『神隠し』霊感主婦シリーズ|洒落怖名作まとめ

『神隠し』霊感主婦シリーズ|洒落怖名作まとめ 短編

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神隠し

 

彼女から聞いた超田舎での話。

そこは某県の田舎町というか、温泉街だがかなりさびれた(失礼)場所だったそうだ。
ただ、カニが美味しい民宿があると義父が聞いてきて、わざわざ連れて行ってくれた。
山から一本道、他の交通手段は海沿いの国道か、船という凄いへんぴな場所。
義父母、夫、一歳の息子、夫妹(当時独身)の六人でぞろぞろ散策。
そこで夕方四時頃、港を散策中に町内放送?が。

「本日、○○小学校三年生の×ちゃんが、午後一時から行方不明になっております。
見かけた方は、至急、警察にご連絡下さい」

7月上旬、まだ明るい。だが、たった三時間の消息不明?で町内放送?
でも、自分は都会育ちだから田舎はそういうもんかな、と思ってたがやっぱり気にはなったそう。
民宿に戻り、夕食の時、「さっき放送されてた×ちゃんは見つかりましたか?」と
聞いたら、「あ、見つかりました。お客さん達も放送聞かれてたんですね。」と。
「失礼だったらすみません。このあたりでは三時間くらい姿が見えないと、放送かかっちゃうん
ですか? やっぱり、海の近くだからそういう遊び場での心配ですか?」と聞いたそうです。
その時は「そんなもんですよ」と笑っていた民宿の女将さん。

その後、主婦さんが一人で一階の金魚(珍しい金魚がいて、それを見ていたらしい)を見ていたら
その女将の母親?と思われる民宿のおばあちゃんがやってきて。
「ここだけの話、このあたりは 神隠し とか多いんです。凄い田舎でしょ?だから迷信深
くてな。三時間子供がいないと、ああやって放送するんですよ。」と言われたとか。
徘徊老人などは、放送などしないらしい。(むしろ見つからないで欲しいといった口ぶり)

□ □ □

「あの、誘拐とか、海でおぼれちゃったりとかじゃなくて、神隠し?」
「そうですよ。よそ者は目立つから誘拐はできん。それにこの辺の子は海で泳がん。」
確かに、7月なのに磯遊びをする子はいても、泳いでる人などいなかった。岩場が多いからか、と思ったらしい。
でも、泳がなくても岩場から落ちたりしないのかなー?とか考えてがいたそうだが。
「ここの海や山は子供を取ってしまう神様がいてね。出産も、余所の町まで行ってやるんだよ。」と。
思わず、「今って21世紀ですよね?」と聞きたくなったそうだ。
ちなみに、洒落コワ等にも似たような話がありましたが、「海を見ては行けない日」とか、「漁に出ては
行けない日」などやはりあるそうです。
もしかしてちょっと担がれた?とも思ったそうですが、そのおばあちゃんがが主婦さんに
「ここの先の山に△神社(名前失念)というのがあるが、そこには子供は連れていきなさるな。取られるぞ。」
と言われたそうです。

そして。もうオチは読まれていると思いますが。
翌朝女将さんに「昨日はおばあちゃんに色々興味深い事を伺って・・・」と言ったところ。
「え・・・?母は既に亡くなってますけれど・・・・?」
「嘘! 昨日話しましたよ!」
「・・・ある日散歩に出て、しばらく行方不明になった後、△神社で亡くなってるのが見つかったんです。」

散歩も何もかもやめて、義父母にも事情を話し、朝食の後速効で宿を出たそうだ。
(他の客とかかもと思ったそうだが、仏間の写真を見て本人と確信したそうで)
そして、峠道まで出たところのおみやげ屋さんでちょっと休憩をしてたら、そこのおばあちゃん
(こっちは確実に生きている)に、
「よくまあ、あんな町へ行きなさったな。若い者などおらんかっただろ?」と。
確かに。でも、単に子供が行って楽しい場所ではなさそうだからと思っていたら。
「あそこは神隠しやらそんな話が多い村でな。知っとる者は誰も行かん。このあたりの者も。」
「ええ、たった今私も怖い目にあってきましたよ。」とつい言ってしまったそう。
そうしたら、そのお婆ちゃんが盃一杯の酒と、ひとなめ分くらいの塩をくれたそうです。

「昔はなあ、どこでもあった事だけど、あそこは最近までだからなあ・・・」と言いながら。

□ □ □

「あの、子供取られるとかって話ですか・・・?」
「・・・子供もあったし、大昔はよそ者の女をさらって生け贄にしたとか、あとは邪魔な嫁や
年老いた姑、あとは継子なんかを・・・って話を良く聞いた。あそこはなあ・・・」

何かが出た、とかそういう怖さは無かったそうですが、どうにも気持ちは悪かった、と
彼女は言う。そのおみやげ物屋のおばあさんはお酒は、わざわざ神棚に置いてあった
お酒から下さったそうです。
あれから数年、その村(町)は町長が替わったりで町おこしイベントなどをやっているので
場所は言えない、実際は何も無かったのと同じだから、と私にも場所は明かしてくれない。

ちなみに、前にミサキに会ったときも、このときも、全部義父が予約等してくれた旅行。
霊感などと無縁の俺様街道まっしぐら、人の都合などどうでもよく何でも勝手にやってしまう義父さん。
「どーも義父がらみだと私だけがこんな目に遭う。件の義父実家の件もそうだしねえ。」と。
実は義父にふりかかるものがみんな主婦さんに来ているんじゃ?と、思ってても言えないw
「今年はみんなでハワイに行こう、な!」と義父は明るく誘ってるが、
「今度はハワイにある何かの呪いでまた怖い目に遭うかも・・・」と、彼女はハワイを超しぶってます。

前にも書いたと思いますが、霊感主婦さん、海は苦手。でも何故か海に行きたがる義父。
しかも夫妹さんが結婚したら、その相手まで一緒に旅行に来るそうで。そういうのが好きな一族。
「みんなはハワイに行って、私は息子達とまったりラスベガスでも行くわ」と離脱決心中。
「なんでベガス?」と聞いたら「砂漠の中だから」だそうです。
主婦さんの新婚旅行先は、そういえばアフリカだったなとかほんのり思い出しました。

□ □ □

主婦さんの新婚旅行は北アフリカの砂漠地帯だったのです。
エジプト・チュニジア・モロッコです。

水のある場所は、川ならいいけど湖や海は苦手だそうで。
海辺で散歩とかは旅行先でも滅多に行きたがりません。
本人も「解らんけど怖い」くらいしか理由は無いそうですが。

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