『モラハラ男と同棲』スカッとする話【長編- 名作まとめ】

【長編- 名作】スカッとする話

 

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【長編- 名作】スカッとする話

 

典型的なモラハラ男と同棲していた

長くなりますが。私がした小さな復讐。

20代の頃、当時の彼氏A(以下、モラ夫)と同棲していた。
モラ夫は典型的なモラハラ男だったが
それに私が気づいたのはA男と同棲し始めて1年経った頃だった。

当時私は性格はいろいろアレだったが、幸いにして友人には恵まれていた。
反対にモラ夫はどこに行っても「オレ様かっこいい」「仕事のできるオレはすごい」
という態度だったため、友人はできても気心の知れた悩みを打ち明けられる人間は皆無。
唯一、自分をさらけ出せる相手が私、という状態だった。

友人らにも紹介して一緒に共通の友達として付き合っていたが、
家に帰ればモラ夫はすぐに発狂し
「お前の親はクズ」「友人らはお前のことなんか嫌いなんだ」
と徐々に私を洗脳していった。

挙句、私が足を骨折して松葉杖だった時には
「邪魔くさいんだよ!」と足を蹴りあげ、
あまりの痛みに私が悲鳴を上げたせいで
住んでいたアパートを追い出されそうになった。

それまで感覚が麻痺していた私も骨折した足の痛みでいろいろ目が覚めた。
ついにはモラ夫が「責任を取れ」「別れろ」と言い始めたので
すぐに家を借りる準備を進め、一週間後には半ば夜逃げ状態で同棲を解消した。

脱走後もいつ自分の家にモラ夫が訪ねてくるか、
怯えていたが「女に逃げられた」という情けない姿を晒してまでも私を探そうとはしなかったようだった。
仕事が順調にうまく行ったため、その1年後にはすぐ県外に転勤になったため、
モラ夫のことなど忘れて過ごしていた。

モラ夫から連絡がきたのはそれから5年後
私と同姓同名の人間にメールしたつもりだった、と誤爆メールを装ってのものだった。
(その時には私は結婚して苗字が変わっていたので
近況を知っている友人なら誤爆などあり得ないのだが)

メールが来たことを夫にも話して「関わらないようにほどほどに」とのアドバイスを受けたので
メールには反応しなかったが、その後SNSなどで共通の友人を介して友人申請してきた。
(SNSは旧姓だった)

SNSでのやり取りもほどほどにしていたのだが、共通の友人のページやグループチャットなどを
作ってどうにか私に絡んでこようとしているのがミエミエだったので、
何かおかしいと感じつつも静観していた。

しばらく適当なやり取りを続けていたがついにモラ夫の目的が判明した。

モラ夫は当時友達の友達に当たるB子にアプローチしていたのだが一向に振り向く気配がなく、
ヤキモキしていたところに私を発見した
「オレのこと全て理解しているはずだからいいアドバイスをくれるはず」と思ったらしい。

その時点で断ることもできたが、夫と相談して話だけでも聞いてやることにした。

B子はいわゆる小悪魔系で何人も男を泣かせてきたことで有名な人だったので
「モラ夫がどうやってあしらわれるのか、ちょっと見てみたいな」と思ったのもある。

最初はB子を連れていく店とかどのタイミングでラブホに行くとか、そんな話だった。
主なやり取りはSkypeなどのチャットでしていたが、時々テレビ電話がかかってきたりした。

電話に出れないこともあったし、無視をしていたのだが、
そこはモラ夫なので、1日に10件ほど着信があったりした。
話の内容も緊急性の高いものではなかったし、すぐに切ってもまた掛かって来たりした。

私のアドバイスが功を奏したのか、しばらくしてモラ夫はB子と付き合えるようになった。
ただ、モラ夫はあくまでB子のパートナーのうちの一人であって、他にもB子には恋人候補がいた。

B子からするとモラ夫は典型的な「ATM」として扱われていた。
まあ、それも私が仕向けたんだけどね。
財力を見せれば女の人も少しは安心できるよーってアドバイスをしたし。

その後、モラ夫はB子からワーキングホリデーにいくための頭金の支払いと
保証人になってもらいたいと言われ、渋っていたが
「帰国したら結婚しましょう」という一言であっさり判を押した。

その後、何ヵ月か後にワーホリ先にモラ夫が行ったときに物凄く邪険に扱われたらしく、
夜中にオーストラリアから国際電話がかかってきた。

泣きながらB子の酷さを語るモラ夫に半分寝ながら話を聞く私。
なんとか落ち着いたところで「また何かあったら話を聞いてほしい」と電話口で言われたので「わかった」と答えた。

電話が終わって速攻でSNSのアカウントを削除し、電話もメールも着拒した。

元々、モラ夫とは深く関わるな、と周りから苦言を呈されていたのにそれでも切らなかったのは
自分がいつでも切れる立場にいたからでもあった。
おかげで特等席でモラ夫が不幸になるところを見れてニラニラできたのが私の復讐になるのかな~

 

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