スカッとする話【短編 – 傑作選】まとめ – 全5話
母には絶対に逆らうまいと誓った
今から十年ぐらい前、私が未就学だった時に起きた母には絶対に逆らうまいと誓った母の武勇伝
動物の死にネタが入ってくるので苦手な方は回避で
私は子供の頃頭に超が付くくらいのド田舎に暮らしてた
そこは母方の祖父の家で、広い庭でっかい狼みたいな紀州犬を飼ってた
田舎だったから保育園なんてなくて、庭でその犬と遊ぶのが私の日課だった
この子は雌の犬でめちゃくちゃ頭が良くて、大人しくて可愛い犬だった
勿論、大きな犬だから頑丈な鎖で繋がれて、他に迷惑をかけることもなかった
そんな犬を目の敵にしている近所に性格の悪いオジサンがいた
うちの庭にいる犬にしょっちゅう文句をつけてた
他にも犬を飼っている家庭は多いのに、何故か我が家にだけ執着しているみたいだった
そんなある日、犬が三匹のまるい子犬を産んだ
ちっちゃい子犬がかわいくて、私が子犬と遊ぶときは庭に子犬を放し飼いにしていた
庭が凄く賑やかになってその日も子犬とはしゃいでいたら、ふとしたときに庭の生垣の向うにオジサンがニヤニヤ笑っているのが見えた
何してるんだろう、と思った瞬間、オジサンがスコップに乗せた何かをポーンと庭先に投げ込んできた
ロープかな?とおもったら、なんと蛇
私が小さかったからそう感じたのかもしれないけど、子犬なんて楽々と丸飲みできそうな大蛇だった
怖かったけど足が震えてどうすることもできず、蛇に飛びかかろうとする子犬三匹を抱えてぎゃあぎゃあ泣くしかできなかった
そんな私をみてオジサンは爆笑。生垣向こうで手を叩いて笑っているのを今でも覚えてる
母犬はけたたましく吠えながら歯痒そうに鎖をがっしゃんがしゃん鳴らしてた
まさに阿鼻叫喚のただならぬ声を聞きつけたんだろう
庭から少し離れた玄関の草刈りをしていた母が「どうしたのー?」なんて優しい感じでひょっこり現れた
でも次の瞬間、その場の雰囲気がさっと変わったのがわかった
多分、母の殺気だったんだろう
世界が一瞬無音になったと思ったら、「ママーッ」とか私が叫ぶ前に母が手に持ったスコップを振りかぶって蛇に襲い掛かってた
そのままスコップを大蛇の頭に突き刺し、そしてそのスコップできゅうりを切るみたいにスパンスパンッ!と胴体を叩き斬った
そしてそのままスコップでそのバラバラになった蛇の一部を掬い上げると生垣にいったオジサンにそれを投げつけて悲鳴を上げながら逃げていくオジサンを「おまえがぁああ!!」と雄叫びを上げて追いかけてった
後で聞いた話だとそのままタックルで掴まえてぶん殴って鼻の骨を圧し折ったらしい
幸いにも蛇を投げ込む瞬間を見ていた人がいて母は駐在さんに注意されるだけで済んだらしい
オジサンはいつの間にか近所から姿を消し、犬は尊敬の眼差しで母を見つめ、子犬も母にだけは今でも絶対服従
以上、母は強し、と実感した母の武勇伝でした
親戚の一人がマジモンのピザで超絶我儘なクソガキ
法事があるから親戚一同が集まることになってた
親戚のうちの一人がマジモンのピザで超絶我儘なクソガキ
4月から中学生で既に体重60キロ越という大物なのに
唯一いうことを聞く父親が飛行機が飛ばなくて来れないから子供のいうことにイエスマンな木偶の坊の母親だけが来てしまった
最中もさんざん迷惑かけられたのに食事になってまたピザが大暴れ
肉喰わせろ焼き肉焼き肉とわめき倒す
その時高3の従兄妹が一声
「私のお金で○○(一人予算5000円↑の焼肉店)連れてってあげてもいいよ。ただし私と全く同じものを食べるなら」
従兄妹スペック、女、小柄、自称ホビット族、スレンダー
従兄妹母も同意し、年の近い大学生の私が運転し、他にも甲殻類などのアレルギーがあって精進料理に制限のある子2人、計五人で焼肉店に行った
店は基本四人席なので、従兄妹とピザ、その他で席をわけた
従姉妹「この席の注文は私がしますんで、私が頼んだものしかお金払いませんから
それじゃ注文、大根サラダ10皿」
従姉妹は自分とピザの前にサラダを五皿ずつ並べる
さっさと食べる従姉妹と箸をつけないピザ
ピザが暴れだそうとすると「自分で払う?会計分けてもらおうか、それかパパに迎えに来てもらう?」と牽制
尚も暴れだしそうなピザに従姉妹は実際にパパに画像付きライン
