– ほのぼの - 和む話 短編10話【8】
相模線
相模線、昼の風景。
母親と2才ぐらいの子供が反対側の席に座っていた。
くつを脱ぎ席にあがり窓を眺めるその子。
何度も駅で待ち合わせる相模線に対して
「でんちゃ、またとまっちゃった。きっとつかれたんだね。」
カワエエ・・・(*´д`*)
先生のあだ名
去年(高3)の時の話。
4月。
担任になった音楽教師のあだ名は『ヒゲ』。
中高一貫校だけど、高1からは音楽の授業がなかったから印象が薄かった。
そのせいで本名をよく覚えていなくて、階段で会った時につい
「あ、おはようございます。ヒゲ」
と言ってしまった。
慌てて「・・先生」と付け足したが、あれはフォローになってなかった。
笑って許してくれたから良かったけど。
昨日は悪かった
一昨日、私と父で大喧嘩しました。
私は部屋に籠もってふて寝。
そして昨日、父が仕事にいったあと私にメールがきた
件名:ごめん
本文:昨日は÷かった
(´・ω・`)…
今日は久しぶりに家族で動物園にいきました。
天然ボケなコンビニ店員
近所のコンビニ店員が、ダメっつーかボケ接客。
会計前クーポン渡す→使うの忘れる。
ポイントカード渡す→置いたまま忘れる。
同じ商品をいくつか買う→何個レジを通したか分からなくなる。
弁当の温めを頼む→レジを打ってる間に忘れる。
箸をつけるのを頼む→袋詰めの間に忘れる。
温かい物と冷たい物を一緒にするのをOKする→袋を2つに分けて、
おでんとチョコ、弁当と冷たいお茶、の様に入れる。
たくさん買う→どこまでレジ打ったか忘れてやり直し。
毎回何かしてくれる。
有る意味貴重な存在だ…。
鯉のエサ100円
家族で旅行したときの話。
『鯉のエサ100円』
こう書かれていた看板を見つめていた妹。
その後、何を思ったのか、財布から100円玉を取り出し、そのまま池に投げていた。
厳格な父のホンネ
姉の結婚式のとき。
姉と一緒に写真を撮っていたら、不意に、メールが届いた。
件名
「ほしい」
内容
「ちちも しやしん」
親族控え室を見回すと、何事もないかのように祖父らと談笑する父の姿が。
でも、時折チラチラとこちらを見る父。
「お父さんも一緒に撮ろうよ!」
と声をかけたら、
「写真は苦手なんだけどなー・・・お前たちがそう言うなら仕方ないなー・・・」
と言いながら寄ってきた。
そのときの写真を、携帯の待ちうけサイズにしてあげたら
「俺は親ばかじゃないから、こんなのいらん」
と言ってたくせに、後日
「しやしん まちうけ ほうほう おしえて」
と、メールが来た。
ご飯に海苔で文字を・・・
うちの嫁はたまに弁当のご飯に海苔で『スキ』とか『ラブ』とかやってくる。
一回同僚に見られてからかわれたんで、
「もし次やったら、弁当箱の蓋にご飯ひっくり返して白くしてでも食べる!」
と言っといた。(分かりづらくてすまん)
翌日、弁当を開けたらやっぱり「スキ」の海苔文字が・・・。
頭来て宣言どおり弁当箱の蓋にバコッとご飯をひっくり返したら・・・
なんと今度はご飯の裏から「ダイスキ」の海苔文字が。
おれがひっくり返すの想定してわざわざご飯の底にあらかじめ海苔をさかさに敷いておいたらしい。
妄想みたいな現実
昼休み。
コンビニで買ってきたおにぎりとコーヒーを一人で食べていると、
頭の上に温かいものが置かれた。
「お?」
おれはおにぎりをくわえたままで、頭の上に手をやる。
お茶の缶だ。
振り返ると同じクラスの女が、
「おにぎりには、お茶だよ」
と、はにかみながら言う。ショートカットの前髪が風にゆれる。
「あ。 お茶、もらってもいいの?」
と聞くと、
「うん。 お茶の方が美味しいからね」
彼女はまた笑いながら言う。
おれはお茶のプルタブを開ける。
そのまま温い緑茶で、口の中の飯を流し込む。
「…うん。 たしかに緑茶の方が合うな。」
彼女に告げると、
「ふふ。 味オンチってわけじゃないんだね」
と彼女も手に持ったお茶に口をつける。
「お茶のお礼をしなくちゃな」
おれは温い緑茶を飲みながら言う。
すると、彼女は
「お礼はデザート食べてからでいいよ」
と言って、
おれの頭の上に、軽いものを、とん、と置いた。
「お?」
おれの頭のうえに小さな紙袋が置かれていた。
「なんだ? これ?」
彼女に聞くと、
「デザートだよ。 こっちは、コーヒーの方が合うかもね。…ちゃんと食べないと駄目だよ」
と、少し赤い顔で言う。
袋のラッピングを外すと、そこにはすこし形は良くないけれど、手作りのチョコが入っていた。
一つ口に入れる。
甘い。
彼女がおれの反応を興味深げに見ている。
風が彼女の髪を揺らし、彼女は髪を軽くかき上げながら、
「ど、どう? おいしい?」
と、恥ずかしそうに聞いてくる。
おれは
「美味いよ。 味見、してみるかい?」
彼女の頬に、そっ、と手を触れる。
「…え?」
彼女が一瞬驚いたように目を開く。そのまま彼女の唇をやさしくふさぐ。
チョコレート味の甘いキスに、おれたちは、しばらくとろけていた。
…世間ではこんな妄想みたいな現実が起きているというのに、俺たちは…
ちょっと早い遺言を残した母
実家の母から届いたメール
同じ内容が、兄と妹にも届いたらしい。
件名:遺言
本文:
「もう会えないかもしれないのでお便りします。
こんなすてきな子供たちにめぐまれて、もう思い残すことはありません。
お父さんとお母さんは幸せでした。
お父さんとお母さんに何かあったときには、
お母さんのベッドマットの下に金庫のカギを隠してあります。
お葬式のあとに、財産をあらそって兄弟げんかするのは悲しいです。
兄弟仲良くね(笑顔マーク)
それでは、はっわーい(ハートマーク)にいってきまーす♪」
結婚30周年。
我々兄妹からのプレゼントで、生まれて初めての海外旅行に出かける直前の母からのメールでした。
夫婦でハワイ旅行楽しんできたようで、帰国後
「このまえのメールはなかったことにしてください。削除しちゃってください。」
と、メールがきました。
保存してあります。
おばあちゃんからのメール
お婆ちゃんからの初メール
「おけんかてすかこのめえるはなんにちてつきますか」
(改行無し)
その三十分後位にお母さんから初メール。
「めーるはその日につくのよねえお婆ちゃんわかんないのね」
(改行無し)
と入っていた。。
すぐに着くんだよと説明した。
けど、すぐに返信をしないと今日は郵便さんが混んでたの?
渋滞でしょうと言われる。
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