お嫁さんのカーディガン→息子さんのマフラー、
使う毛糸群は毎回お嫁さんと選んでるそうだ。
そのおばあさんが次にどんなツンデレをするか楽しみで仕方ないんだけど、これが噂の萌
えてるってやつだろうか。
父の友人の犬
一週間程前からうちに犬を預けていた父の友人が、さっき犬を迎えに来た。
父友「いや助かったわ、ありがとう。で、犬は?」
父「知らない」
父友「犬は?」
父「知らなーい」
父友「お前が後ろに隠してるケージの中身は何だ」
父「プーちゃんはもううちの子です」
この一週間ですっかり情が移ってしまった父。
最後まで駄々こねまくり、結局(´・ω・`)ってなりながら犬を引き渡した。
現在、夕飯を作る母に背後霊のようにくっついて
「犬欲しい~犬~犬飼おうよぉ~」
と囁き続けて母に無視されている。
母親とスイーツフェア
駅の中に、近くのデパートでやっているスイーツフェアのポスターがあったが
その前で母親と小さい女の子が。
「あぁー、スイーツフェアだってー!行って見たいなー、今度行こうよー!」
「もーそういうのばっかりぃー。駄目だってパパに言われてるでしょ!」
と、母親が4歳ぐらいの子に手を引っ張られて行ったw
嫁の実家が大好き
嫁の実家大好き。
嫁のじいちゃん、義父、両方話が合うし
義母も義姉もめっちゃいい人だ。
この家に生まれたかったなーって嫁に言ったら
「そしたら結婚できないでしょ、馬鹿」
って言われてしまった
父と私の彼氏がラブラブで困る
父と私の彼氏がラブラブで困る
私が父にメールしてもあまり返信してこないのに
なぜか彼氏からのメールにはソッコー返す父
いつもはあまり人を誉めないのに
なぜか「○○くんはほんといい子だよ~」とか自慢してくる父
そしてなぜか彼氏にだけ焼肉をご馳走する父
それを嬉しそうに報告してくる彼氏
2人とも仮面ライダーオタクという共通の趣味があるからだろうが…
今度父と彼氏が買い物に行くらしい
彼氏が笑顔で報告してきた
仲いいのはいいんだけど、私と母も仲間に入れてくれ
寸志の使い道
金曜の帰宅ラッシュの電車内。
まだ大学生みたいに初々しい、みるからに新人さんと解る若いリーマン兄ちゃん二人。
会話を聞いていると、夏のボーナスで、新人は対象外だが、
業績がよかったので『寸志』としてお小遣い程度の額をもらったらしい。
それがよっぽどうれしかったらしく、
「5000円かぁ~なんに使う?」
「結構使えるよな」
「豪遊できるよな」
「白木屋で4000円分ぐらい飲んで、残りは回転寿司でイクラとウニだけ食う」
「うわ、なんという贅沢」
「それか、白木屋で○○と○○(たぶん、高いメニュー)ばっか頼む」
「うわー贅沢すぎー」
5000円ぐらいで、可愛いなおまいらw
父と勧誘電話
父親は基本的に電話が嫌いで、特に勧誘の電話が来るといつも怒りながらすぐ電話を切る。
ある日、電話が鳴ったので父親が出た。
父「はい、○○ですが!」←ドスの効いた声
父「は?・・・」
あー、こりゃ勧誘だな、と私・母親は理解。
いつもならすぐ切る父親は何故か、しばしの沈黙。
父「・・・ウン」
父「・・・エー?ボク、わかんなぁい(´・ω・`)」ガチャン
急に口調と声色が変わったので、私も母親も( ゚д゚)ポカーンとしていたら、
「電話の奴が早口で言ってる事が分からなかったので、子供のフリをした!」
と誇らしげに言っていた。
父親は、勧誘の電話にはこれからこの作戦でやるそうだ。
フランス人と手裏剣
数年前にフランスのホテルのレストランでナプキン2枚で手裏剣折って置いて外出して
帰ってきたらフランス人二人とガイドさんが待ち構えてた事があった。
結局、手裏剣の織り方を教える羽目になったw
じいちゃんがボケた
俺のじいちゃん(81)がボケた。ここ数日、食事を終えた後に真顔で何度も
「飯はまだか?」
って聞いてくる。
兄と両親、ばあちゃんは、ついにこの時が来たか……みたいな暗ーい顔してる。
だけど俺はどうも納得いかなかった。
近所の小さい子集めては、嬉しそうな顔してイタズラの方法を教えたりするヤンチャなじいちゃんで、俺が小学生の頃なんか、日が暮れるまで庭で一緒に駆け回った元気なじいちゃんだった。
それを思うと無性に悲しくなってくる。
そして一昨日の昼過ぎ。
たった今そうめんを食べ終わったばかりのじいちゃんが
「飯はまだか?」
と言ってきた。
だんだん家族も慣れてきていて、ばあちゃんが上手いこと誤魔化してた。
その日の夕食は、またそうめんだった。
まあ夏にはよくある事だ。
配膳を済ませて食卓につき、縁側にいたじいちゃんを
「夕飯できたよー」
と呼んだ。
そんでじいちゃんがゆったり歩いてきて、食卓の上のそうめんを見て一言。
「なんじゃ、またそうめんか」
一同( ゚Д゚)ポカーン
直後、しまった、みたいな顔をするじいちゃん。
一家は沈黙。
ほんのちょっと経って、じいちゃんは豪快に笑いだした。
つられて俺とばあちゃんが笑った。
他のみんなは乾いた笑いだった。
じいちゃんのヤンチャジジイぶりは、むしろ磨きがかかっていたようです。
じいちゃん大好きだ。
減量中の父
プロじゃないけど試合が近いので減量中。
炭水化物を一切断ってる。
娘が腹減ったと言うので忙しいので近所に出来たうどん屋へ。
「すみませんが、この子にだけざるうどんをお願いします」
と言ったら
「お店のおごり」
と2人前持ってきた。
どうやら貧乏な父子家庭だと思われたみたいだw
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