【優しい話】『レジのお兄さん』など短編10話【9】 – 心温まるちょっといい話 まとめ

【優しい話】『レジのお兄さん』など短編10話【9】 - 心温まるちょっといい話 まとめ 優しい話

 

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優しい話 短編10話【9】

 

 

1

かなり前、俺がまだ小学校低学年の頃の話
父の日ということで、俺はお祝いに使う食材を買いに行った
いわゆるひとつの「はじめてのおつかい」だ

あの日は確か海老と他数品の食材を買いに行ったんだったかな…
頼まれていたものをカゴに入れて、あっち行ったりこっち行ったり
なんとか全て集め終え、レジに向かう→そして俺の番が来る
母に持たされていたお金を店員のお兄さんに差し出す
…が、なんとここに来てまさかの資金不足が発覚!
俺はもうどうしたらいいのか…一体どれを諦めればいいのかなんてわからない
きっちりかっちり全部買って帰らなきゃいけないのに!と小パニック
携帯とかそんなもの無かったしね…

そんな俺にレジのお兄さんが話しかけてきた
「父の日のお買い物?」って
俺が頷くと、お兄さんはすぐに手を差し出してきた
その手には不足分のお金が!なんという僥倖…っ!

本当はきちんとお礼を言わなきゃならなかったけど、言えなかった
もう言葉が出なかったんだよ、ほんとに文字通り
あのお兄さん…元気でやっているだろうか
もう一度会ってお礼が言いたいな…

 

2

ささやかな話ですが。

3年くらい前の話。自分は東京に住んでいて、実家は山陽本線沿線。
帰省するときは大抵新幹線なのだけど、年末年始のあの帰省ラッシュは
本当にいつも憂鬱。事前にチケット買っておけばいいのだけど
大抵仕事の都合で予定が前後してパーになるし……

確か1/3だったか。東京に戻るチケットが前日までに
まだ手に入っておらず。当日ネット予約開始時間にアクセスして
どうにか希望の便が取れた。
と、決済まで済んだ後に特急券の区間を間違えていることに気づく。
(途中下車する経由地があったため少し複雑な経路だった)

とりあえずコールセンターに電話して、間違えて買ってしまったこと、
できればその便に乗りたいことを告げる。
が、最初にとっていた便は既に満席。キャンセル処理をしている間に、
そのキャンセル席を他人に買われてしまう
可能性がある。前後の乗り換えが必要な便なら少し余裕が
ある、とのことで、じゃあ、とキャンセル処理をした上で
前後の便を取ってもらった。
(あの時期の東海道・山陽新幹線を使用するする人なら
分かってくれると思うが、本当に秒単位で席が埋まっていく。
悩んでいる間に前後の便も無くなる可能性があった)

 

電話を切ってしばらくすると、携帯が鳴った。
コールセンターからだった。最初の希望の便を今、試しにとってみたら
とれたとのこと。だからこっちの方にしませんか、とのことだった。

正月三が日のJRのコールセンターなんて、気が立っている客も
多くて疲れるだろうに。しかも朝六時台。
そんな中、わざわざ希望の便を電話を切った後も探してくれて
登録していた携帯番号にわざわざかけてくれた
あのオペレーターのお姉さんの優しさとサービス精神が忘れられない。

 

3

自分は足が悪く歩き方が変。周りに見られる事も多い。
この間は電車内で小学生に笑われた。変だって。
その親も「そうだね~。○○はあんなんじゃなくてよかったね。」って。
そこは注意すべきなんじゃって悲しくなった。その後も笑い者にしてるし。
それを聞いた別の家族の小さい子が「ママ!あのお姉さんは変なの?可哀相なの?」と。
聞かれた母親は「大変かもしれないけど変じゃないよ。」って説明してた。
そしたら笑ってた親子が偽善だとか色々言い始めた。
なんでそこまで他人に言われなきゃ…って泣きそうになった時
質問した子供の父親の方が「偽善で結構です。」と言い返しに。
「思った事を言って何が悪い!!」と反論する親子。

電車内が一気にその親子達に集中した時
父親が「だったら私も言いますけど、あなたやお子さんの顔も十分可哀相ですよ。」
「私の妻も子供もそんなんじゃなくてよかった。」と。
思わず笑っちゃった。確かにいい顔ではなかったから。
恥ずかしくなったのか親子は別車両に移動。
父親は子供に「電車の中でおっきい声出しちゃダメでしょ!!」って怒られてた。
「お騒がせしました。」と一礼した後に家族で謝りにきてくれた。
「謝らなくていい。嬉しかった。」って言ったら涙が止まらなくなった。
その涙を見た子供が「お姉さん泣かないでこれあげるから。」ってカプセルくれた。

貰ったアンパンマンのマグネットは宝物にする。

 

4

俺の娘は今年4歳になるが、嫁は娘を生んですぐに家を飛び出したので、
子供には母親の記憶はない。
今まで母親のことはあまり話題にせず避けてきたんだが、
こないだちょっと考えさせられる出来事があった。
仕事の移動中に乗った電車の中でのこと。
俺の隣には、幼稚園くらいの女の子が、母親らしい若い女性と一緒に乗っていた。
途中、駅で片腕のない女性が乗ってきて、俺達の向かい側に座った。

女の子が「お母さん、なんであの人は手ないん?」と、みんなに聞こえる声で
言ったので、俺は一瞬ドキっとして、女性と親子から思わず目をそらした。
が、母親らしき女性は慌てることなく、女の子に向かって言った。

