『おじさんにお願いしようね』スカッとする話【長編- 名作まとめ】

【長編- 名作】スカッとする話

 

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【長編- 名作】スカッとする話

 

親「じゃあ、おじさんにお願いしようね」子「ちょーだい」

若干DQN返しじみてるかもしれんが今日あったこと。
ポケモン知らない人にはわかりづらいかも。

俺はUFOキャッチャーが好きでちょくちょくゲーセンに行く。
それでまあ、今日行きつけのゲーセンに行ったらポケモンの
ジガルデコアのでかいぬいぐるみが筐体に入ってたんで
プレイしたんだよ。金はかかったけど、なんとかゲットして
袋詰めしてたら親子に声かけられた。

親は30代ぐらいで子どもは幼稚園女児ぐらいだったかな。
嫌な予感がした。

で、うろ覚えの会話

親「ポケモンお好きなんですか~?」
俺「ええ、まあ」
親「うちの子もポケモン好きなんですよ~」
子「プニちゃん♪プニちゃん♪(ジガルデコアの別称)」
俺「そうですか」
親「○○(この名前)ちゃん、プニちゃん欲しい?」
子「うん」
親「じゃあ、おじさんにお願いしようね」
子「ちょーだい」
俺「はあ・・・くれって無料でですか?」
親「うちはちょっと経済的に厳しくて玩具も買ってあげられないんですよ~」
「そもそも、そのぬいぐるみは小さい子向けですよね」
俺「はあ・・・」
親「大人になりましょうよ」
「子どもじゃないんですから」
「ぬいぐるみは子どもに夢を与えるものですよ」

「あ な た に は 似 合 わ な い」

むこうはこっちが大人しいのをいいことにハイテンションでまくしたてる。
経済的に厳しいとか言ってたけど、親子ともども小奇麗で香水か化粧品の
強い臭いがしてたし肉付きもよかった。少なくとも生活に困ってる風では
なかった。ともかく、人のものをただでせびるとこからして、案の定たかり
だったわけだ。ゲーセン行く立場上、おかしな親子に会うことはままあるけど、
直接くれって言われるのは初めてだったよ。

それはともかく、まだ仮にも20代の俺をおじさん呼ばわり。


んでもって最後の一言でカチンときた。

子「ちょーだいちょーだい」

子どもが両手広げてピョンピョンはねてさ。もうかわいくないのなんのって。
子ども嫌いだからもうイライラしてさ。俺はぬいぐるみの頭にチュッてした。
キスしました。んーま、って軽い感じだけど。

ええ、親子はフリーズしていました。

俺「自分はもっと好きなんですよ。だからあげられな――――」
親「キモイキモキモイ!」
子「うわああああああん!」

俺の言葉が終わる前に親子が発狂した。子どもは泣き出すし、親なんか今までの
大人しい感じがうそみたいにギャーギャー騒ぎ出したよ。もちろん騒ぎを聞きつけた
店員が飛んできた。それで親がこんなことを言い出したんだ。

親「この人が娘のぬいぐるみを取り上げて舐めたんです!!」

舐めたんじゃなくてキスしたんだけどなあ・・・。それにぬいぐるみは俺のだ。
まあ店員はというと、すぐには俺を疑わなかった。だってその人にいろいろ
頼んでプレイ中にサポートしてもらってたんだから。取れた時に袋くれたのも
その人。

俺「なんか絡まれたんですけど・・・ぬいぐるみくれとか」
店「これ、さっき取ったやつですよね」
俺「ええ」
店「これはこちらのお客さんのものだと思うんですが」
「私も獲得したところに立ち会いました」
親「うちの子のぬいぐるみよ!こいつが盗ったの!」
店「カメラを確認してもらってもいいですよ」
「ここは両替機の前ですし・・・」

まあ、要するにぬいぐるみの筐体及び、たかられた場所はちょうど両替機の前
でカメラがあったんだよ。俺がプレイしてるとこから親子と言い争うとこまで
全部が写ってるわけ。さすがに親も観念したらしい。未だに泣きわめく子供の
手を引いて退店してった。

子「ギャアアアアアアアアアアアア!!」
親「ほら行くよ!あーキモイキモイ!!」

何か言い返したかったけど、これ以上のトラブルは御免だから黙っといた。
店員さんにお礼言ったら、慣れてますので・・・とか言ってたよ。

俺の武勇伝か店員さんの武勇伝かあやふやになったけどこんな感じ。
まあ、ジガルデコア大好きだけどチューはやりすぎだったとは思う。
事案通報されてもおかしくなかったもんな。今思い出しても恥ずかしい。

蛇足だけど今のゲーセンは設定が厳しいから店員との交渉がほぼ必須なんだ。
アームが届かない位置に景品が行ったら戻してもらう。お金をかけても取れなければ
コツを聞いてみる。運が良ければあと一歩でゲットできるところに置いてもらえる。
何より、今回みたいなことがあれば証人にもなってもらえる。横取りやたかりは
多いみたいだから、やってみて損はないと思う。

 

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