ほっこりする話『仲良しお義母さん』など短編5話【17】 – 優しい話・体験談まとめ

ほっこりする話『仲良しお義母さん』など短編5話【17】 - 優しい話・体験談まとめ ほっこりする話

 

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ほっこりする話 短編5話【17】

 

 

仲良しお義母さん

少し前の話
「あっ、お義母さん?いまお家おる?おるね?行くねー」
と電話あり
徒歩10分自転車数分の距離の嫁が来て
「少し早いけど、これ母の日ね!」
とビール1ケース抱えて来た

本人曰く、
「私は実家族に恵まれなかったけど、お義母さんはそんな私の意見も受け入れてくれる。
よく聞く娘みたいに思ってるから!とかって言い分で好き勝手いう○○さん(近所のきつい方)みたいなことを言わないし、(息子と)結婚して10年本当いい距離で接してくれて嬉しかった」

もともと面倒なことが苦手で、さるもの追わずな性格の私に
「ん?地区のこと?まかしとけ!」
と請け負ってくれるお嫁さんに対して
「やったラッキー」
くらいの感覚でした

孫が大きくなるにつれて、飲めない旦那、息子にかわり、お嫁さんが
「あ、お義母さんおる?暇?行ってかまわん?ほならいくねー」
と、飲みにくるようになった。
私も
「娘がいた事ないから、あなたに気分を害しちゃイカンと思っている」
と遠まわしに伝えたりもしたんだけど
「だから来た。お義母さんと話したかった」
って

もともと子供が嫌いで、一人しか作れなかった私
今となったら娘欲しかったなーと思うけど無理な話

この母の日に息子嫁から
「息子くんはうらやましかった。
私の欲しかったものをたくさんもらってるから。
でも、だからこそ私は私の子供に私がして欲しかったこと、悪さをしたときはちゃんと怒ることしているつもり。
やからお義母さん、もし私が違っとると思った時は教えてね?
私はまっとうな親に育ててもらってないから、わからんの。
夫くんを育てたお義母さんの意見なら聞ける。
納得できんかったら反論するけどー」
って泣きながら笑いながら言ってた

「そのままのあなたでいいんよ?わたしはあなたが好きよ?」
って言ったら泣き崩れてた。
もう、嫁じゃなく娘だわ

よく
「お義母さんの息子けなしてわるいけどさー」
という前置きおいて息子をけなす嫁ちゃんすらかわいい

 

コスモスを一本

コスモスの時期になると思い出すんだが、子供の頃うちはど貧乏だった。
親父が蒸発して、母親が夜遅くまで働いてた。
学童みたいなのが地域になくて、学校から家に帰ると、菓子パン食べて、
それから友達の家行ったり、小遣い貰ってないからただ近所を散歩したりして、
真っ暗になるまで時間潰してた。

ある日、少し遠い街を歩いてたら、庭にコスモスがいっぱい咲いてる家があって、
その時頭にあったのが
「今日お母さん誕生日なのに何もあげられない」で、
たまたま庭に出てきたおばさんと目が合ったので、
「こんにちは、すいませんが、コスモスを一本貰えませんか」と話しかけた。
理由も伝えて、「これで憐れんで一本くらいくれるだろう」と思ったら、予想の上を行った。
コスモスで花束を作ってくれた。
家に上げられ、リボンを一杯並べて、
「花束に好きなの巻いてごらん」と言われた。
きれいな便箋をくれて手紙書きなさいと言われ、「ママ大好き」とか書いた。
硬いクレヨンみたいなの貸してもらって、母親の似顔絵も描いた。
お菓子も食べた。
おばさんも手紙を書いて、「これもお母さんに渡して」と言われた。

お礼を言って帰って、家で母親の帰りを待って、やっと帰ってきた母に
プレゼントを渡すと、
「こんなのどうしたの?」と初めは怒ってるような驚き方だった。
知らないおばさんから貰ったんだよ、と説明してもなんだか納得いかないようなこと言ってたけど、
おばさんからの手紙を読んだら、泣いて
「ありがとうね」と
言ってて、あーおばさんが説明してくれたんだなー良かったーと思った。

