切ない話 Vol.2
お年玉袋の余りとハガキが一枚
ばあちゃんのぼけは日に日に進行してゆき、次第に家族の顔もわからなくなった。
お袋のことは変わらず母ちゃんと呼んだが、それすらも自分の母親と思い込んでいるらしかった。
俺と親父は、ばあちゃんと顔を合わせるたびに違う名前で呼ばれた。
あるとき俺がお茶を運んでいくと、ばあちゃんは俺に
駐在さんご苦労様です、とお礼を言って話しはじめた。
「オラがちにも孫がいるんですけんど、病気したって見舞一つ来ねえですよ…
昔はばあちゃん、ばあちゃん、てよくなついてたのにねえ…」
そう言ってばあちゃんが枕の下から取り出した巾着袋には
お年玉袋の余りとハガキが一枚入っていて、よく見てみるとそれは
おれが幼稚園の年少のとき敬老の日にばあちゃんに出したもので、
「ばあちゃんいつまでもげんきでね」なんてヘタクソな字で書いてあったものだから、
俺はなんだか悔しくて悔しくて、部屋を出た後メチャクチャに泣いた。
折り詰めの寿司
酔っ払いの親父が持って帰った折り詰めの握り寿司
帰ってすぐに冷蔵庫に入れたんだろうな
翌朝ご飯も固くなりマグロがどす黒くなってワサビも利かない
太巻きやお稲荷さんも一緒に入っていたかな
そんな寿司をおいしいなぁってニコニコしながら食べた記憶がある
金の亡者?
もう10年も前のことだけど、新卒、千葉在住、手取り18万くらい?で、
家に3万入れていた。
5万にしろといわれて出て行った。
一人暮らしをすれば会社から4万ほど手当が出るので、そっちの方が得だったので。
5足す4で9万あれば一人暮らしできたから。親元より自由だし。
あのころは親も何でか金の亡者のようになにかにつけて別料金をよこせとうざかったし、
私も親に対し感謝の気持ちでたくさん払ったりする気がなかった。
家事も理不尽に手伝わされて(兄や弟に比べて多かったのがいやだった)、新入社員の身には体力的にもつらかった。
それからはずっと家にあまり寄りつかず、結婚することになり、
結婚費用や新居のお金も自分の貯金から出した。
親から「おめでとさん」って、200万の郵貯をもらった。
独身時代、家に入れてた分だった。もらえないだろ……….
最良のものを与えつづけてくれました
「あなたの中の最良のものを by マザー・テレサ」
人は不合理、非論理、利己的です。
気にすることなく、人を愛しなさい。
あなたが善を行うと、利己的な目的でそれをしたと言われるでしょう。
気にすることなく、善を行いなさい。
目的を達しようとするとき、邪魔立てする人に出会うでしょう。
気にすることなく、やり遂げなさい。
善い行ないをしても、おそらく次の日には忘れられるでしょう。
気にすることなく、し続けなさい。
あなたの正直さと誠実さとが、あなたを傷つけるでしょう。
気にすることなく正直で、誠実であり続けなさい。
あなたが作り上げたものが、壊されるでしょう。
気にすることなく、作り続けなさい。
助けた相手から、恩知らずの仕打ちを受けるでしょう。
気にすることなく、助け続けなさい。
あなたの中の最良のものを、世に与えなさい。けり返されるかもしれません。
でも、気にすることなく、最良のものを与え続けなさい。
カーチャンに善い行いをされても次の日には忘れてました。カーチャンがおれのために作り上げたものを壊してしまいました。
カーチャンに助けて貰っても恩知らずの仕打ちをしてました。カーチャンがくれた最良のものを蹴り返していました。
それでもカーチャンは気にすることなく、最良のものを与えつづけてくれました。ありがとう。カーチャン。
家族を幸せにできてるか
戦争のニュース見て悲しいってなんだ?
戦争体験ある世代ならそうかもしれないけど
画面の向うの人の死なんてリアルに悲しいの?
それとも世界の行く末に悲嘆してんの? すげー想像力だ素晴らしい
想像力に乏しい俺レベルだとネットの悪口の方悲しいけどな
歴史や事件を知って、考えるのは誰にもできるんだよ
そっから行動に移してるなら偉いもんだが、お前何かやってんの?
ネットでしか見たことない世界に思いを馳せるのは社会人になったら卒業しないとな
厨二病をこじらせるとやっかいらしいぞ
俺が言いたいのは親孝行ひとつ、家族を幸せにできてるかもわからないような
一個人が戦争だの平和だのデカイ風呂敷拡げてんなよ、ってことだ
そもそもネットで個人を罵るレベルの低さが悲しいって話なんだし
地元愛に溢れる俺の方がお前よりリアルに生きてるよ
「半径10mにいる人を幸せにできない人間が
自分に無関係な人の死に涙するなんて滑稽だ」
と、どっかの昔の偉いサンが言ってたぞ
コメント