『元カレから復縁メール』など全5話 – スカッとする話 短編 – 傑作選【因果応報・復讐・武勇伝】

スカッとする話【短編 - 傑作選】まとめ - 全5話

 

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スカッとする話【短編 – 傑作選】まとめ – 全5話

 

男子学生によるストーカー

俺の交際相手は大学時代に同じ学部の男子学生によるストーカーに悩まされていたらしい
ある日を境に唐突に始まったらしいそのストーカーは、待ち伏せ、尾行、鞄にゴミを投げ入れる、
私物を隠すといった付き纏いと嫌がらせを日々欠かすことなく行ったとのこと

一応警察にも相談したみたいだが手応えはなし、学生相談室はカウンセリングの真似事しかしてくれなかったらしい
周囲の友人の助力(その男子学生と同じ講義の時は常に友人が側にいてくれたらしい)と自衛で身を守りつつ、
しばらくは証拠集めに徹するしかなかったと

転機が訪れたのは、それまで行動による攻撃しか行っていなかった男子学生が交際相手に言葉による接触を図ってきた時だったらしい
「なぜ俺がこんなことをするか分かるか?」と尋ねた男子学生に「どうでもいいから関わらないでほしい」と交際相手が答えると、
男子学生は「ここに俺が言いたいことが書いてある。読め」と言って、数枚のプリントを渡してきたらしい

プリントの内容は、雑誌、ツイッター、まとめサイトのコメント欄から抽出されたもの
清楚な格好や黒髪を褒め称える発言、茶髪や派手な服飾やサブカルやゴスロリといった個性的なファッションへの罵倒、
「男はこういった格好が好きなんだ。女はもっと理解しろ」といった身勝手な発言などだったらしい

ここで交際相手は、この男子学生によるストーカーが始まったのは自分が髪を染めた時からだったこと、
その染髪がきっかけで嫌がらせが始まったことを理解したらしい

ここで何を思ったか、交際相手は蜘蛛の巣と蜘蛛を象った付け睫毛、赤色のヘアチョーク、
ベビードレスと見間違うような華美で露出度の高いワンピースを数着、
人を刺し殺せそうなヒールを数足、髪を盛るための道具を買い揃え、次にその男子学生と同じ講義がある日が訪れた時、
これらを用いた豪奢な格好をして講義に挑んだとのこと

教室に入って、自分の姿を発見される前に男子学生を発見して、男子学生につかつかと歩み寄り、
後ずさりする男子学生を壁際に追い詰め、男子学生の身体すれすれの位置の壁を蹴って
「こんな格好が嫌いなのか?あ゛?そりゃよかった!てめぇみたいなキモ野郎を追っ払える上に好きな恰好できるとか最高じゃねーのwwwww」
と唾を飛ばしながら笑ったらしい

それ以降、この男子学生が付き纏いや嫌がらせを行うことはなくなったらしい
この件に関しては結果オーライだからよかったが、逆上される可能性もあったわけだし、
被害者が反撃に出るような事態に陥る前に学校や警察はもっと積極的に動いてほしいと思う

 

 

息子溺愛な母親

自立してからあまり関わってなかった母が、ある時からちまちまと連絡を寄越してくるようになった
話の内容は遠回しな「施設に入りたいから援助してほしい」とか「一緒に暮らさせてほしい」という要求

軽度ではあったけどよくある娘冷遇・息子溺愛な母親だったので、あんまり情もないし悪いけどどうでもよかった
適当にあしらってたら連絡の頻度も増えていったし口調も荒くなってきたけど面倒臭かったから無視してた

何年かしてから母の連絡はぷっつりと途絶えた
また何年かして母の危篤が、そして母の死が伝えられたけど、葬式、遺産の処理、その他諸々の雑事は弟に丸投げした
私が向こうに直接赴かないといけないこともあったけど大体のことは弟に任せた

最近弟とお嫁さんが離婚して、久々に弟と再会した。
五時間ぐらいみっちりとお嫁さんや母に関する話を聞かされた。
仕事が忙しかったとか、排泄物の臭いが充満する家が嫌だったとか、母の世話をお嫁さんに丸投げしてたとか、
母はげっそり痩せて顔が骸骨のようになってたとか、骨が折れたまま放っておかれて変にくっついた形跡があったとか聞かされた。
結果的に見捨てる形になったけど、よっぽどお嫁さんに恨まれるようなことしたんだろうなぁと思っているので罪悪感はない

 

 

元カレから復縁メール

5月のなかばに別れた元カレから復縁メールがあった。
今の彼女のごはんがマズイとか知らんがな。
そもそも別れた理由もくだらなくて、5月はじめに暑い日が続くから、
ほぼ毎日お弁当に梅干し使ってたことが原因だった。
(食堂はあるけど社食がないので、お弁当かコンビニか外食の3択)

