『病気一個でいいから減らしてください』など短編5話【82】 – 感動する話・泣ける話まとめ

『大きな花束』など短編5話【94】 - 感動する話・泣ける話まとめ 感動

 

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感動する話・泣ける話まとめ 短編5話【82】

 

 

父さんと母さんが仲良しで嬉しいなー

俺の可愛い嫁との話を聞いてくれ!

結婚して6年、二人の子供の世話しながらフルタイムで働いてくれる嫁は、俺より5歳上。
普段からあんまり感情を表に出さず、いつもクールなんだよ。

好きとかスキンシップを取っても「ふーん。」
みたいな態度で素っ気ないんだけど、そんな嫁が俺は好きでたまらない。

飯食って暴れる子供を寝かしつけて晩酌してる時に、
前々から嫁が欲しがってた財布をラッピングしてもらったものを渡してスタート。

「いつもいつもありがとう。こんな俺と結婚してくれてすげー感謝してる。」

嫁、怪訝そうな顔になり
「うん…?急に改まってどうしたの?」

俺、心臓が口から飛び出る位の勢いでドキドキしながら
「っ愛してる…!あの…これからもずっと一緒にいて欲しい。」

言い終わって嫁見たら、後ろ向いてた…
だが、耳が真っ赤になってるのを見逃さない俺。
後ろから抱き締めてもう一回「愛してるからな」と追い討ちをかけた。

嫁はそっぽ向いてたけど、涙声で
「…ばか…でも、ありがとう。私も愛してます。」って返してきた。

こう言うツンデレな所が可愛くてたまらんのよ。

嫁の財布10年位使ってるらしくてあちこちボロボロだったんだよ。
亡くなった嫁母が選んでくれた財布らしくてな。
捨てろとは言えないから、本当に使えなくなる前に変わりのを渡してみた。

今日帰ってから「お母さんの気持ちと一緒に、大切に置いておくね」って
古い方を箱に仕舞って嫁母の遺影の横に置いてたよ。

何かそれ見たらまた可愛くて抱き締めちまった。

子供に「父さんと母さんが仲良しで嬉しいなー」って
二人の足に抱きついてきて、家族四人団子になって抱き締めあってきたw

 

 

ぶっきらぼうなおじさん

家の近所にコンビニがあってよく買い物に行くんだが
そこにイケメンな兄ちゃんが働いてるんだ。
深夜の時間に働いててもう一年くらい通ってる。

んで昨日いつものよいに深夜に買い物に行ったんだ。
客はおっさんが一人雑誌立ち読みしてただけ。
適当に買い物してレジに行ったんたが店員がいないんで声出して呼びかけたんだ、
そしたらあの兄ちゃんが出てきた。

が、様子がおかしい、兄ちゃんが号泣している。
嗚咽をあげながらレジを打っているwww
私びっくりしてポカーンとなってたwww

勇気を出して理由を聞いたら、妹さんが重い病気にかかってずっと入院してたらしい。
で、大手術を受けてずっと生死の境をさ迷ってたらしいんだが意識が回復したらしい、
近いうち退院も出来るそうだ。
母親から電話がかかってきて涙が止まらないらしい。

バイト帰らしてもらえばいいのにって言ったら
「誰もいなくて帰れないんです(;_;)」だってwww

私は感動してたんだけど、そのあたりで雑誌読んでたおっさんがいきなり缶コーヒー一本もって レジに来た。
そして無口のまま無愛想に120円を取り出しレジに出す。
私は内心おっさん邪魔だな~とか思ってたんだけど、
次の瞬間

おっさんが財布からごそごそと二枚のディズニーの一日乗り放題券?みたいなのを二枚取り出して
「退院したら妹さんつれてってやんな」
とだけぶっきらぼうに言い放ち、
兄ちゃんに押しつけるようにチケットを渡すとすぐに立ち去ってしまった。

おっさんGJ!!!と心の底から思った。

この兄ちゃんといいおっさんといい、
日本もまだまだ捨てたもんじゃないなと思った出来事でした。

 

俺の為だけに

昨日気がついたら車で3時間かかるのにいつの間にか実家に帰っていた。
案の定、お袋は
「突然どうしたの?何かあったの?」
と心配ばかり。
思わず
「何もないけど・・・帰ってきたら不都合だった?」
と悪態ついてしまった・・・

その後、ゆっくりテレビを見ていたら、お袋が
「風呂丁度いいけどついでに入る?」
と言って来た。
言われるがままに風呂に入った。
かーちゃん・・・綺麗な湯と背中に感じる冷たい浴槽が身にしみるよ。
この寒い中、冷えた残り湯で俺の為だけに風呂を洗って急いで
湯を張ってるお袋の姿がハッキリ見えて、風呂場で泣いた。