従姉妹はさっさと食べ終わると再度注文「焼き野菜全部2人前ずつ」
ピザの前で並ぶ野菜
従姉妹は何食わぬ顔で完食
ピザは私達が食べる肉を指を加えてみていた
従姉妹はそこで「ご飯大盛り、スープ」を注文し、その後初めてお肉を注文
従姉妹は私達の席に移動し、肉は従姉妹一人が食べる
どうしてもお肉が食べたいというピザのために従姉妹は焦げたお肉をポイポイとあげていた
結局ピザはお肉にありつけずに終了
しかも翌日迎えに来た父親にこってり油を絞られていい気味だった
姉貴自慢
姉貴自慢だからそういうのウザい人はスルーしてな
俺の姉貴は化粧禁止の高校までは美人で通ってた
昔からアレルギーがキツくて化粧したら吹き出ものがやばくてできなかった
俺もニキビに悩まされてたけどその時の姉貴は俺より酷かった
髪もアレルギー出たら怖いからって染めてない
大学生になったら周り化粧するし髪染めるしで姉貴は一気に地味子のレッテル貼られてた
そんな姉貴も大学でいい人見つけて結婚が決まった
今年4月に結婚する
金曜の朝、オカンが高熱出て大変だった
姉貴が家のこと全部してくれたけど、仕事休めなくて土曜朝イチで姉貴が病院まで車出してくれた
本当に何から何までテキパキこなせるすごい姉だ
オカンは幸いインフルじゃなかった
病院から帰ったらもう1時過ぎてたから、姉貴が昼食食べに行こうと誘ってくれた
贅沢できないからイオンのフードコートで290円のうどん頼んだ
うどんができあがって俺が取りに行って戻ると、姉貴が女たちに囲まれてた
見覚えがあった
姉貴が中学生の頃、受験に失敗するようにいじめてきた奴らだ
姉貴は中学が終わると学童にいる俺を迎えに来て一緒に歩いて帰ってたんだけど
その帰り道この女達は頻繁に「あんたに○○高校は無理」「推薦諦めろ」と毎日のようにせまってきてた
女たちは姉貴を見て大爆笑してた
懐かしい話とかしてる感じじゃない
明らかに馬鹿にして見下してた
姉貴は背中を向けていて表情がわからない
二人分のうどんを手に混み合ったフードコートを縫うように姉のもとに戻った
姉貴の後ろに立った時、姉貴が女たちに言い返した
「私、結婚してるんだ。だから、着飾って男の気を必死に引かなくてもいいんだよ。今幸せだもん」
女たちはピタッと笑いが止まって頬が引き攣った
姉、早生まれで今年28歳
そうなると笑ってる女達は殆どが今年29歳だろう
人のことを笑ってる場合じゃない
姉貴は俺の持っているトレーを受け取って「あっちで食べましょう」と微笑んだ
そして女たちに「それではご機嫌よう」と挨拶
少し離れて「2つ嘘ついちゃった」とクスクス笑った
相手は多分俺を結婚相手だと思っただろうって
昔散々姉貴の邪魔をしてた人たちに姉貴が幸せなところみせつけられてスカッとした
余談だけど
受験の邪魔したのに結局姉貴は推薦(前期試験)で志望校受かっちゃって
邪魔した女たちは「私らのほうが実力上だから」って馬鹿にしてたのに
卒業後に見た制服は姉貴の受かった高校より偏差値15は下回る私立校
女たちの内、一人の保護者がオカンの働く職場にパートで入ってきたけど、
娘が私立行ったせいで家計が火の車だ
長らく専業主婦だったのに出来の悪い娘のせいで
ってずっと娘のこと恨んでたらしい
一度姉貴に完璧に敗北してんのによく馬鹿にできるよなと思った
姉貴、婚約指輪もちゃんとはめてたのにさ
学食が開設された時の話
武勇伝というにはパンチが弱く、仕返しでもなく、神経がわからん話でもないんだけど、投下。
私の通っていた高校にちょうど、学食が開設された時の話。
開設されたばっかりの学食という事で、色々ルールがわからないまま、
使っている生徒が多かった(一応ルールの張り紙や、事前のプリントでの通知はあった)
中でもひどかったのは、ルール上、食べ終わった食器はセルフで返却口に持っていき、
箸、カトラリー、ゴミ、食器を分別して、プール状の洗い場に漬けておくんだけど、
皆、知ってか知らずか、返却口にそのまま放置しておくだけ。
普段は弁当餅の私はそういう状態に気付いてなかったけど、新規部活の立ち上げ相談で食堂に寄った時、
それに気づいて、出席メンバーで手分けして、放置食器類を全て片付けた。
その時食堂の人から、『お礼』といってから揚げを貰い、