そんな手紙のこと忘れてたけど、母親が痴呆で施設入った後、母親のアパート片づけてたら、
段ボールの中にその時の似顔絵と俺の手紙とおばさんの手紙が残ってて、
あーおばさんこんなこと書いてたのか、とわかった。

「息子さんの気持ちに打たれ、拙宅のつまらない花ですが差し上げました。
優しいお子さんをお持ちですね。
うちにも子供がいましたが、小学校までは生きられませんでした。
女手一つでお辛いでしょうが、どうかこれからもお子さんを大事にして下さい。
陰ながら応援しております」

とか書いてあった。
俺の子育てにあれだけ苦労した母親なんだから、俺の苦労は苦労じゃないよな、
と思って施設に通ってる。

 

 

ばーかばーか

今日本当は休みだったが仕事でトラブルが発生し、急遽出勤となった
丸一日掛かる予定だったが予想よりも早く終わり、昼過ぎに帰宅するも嫁と子供は外出中
ふと自分がいない間子供と嫁がどんな感じなのか気になり、こっそり押し入れに待機してみた

一時間後嫁と子供帰宅
嫁「何だね君このむちむちの太ももは!けしからん実にけしからん!お腹もぷにぷにじゃないか!
ママに揉んで欲しくて誘ってるのかね全く!ん?ここが良いのかね?!」
って感じでエロ漫画に出てくるエロ親父の様に1才の娘に言葉攻めしながらくすぐり始めた

娘、見た事ないような満面の笑みで狂ったように笑いながら嫁にじゃれつき最後は腹に噛み付いていた
痛くて呻く嫁とゲラゲラ笑う娘見てたら我慢出来なくて、押し入れから脱出し大爆笑してしまった

突然現れ笑い転げる俺を見て真っ赤な顔で恥しがる嫁が何だか凄く可愛く見えて、
思わず
『愛してる。爺婆になっても仲良くしような』
と言ってしまったが嫁の返事は
『ばーかばーか』だった

だけど夕飯は俺の大好物の唐揚げと炊き込みと酢の物で、デザートに葡萄まで出てきた

 

 

パパサンキュー

私の知り合いの若い女の子が、お父さんに軽自動車を買ってもらったそうな
その女の子は嬉しくて嬉しくて ナンバーを88-39にした

そのナンバーの事は内緒にしといて、納車のときに
「ほら お父さん見てみて パパサンキュー って番号だよ」って打ち明けた

不覚にも親父さんは泣いてしまい、ソレをみて家族は笑っていたが
あまりにも親父さんが泣いているのにつられて、みんなで泣いてしまい
新車のお披露目が家族愛で溢れたそうな

 

 

ずっと考えていた復讐

施設で育った俺は小さいときから親無しだとバカにされてきた。
高校に上がってからは自立し、奨学金借りたし他に借金もしたが何とか大学まで卒業できた。
就職して数年し、借金も返しようやく人並みな生活ができるようになったが、俺はずっと施設を怨んでいた。
施設育ちじゃなければ俺はもっとまともな生活を送れた筈だ。
俺は施設にずっと復讐を考えていた。そしてこの前ついにやってやったよ。
<

一輪車とサッカーボールを無理矢理押し付けてやったwwww
中古だが児童書を段ボール一杯に送りつけてやったwwww
さらにガキ共と1日中泥まみれになるまで遊んでやったわwwwwww

ついでに
「結婚するから式に父として出てくれ」
って言って園長泣かしてやったぜ!ざまぁwwww

おい!!ジジイ!!!俺の彼女の手を取って
「(俺)君を宜しくお願いします」

とかうっせーこと言ってんだよ!!!セクハラだろwwww

彼女も何で泣きながら
「不束な娘ですがよろしくおねがいします」
とか言ってんだよ!!!

落ち着けそれはお前が言うことじゃねーだろ馬鹿野郎wwwwww

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