『オカルトストリート』など全5話|スカッとする話 まとめ Vol. 29【因果応報・復讐・武勇伝】

『オカルトストリート』など全5話|スカッとする話 まとめ Vol. 29【因果応報・復讐・武勇伝】

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スカッとする話 まとめ Vol.29

 

カードキー

 

田舎のばーちゃんにきた図々しい話もネタになりそうなんで聞いてくれ

田舎のばーちゃんも農家でかなり大きい規模で農業やってる。畑の周りは害獣対策で
ぐるっと金網で囲んであって、入るのに便利な位置に鉄製の門が付いてる。畑もでかいので
畑の円周を回らずその畑の中を真っ直ぐ突っ切るとかなりのショートカットになるんだな。
で、ご近所さんにも便利だからとその門を勝手に開けてもらって畑を通ってもらってたのだが
「門が錆びてて近所迷惑です!」とカチ込んで来たばあさんが。ばーちゃんに話を聞くとその
ばあさんはかなり頻繁に畑を通る人でおそらく門がうるさいのではなく重くて開けにくいのが
不便なだけだろうとのこと。そのばあさんだけならいいんだがどっから聞きつけたんだか他数名
のジジババが近所迷惑だと言ってくる様になったらしい。
その話を聞いた半月くらい後ばーちゃんの家に行きがてら畑を見ていったら門が綺麗になっていた。
「なんだばーちゃん奴らに言われるまま門直しちまったのか?」
「あー近所さんの手前仕方あるめぇなー」
「あいつらも畑便利に通ってるんだから放っといても良かったのに」
「あーそうだおめーもコレ持っとけなー」
「何コレ?」
「カードキーってやつだなー。それねーと畑は入れねーからなー。楽だし静かだし言うことねーぞー」

あぁ俺この人の孫なんだなと切々と感じた。

 

 

ATMの故障

 

ATMで4人ほどでフォーク並びしてた時、いかにもDQNな感じの奴が一番前に横入りした。
女の人が「すいません、並んでます」と言ったら、
肩越しに振り返り「チッ」と舌打ちして睨みつけ、無視した。
みんな怖くて黙ってしまったが、DQNのATMが動かなくなった。
DQNは「おーい、んだよこれー!!」と叫び、行員が来たが中々直らず、
中にカードが吸いこまれたままの状態だったため、他の機械に行くわけにもいかず…w
結局最後尾に並んでいた私が引き落としを終わった頃にやっと直ってたw
私の後ろ誰もいないんだけど?w
DQNはそれを苦々しく眺め、行員に八つ当たりしてたw
普通に並んでたらそのATMを使うのは他の人だった訳だし、
今頃終わってたかもね~と思いながら楽しい気分で帰った。

 

 

エジプト人を本気で怒らせると怖い

 

1997年にエジプトの観光地ルクソール遺跡で、イスラム原理主義テロリスト6名が観光客を襲撃、
日本人10名を含む63名が殺害され85名が負傷した「ルクソール事件」が起こった時、
遺跡近隣に住む地元エジプト人たちが、「
外国からの客人に何しやがんでぇ」と激怒して事件現場に殺到、

住民たちは、テロリストが逃走のため奪った車を丸腰で取り囲んで逃走を阻止した。
怒り狂った住民の剣幕に腰が引けて、ひき逃げも銃撃も出来ずに逃げ損ねたテロリストは、
直後に駆けつけた警官隊に全員が射殺されたと。

以上、堅気のエジプト人を本気で怒らせると怖いと思ったニュース。

 

 

シャベルと爺ちゃん

 

父方の田舎の家の近くの山にワインディングロードがあるんだが、
爺ちゃんはその麓にちょっとした駐車場ぐらいの土地を持っていた。
ところが、そこがワインディングで珍走やってる「自称・走り屋」
のDQN達の溜まり場になってしまった。