母親「いろんな人がいるの。みんなが同じじゃないの。
○○ちゃんにはおじいちゃんとおばあちゃんがいないでしょう?」
女の子「うん、みんなはおるけど私はおじいちゃんとかおらへんねんなー」
母親「うん、いろんな人がおるけど、おじいちゃんやおばあちゃんがいないのは、
○○ちゃんのせいじゃないでしょ?」
女の子「うん、違う。あ、△△ちゃんとこはお父さんおらへんねんで」
母親「そうね、でも、それは△△ちゃんのせいじゃないよね」
女の子「うん、違う!」
母親「だからね、みんなおんなじじゃないの。 みんなそれぞれ、持ってるものと、
持ってないものがあるんよ。
でもね、持ってないからって、その人は何も悪くないし、他の人と何も違わないんよ」

腕のない女性を含めて、車内に乗り合わせていた人たちは
みんな暖かい目でその親子を見守っていた。
思わず目をそらしてしまった自分が恥ずかしくなった。
自分の娘にも、母親のことを恥じない子に育って欲しいと思った。
この電車の親子は、俺に子育ての大事なことを教えてくれた気がする。

 

5

ささやかな嬉しかった事。
修学旅行で海外に行く日の事。
一週間の荷物を入れた胸の高さまであるスーツケースを
運びながら駅を歩いていた!
登りの階段はなんとか運び、下りの階段で気合いを入れて運ぼうとしたら
サラリーマンのお兄さんがひょいっと持って運んでくれた。
すごいうれしかったです。
ありがとう。

 

6

もうかれこれ10年くらい前になるかな、駅の階段でベビーカーを持ち上げようとしてた時、
通りすがりのサラリーマン二人が示し合わせたように二人でひょいと持ち上げてくれた。
一人はそのまま電車に乗って、もう一人はまた階段を下りて行ったから、あの二人も
たぶん知らない人どうしだったんだろう。

 

7

繁華街で非常に邪魔くさいところに自転車が停めてあった
向こうから白い杖を持った人がやってきたので、あっと思ったら
案の定その人は自転車にぶつかって倒してしまった

あわてて手探りをしているその人に、通りがかりのきれいなお姉さんがさっと近寄って
「私やりますから大丈夫ですよ、お怪我はありませんか」
と声をかけ、さっさと自転車を持ち上げて邪魔にならないところに置いた
その人はお姉さんにお礼を言って、無事歩み去って行った

当たり前のことではあるが、お姉さんの躊躇なさがかっこよかった

 

8

自分の体験ですが…

もう今から八年くらい前。バイト終わる位から雲行きが怪しかったけど、帰るときにはまだ降っていなかったのでそのまま帰ろうと店を出て歩きはじめた。
すぐに雨が降ってきたけど、家が比較的近かったのと、この後予定もなく帰宅するだけだったので雨に打たれながら歩いていた。
すると段々雨が激しくなり雷まで鳴り出した。
でもこの後予定もな(ryずぶ濡れで歩いていると、一軒の家からお母さんらしき人がプランターを取りに出てきたらしく、私に気付くと「ちょっと待っててね!」と言って家に戻り、「返さなくていいから早く家に帰って暖まるのよ」と傘をくれた。
家庭の事情で知らない街に越してきたりで、当時とても寂しかったけど、物凄く嬉しかった。歩きながら泣いたの覚えてる。
おばちゃんありがとう。
元気かなぁ…

私も、いつかそんな事を普通に出来るような人になりたいなと思っています。

 

9

今日夕方、子供と自転車でスーパーに買い物に行った時の事。
買い物が終わって帰ろうとしたら、子供が自分の自転車の鍵を落とした模様。
もーなにやってんのと言いつつ店に戻って店員に尋ね、一緒に探してもらったが見つからない。
後は自分で探すので、見つかったら教えて下さいと店員さんを戻し、さらに探すも見つからず。

さーどうしようと思ってると、作業服着たお兄さんが声掛けてくれて、事情を説明。
「これですか…」と鍵周りを調べ、待ってて下さいとどこかへ行ってしまった。
すぐにお兄さんは工具箱を持って戻ってきて、
「このタイプはちょっと衝撃を与えると解錠出来るんですが、鍵が見つからないのであれば
いっそ本体ごと外しましょうか?また閉まったら面倒ですし」と言ってくれたので
厚かましくも本体ごと外してもらった。手際よくほんの2,3分で取れてしまった。
ついでに、緩んでるからとスタンドや車輪のネジまで締め付けてもらった。

助かりました、有難うございましたとお礼を言い、暑かったので冷たいものでもと申し出るも
「いやいや、こんなん手間でも何でもないですから。逆に申し訳ないです」と立ち去ってしまった。

あのままだと最悪、鍵のかかった自転車を担いで帰るところでした。ありがとうございました。
影響されたのか、子供は帰ってきた夫にこの間やってもらったパンク修理を教えてくれとせがんでました。

 

10

学校の帰り、バスに乗ると満席だったので立っていた
眠くてうとうとしてたら前の椅子に座ってた70ぐらいのおばあさんが
「おねえちゃん、座って」と言って席を譲ってくれた
腰が悪そうで杖をついてたから
「いいですいいです」と言ったけど、
「次降りるから、座って」と笑顔で言ってくれた
自分が席に座って、バス停3個ぐらい過ぎておばあさんは降りた

なんか泣きそうになったおばあさんありがとう

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