風呂から上がると晩飯ができていた。
お袋は
「大したものじゃないけど、晩御飯の残り物で悪いけど
コレでも食べて明日からも頑張ってね。」
と・・・
食器を下げる時に気付いた。
晩御飯の残り物は白飯だけじゃないか・・・
他の料理は明らかに今作った物だった。

「上手かった!」
とだけ言い残しトイレに行った。
お袋の気持ちを考えて・・・また泣いた・・・

日が変わって直ぐ明日も仕事だからと
帰ろうとするとお袋が心配ばかりする。
いつもなら寝ている時間なのに・・・
(お袋も明日は仕事なのに・・・お出迎えはいいから寝ろ寝ろ~)
と思わず悪態つきそうになったが今度は言葉を飲み込めた。

その後、親父が何かあったんだろ?と背中を押してくれたので
勇気を出して言ってみた。
「別に大したことじゃないけど・・・
心変わりする事があったから・・・一応・・・一言さ・・・言いたい事があって・・・
母さん・・・・・・・・・・・・・・・いつも有り難うな。」
お袋は
「突然何言い出すんだい!
相変わらず可笑しい所は治ってないねw」
と下を向いて笑っていたが、嬉しそうに泣いていた。

たった、こんな一言だけで・・・
お袋って生き物は本当に世話がやけるwwww
と心で誤魔化しつつ・・・・途中のパーキングで何度も泣いた。

お袋・・・いつも有り難うな。
あんたの息子で良かったよ。

 

 

病気一個でいいから減らしてください

海外の学会に行くからっていう大学病院の医者の都合で早めに帝王切開になって、
そのせいで肺が弱いのかなーと思ってたらアレルギーと喘息で吸入器必須な生活
毎朝毎晩掃除機かけ布団干し洗濯楽しいです

身体が小さいせいで歩くのが遅いのかな―と思ってたら軽度だけど脳性麻痺があって
装具生活で身体障害者手帳もらって
なんかずっと小さいなーと思ってたら低身長っていわれて
小児慢性特定疾患の医療費の手続きして窓口負担安くしてもらってサーセンw

なんか時々ピクピクするなーと思ってたらてんかん発作だって
あちこちの病院の常連でホントお世話になってますサーセンサーセンww

さっき仕上げ磨きしてたら噛み合わせがおかしい反対咬合っていうのかコレは
通ってる総合病院には歯科ないんだよな
でもあちこちの病院行ったり来たりで通う時間がない
いよいよ仕事辞めなきゃダメなのかってか仕事やめたら病院にお金払えないし装具も作れない

たられば話になるけど、あの年の小児科学会が3週間くらい後だったら
早産にならずに済んでたんじゃないかな、
そしたら今はもうちょっと違う生活してたんじゃないかなって思う

すっげぇ可愛い子なのに片手じゃたりないくらいの病気持ってて気の毒すぐる
代われるもんなら全部引き受けてやりたい
八百万の神様、どうかうちのこをたすけてください
病気一個でいいから減らしてやってくださいおねがいします

グチった気配を察したのか
息子がねぼけながら起きてきて
「ママわらって、笑ったほうがかわいいよ、○○君がついてるから、だいじょぶだよ~ん」って
苦しそうにゲホゲホしながら親に気ぃ使ってるしw
寝て大きくなれw
親をトントンして寝かしつけようとするなwww

神様、さっきはグチ言ってサーセンw
うちにこんなに良い子を授けてくれてありがとう。
明日も仕事頑張る。寝る。

 

 

リコール

某自動車メーカーで働いているんだが、当社の新型車にリコールクラスの欠陥があることが判明した。

すぐに重役会議が開かれたが、
開発担当重役は
「定期点検や車検のタイミングでこっそり部品交換しておきゃわからない」
と問題のもみ消しを提案した。
会社の体裁を重んじる意味もあるが、自身の保身を考えた発言だろう。

この提案を呑めば会社はユーザーを危険に晒したまま放置し、悪徳企業と成り下がってしまう。
ここで重役ではないが、社長命令で出席していた総務の担当者が口を開いた。

総務「常務は先日お孫さんがお生まれになったそうですね」
常務「ああ、初孫だが、それが?」
総務「お孫さんを欠陥のある新型車に安心して乗せられますか?」
常務「!?・・想像力が鈍っていたようだ・・・すぐにリコールを発表しよう」

こうして欠陥部分はすぐに解決された。

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