【意味怖《その参》】『肖像画』など全5話

【意味怖《その参》】『肖像画』など全5話 意味がわかると怖い話

 

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運ぶ

昨日は海に足を運んだ
今日は山に足を運んだ
明日はどこへ行こうかと
俺は頭を抱えた

解説
昨日は海に(片)足を運んだ
今日は山に(片)足を運んだ
明日はどこへ行こうかと
俺は(自分のではない)頭を抱えた

 

 

たのしんでね

小学校に入る前の娘と遊園地に行った
入り口には看板が貼ってあって、楽しんでねと書かれていた
まだ字が読めるようになったばかりの娘が、まじまじとその看板をみていて微笑ましかった

ジェットコースター、観覧車、コーヒーカップ、と色んな乗り物に乗ったが、
しかしどうにも娘はそわそわして楽しんでいる様子がない
俺はせっかく遊園地に来たんだから入り口に書いてあるようにしないと駄目だぞ、と言うと
やたら暗い顔になる
まだ遊園地は早かったのかもしれない

仕方ないから帰ることにした
そして娘はその日自殺した

俺は今でも自分を許せない

 

 

和式トイレ

公衆便所に入った。和式だった。
和式は嫌いだ。でも仕方ないのでしゃがんでみると、
目の前に落書きがあって【右ヲ、ミロ!!!】と指示された。
なんだコレ?と思って右の壁を見ると【左ヲ、ミロ!!!】とあって、
私はずいぶん命令口調だなぁ・・・・などと思いながらも
その通りに左を見てやると今度は
【上ヲ、ミロ!!!】というので
おそるおそる天上を見るとそこには物凄く大きな赤い文字で
【ウシロヲミルナ!!!】と書かれてあってドキッ!としました。
怖かったのですが、ゆっくりとウシロに振り返ってみると・・・・・
特に何も書かれてなくて安心しました。

解説
正面に「右を見ろ」と書かれてあって、右を見たら、「左を見ろ」と書かれてあった。
命令どおり左を見たら、前書かれていた「右を見ろ」のはずが「上を見ろ」に変わっている。

 

 

肖像画

ある日僕は学校の美術室の掃除当番だった。

早く終わらせようと思い急いでたら、
一枚の絵が大事そうに飾られているのを見つけた。

その絵は綺麗な女の人の肖像画だったが、
少し不気味で目に特徴があった。
とても大きな目でこっちを見ている気がした。
なんだか怖くなり急いで掃除を終わらせた。

次の日学校は大騒ぎになっていた。
例の美術室の絵が盗まれたのだ。
最後にあの絵をみた僕は美術の先生に色々聞かれた。

「なるほど、掃除していた時はちゃんとあったのね」

「間違いないです。あの絵は高価なものなんですか?」

「あれは『眠りに落ちた美女』といって、
私の知人の画家が自分の娘の寝顔を見ながら
書いたものなんだ。特に価値はない。

「そうなんですか…」

解説
肖像画は大きな目が特徴的の「寝顔」
寝ている時に目を開けて眠っていたのだろうか。

 

 

洗顔

出かける準備をし終わったとき、
顔を洗うことを忘れていたことに気づく。

洗面所の水を流しながら、洗顔を始める。
いざ石鹸を洗い流そうと、手探りで水を探す。
手に水が当たらない。
泡が目に入るのをこらえ、蛇口を探す。
やっと見つけることができ、顔を洗い流すことができた。

解説
”水を流しながら”洗顔をしていたはずなのに、なぜ水が出なくなったのだろう。

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