それからも何度か食堂を利用する時には『おまけ』をしてもらえるようになった。
それから少し経った頃、うちの食堂は食券を事前に購入(無期限)する仕組みなんだが、
だが、その食券を注文時に渡すのか、引き換え時に渡すのかは決まってなかった。
それを悪用してか、たまたま食堂を利用した日、近くに居た同級生の弟が
商品を受け取りながら「さっき食券は渡した」といって立ち去ろうとした。
店員さんもいぶかしみ、私も知ってる人だし、その上割り込みをかけられた事もあって、
そいつの様子を最初から最後までみてたけど、払っている様子がなかったから、
「何言うてんねん、お前払ってへんやろ。(地方在住)」とツッコミ。
同級生弟もビビって、「あ、すいません、忘れてました」と言って、ポケットから食券を出して立ち去った。
その一件もあって、ますますオマケが増えたんだけど、
逆に恐縮と言うか、遠慮してしまって、食堂にあまり寄らなくなってしまった。
なお、同級生の弟(と同様の行為をしていたその友人たち)は嫌疑不十分みたいな扱いで、お咎めには至らなかったが、
少なくとも同級生の弟に関しては、
・親御さんに先生から来校面談要請(用件言わず)
→親御さん「何かやったのか?」弟「なにもやっていない」としらばっくれ。
→時間差で私から同級生経由で情報が流れ、親御さんにこってり絞られたらしい。
友人が結婚したのだが旦那が超モラハラ男だった
書いてみたらちょっと長くなってしまったんですが、夫の話。
友人が結婚したのだが旦那が超モラハラ男だった。
暴力はなかったけど、女は男に尽くすべき、家事は女がやるのが当たり前という信念のもとに、
友人のやることなすこと文句をつけ、外でも「うちの嫁は本当にダメな女で~」
みたいなことを言いふらす。
明るかった友人は結婚してからあまり笑わなくなり、ガリガリに痩せた。
大事な友人が苦しんでいるのを見るのは辛くて、夫に相談した。
すると夫は「そんな全時代的な人間がまだ日本に生息してるのなら是非一度見てみたい」
と言い出したので、私夫婦、友人夫婦で食事に行く事になった。
初対面の夫の前にもかかわらず友人の旦那(便宜上A男とします)は友人の作る食事が
まずいだの掃除ができないだの言いたい放題で、私はただただ愛想笑い、友人はうつむいて黙ってる。
女性陣の反応が薄いのが気に入らなかったのか、しばらくするとA男は夫に絡み始めた。
A「うちの嫁は洗濯も満足にできなくてさ~」
夫「じゃあ自分でやればいいじゃないんですか?」
夫の言葉に一瞬固まるA男。
ここから夫のターン。
夫「ていうか、自分が履いて汚した下着や靴下を誰かに洗ってもらうって何か嫌じゃないですか?俺は嫌だなぁ」
夫「さっき女は男に尽くすべきって言ってたけど、それって母親が子供の世話をするのと何が違うんですか?」
夫「『ママが全部やってくれるのが当たり前なのぉ~』ってのが男としてかっこいいってことですか?」
夫「社訓が『女は男に尽くすべき』だったら企業としてはブラックだと思うんですけど、家庭だと大丈夫な理由って何かあるんですか?」
矢継ぎ早に質問されてA男はあわあわ。
夫は普段無口で無表情だが、ものを言うときははっきりずけずけ言うのでコワモテとは違う威圧感がある。
第一印象は小柄で物静かな夫にマウンティングをかませると思っていたであろうA男にとっては意外なカウンターだったかも知れない。
A男は「男としては」とか「家庭での役割が」とかごにょごにょ言ってたけど、
何か言うたびに夫に「じゃあそれはこういうこと?それともこういう意味?」と終始質問攻めにされ、たじたじになっていた。
(『ママが全部~』のくだりは地味にダメージを受けたのか、そこの部分だけは必死に弁解していた)
帰り道、夫に「A男にすごい反論してたね」と言うと、
「反論じゃない、単純に疑問に感じたことをそのまま聞いただけ」
「俺は一人暮らしが長かったので、自分のことを自分でやらない人間の考え方に興味があった」
「ああまで視野が偏った人間を初めて見た。今日は貴重な体験ができた」
てな感じの答えが返ってきた。
最近友人の離婚が成立し自由の身になったので記念カキコ。
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