梅肉混ぜたごはんとか、鶏肉の梅シソ巻きとか、傷まないように工夫してたんだけど気に入らなかったらしい。
極めつけ?に保冷剤代わりに自然解凍の冷食入れてたから、これもネチネチ文句つけてきて、文句があるなら作らないって言ったら逆ギレされたので別れた。

向こうも売り言葉に買い言葉なのかあっさり別れてくれたし、一週間後には今の彼女と付き合ってたから、元々二股かけてたんだろうね。
ていうか、その頃すでに何となく怪しかったからね。
仕事中やたら今カノと一緒にいたり、今カノのお弁当誉めてたり、二股は気付かなかったけど「あーコイツ心変わりしたんだろうなー」って雰囲気はあった。

私はなにも言わなかっただけ。
前に食堂で同じテーブルになった時、今カノのお弁当に入ってたスナップえんどうが(色が)きれいだなー、
コツでもあるのかなーって思ってたら、食べた瞬間ジャクッ!て明らかに生っぽい音がしたのに平気な顔してたから、
それを食べて平気な味覚&胃袋なんだなって驚いたことも

似合わない色のコスメや服しか持ってないっぽくて、マスカラもダマが多いし、パッと見かわいい雰囲気だけど、
同性から見ると色んな荒が見つかる人だと思ってたことも
今カノと親しくしてる女性社員はアクが強くて普通の人から遠巻きにされてる人ばかりだってことも

気がつく男性は気がついて事務的な関わりしかしてないから、気がつかないなら元カレが馬鹿だってことだもんね。馬鹿だったけど。
私みたいな30目前の年増はいらないんでしょ?元カレは1つ上だけど。

そろそろ周りも子供が生まれたりしてるけど、私はそもそも結婚願望がないし将来設計も建ててるし、焦ってるのはお前だけだっつーの。
朝ごはんはトーストとコーヒーのみとか言うから「ケチャップかけてピーマンと玉ねぎとチーズ乗せればピザトーストになるじゃん」って言ったら
「料理できる奴の“それだけ”はそれだけじゃないんだよ」って逆ギレされたけど、たかが野菜切ることもできない人は大変ですね。
まぁ、色々がんばれ。

 

 

カツアゲに遭った

高校の頃、堤防に向かう暗い道で3人組のDQNに「金貸して」って言われてカツアゲに遭った。
ケンカとかしたことないし怖くてガクガク震えながら手持ちの三千円を全部渡したら逃がしてくれた。

その時は恐怖でわかんなかったけど、後から「あれってK先輩じゃね?」って思いだした。
一緒にいた奴も中学の時、部活の仲間だった奴。
で、家帰ったらじーちゃんとばーちゃんが「どうした?顔色悪いぞ」って言ってきて、
最初は恥ずかしくて黙ってたんだけど、事の顛末を全部話した。

実はじーちゃんとばーちゃんには山口組系のヤクザの知り合いがいたんだわ。
家にも来た事ある(銃で打たれた跡とか見せてくれた)。
で、ばーちゃんがその知り合いに「実はウチの孫が金取られた、相手もわかってる」って話したら、
先輩んちにその人行ったらしくて。金は返してもらって、先輩はボコボコ。
でも先輩のボコボコ姿を見てないからスーッとはしなかったな…。

 

 

お嫁にいけなかったら俺がもらってあげる

高校時代の先輩に苦手な男子ダメオがいた
顔が生理的に無理(ごめん、本当にごめん)、性格うざい
苦手なのにやたらに絡んでくるから正直閉口していた

ときは流れ、ダメオが卒業
その後数年間は平和な日々を過ごしていた

しかし、大学2年のときダメオと偶然再会
ダメオは私が思った以上に美人になったと絶賛
知るかーと思ったんだけどダメオはとんでもないことを言い出した

私ちゃんが23歳になってもお嫁にいけなかったら俺がもらってあげるから安心しろ
その言葉を聞いて顔面蒼白になったのは、いうまでもない
正直、トラウマレベルですよ
大体、23歳って普通まだ結婚しとらんだろ!

ところがその直後、運よく高スペックな今夫と出会って彼が私に一目惚れ
トントン拍子に話が進み、卒業と同時に結婚することになった
22歳は少し早いと、思ったたけどねw

結婚が決まった頃、またまた偶然ダメオと再会(家が近所なので)
その話をしながら心の中でガッツボーズ風の噂でダメオは40過ぎても未だに独身だと聞いた
私にトラウマレベルの呪いの言葉を吐いた罰だと思うんだぜ

 

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