ロープで入り口を塞いでもダメで、騒音やらゴミやらで溜まりかねた爺ちゃん達が
俺や親父、近所の人と一緒に乗り込んでいったんだが、連中は出て行くどころか、
車のエンジンを空ぶかしして威嚇してきた。
そのうち一台が物凄い音を立てて婆ちゃんに突っ込み掛けた。
ギリギリで衝突はしなかったが、婆ちゃんは腰を抜かしてへたり込んでしまった。
それを連中はバカ笑いしながら見ていた。

そこで爺ちゃんが完全にブチ切れた。
自分の軽トラに積んでいた、趣味の畑で使ってるシャベルを持ち出して、
そのDQNカーのタイヤを突き刺した。
バーン!って音がしたかと思ったら、

今度はボンネットに飛び乗ってフロントガラスを突き破った。
そしてDQNの目の前にシャベルを突きつけ、
「とっとと車から降りろ!でなきゃ今すぐこいつで叩き斬ってやる!!」と宣言。

運転してたDQNは半べそで
「ごめんなざい!殺さないで下ざい!お願いじまず!殺ざないで下さい!」
と文字通り必死で命乞い。
助手席に座ってた女は狂ったみたいに泣き叫んでた(微妙にチビってたっぽい)。

その間、他のDQNは親父や俺、近所の人が睨みを効かせ…と言いたい所だが、
こっちも連中も、しばらく呆然として動けなかった。
それぐらいあの時の爺ちゃんは迫力があった。

我に返った親父が爺ちゃんにとりあえずボンネットから降りるように言っても、
「うるさい!お前は引っ込んでろ!」と全く耳を貸さず、
結局近所の人の110番を受けたパトカーが到着するまで
DQNカーの上でシャベルを構えていた。
当然、DQN達と一緒に爺ちゃんも連行されてしまったが、
事件が爺ちゃんの敷地内で起きたことや、
先にDQNの方が明らかに危険な運転で婆ちゃんに怪我をさせた事もあって、
刑事的には厳重注意で済んだらしい。
壊したDQNカーの修理費については、「お前(俺のこと)は金の事なんか気にせんでいい」
と教えてくれなかった。
一応、いくらか払うことになったんじゃないかと思うが、分からない。

ちなみに爺ちゃんは別に元軍人でも何でもない、只の商人。
戦時中に徴兵検査は受けたものの、体が弱くて合格しなかったらしい。

 

 

オカルトストリート

 

私の親戚は田舎で静かに暮らしていたのですが、数年前に近くに新たな路線が開通。
それに伴って、親戚宅近くの河原がレジャースポットとして人が集まるようになり
夏になると、駅・河原間の最短ルートになっている親戚宅前の路を大勢の人間が往来して
河原にゴミ捨て場が無いせいか、
路に面した親戚宅庭に心無い人達がゴミを捨てていくようになりました。

親戚も色々防止策を実行しましたが効果なく、役場に相談しても打つ手無しでした。
その事を知った私は、同じようにゴミの不法投棄に悩んでいた場所で
鳥居を模したオブジェを設置したら
バチを恐れてか不法投棄が減ったというニュースを思い出し、真似してみることにしました。
私は美大の造形科生なので、どうせならもっと効果ありそうな物をと思い
学内に遺された先輩達の失敗作品や、廃材を利用して地蔵っぽいオブジェと
それを祭る祠を作ることにしました。更に事情を知った同期生や教授までも
面白がって協力してくれた結果、
ホラー映画にでも出てきそうな怪しげな地蔵+祠が7セット完成しました。

7月にそれ等を設置に親戚宅へ。同じような被害に悩んでいる近隣住人の協力を得て
広範囲に渡ってオブジェを設置することが出来ました。その結果、親戚宅前の路は
ゴミ捨てどころか、通っただけでも呪われそうなオカルトストリートへと変貌しました。

結果としてゴミ捨てはほとんど無くなりました。それどころか、より効果を出すために
オブジェに千羽鶴を吊るしたり、線香や蝋燭を炊いたりしたところ
観光客が河原で遊び終えて帰る夕刻頃には、本気で何か出そうな雰囲気になり人通りが激減。
お陰で元の静かな生活が戻ってきたようです。
欠点としては、地域住人から「怖い!」とクレームが入ったとのこと(後に事情を話して和解)。

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