ロミオメール体験談【短編 – 傑作選】まとめ – 全５話
1
ため息が出るくらい馬鹿な男からのロミオメール。
5年前に浮気されて別れた夫からメールが来た。知らないアドレスで｢Ａ太郎｣を名乗って。
私ちゃん、久しぶり。
昨日の晩に元夫と飲んできたよ。
あいつ、すっげぇやつれててさ
馬鹿美(浮気相手。私の大学の同級生だった。)は家事もしないし、
ぶくぶく太るし散々みたいだよ。
元夫は何も言わないけどさ、
本心は私ちゃんと復縁したいんだと思う。
俺はそれをすぐに感じ取った。
あいつも相当反省してたし、復縁してやってくれよ。
元夫は職を失って、今はハローワークに通ってる。
そのあとに(12時頃)公園の池を見て心を癒してるんだって。
行ってやってよ。喜ぶよ、あいつ。
元夫、Ａ太郎は大学時代の友人同士。Ａ太郎は元夫の不貞、見苦しい言い訳を聞いて縁を切った。
笑えるのはＡ太郎は私の現夫だと知らないこと。縁を切られて周りにも見放されたからね。
Ａ太郎はすぐ隣でヒンドゥースクワットをしてるのに、Ａ太郎と名乗る男からメールが来たもんだから、大爆笑した。
Ａ太郎は、｢こいつ俺の名前を騙って自演してやがるwwwwwwwwwww｣としばらく過呼吸かってぐらい笑い転げていた。
私は淡々と返信。
Ａ太郎は今の私の旦那ですが。
はやくデブな馬鹿美のダイエット手伝ってやれよ。
と、送ったら
なんだそれ！？
聞いてない！！なんでＡ太郎！？
と返ってきた。
そこから着信拒否して以来、特に凸とか追撃は無い。
2
元旦那からのロミオ。
妊娠中にウトが他界し、良トメと同居になった。
ハイリスク妊婦だったので、大病院激近バリアフリーなトメ家は正直渡りに船な立地だった上、トメとも仲がよかったので同居はありがたかった。
元旦那も始めは喜んでたんだけど、無事産まれた娘が話しだしたあたりからおかしくなってきた。
3
去年離婚した元旦那かできたので晒してみる
お久しぶりです。
〇〇(子供)と〇〇(子供)は元気か。
お前は元気でやってそうだな。
でも無理してるんじゃないかと心配だ。
借金はしてないか。飯はちゃんと食ってるか。
そろそろ男手もいるだろう。〇〇(子供)の父親を奪ったこと、そろそろ後悔してる頃だと思う。
そう思って連絡してみた。
もう1度チャンスをやる。だから戻ってこい。
住所は前と変わってない。
お前も最近変わったみたいだしな。
前みたいな芋くさいブスとは間違えた。
俺は誰よりもお前を愛してる。
だからこそ目を覚まさせるために離婚したんだ。
辛い思いをさせたな。
もう大丈夫だぞ。
これで終わりです。
離婚されたのに気づいてないのかなぁ。
パチンカスで借金、中高生との浮気と殴る蹴るのDV、夫婦だからと我慢してたけど夜も気まぐれに無理やりされて流血した。
中高生との浮気を見て将来子供たちにも手を出しかねないこと、子供たちにも躾と称して大声を出すようになったこと、返しても返しても借金を増やしてくることで離婚した。
戻るわけないじゃん…
大人として間違った対応をしてるのは百も承知として言うんだけど
結婚当時中高生との浮気(援交に近い)がその中高生の親にバレた時、もちろん元旦那は捕まるし慰謝料も請求される可能性を考えた
結婚してたから元旦那への慰謝料請求はもちろん私や子供たちの生活も脅かされるわけで
ただでさえ500万近い借金があり、浮気やパチンコで生活費をじゃんじゃん使い、本当に明日の食事にすら困る生活をしてたので、その慰謝料請求が怖かった。
本当に何をする人かわからなかったので、離婚する時もした後も自分たちの身を守るのに精一杯で他人のこと(通報)などする余裕もなかった
まぁ浮気LINE見てるとお互い合意で向こうも元旦那にデレデレだったからほっとけーって感じだったしね
これが元旦那がその子を脅して云々っていうなら通報するなり止めてたよ
結婚してた当時もその気のなさそうな女の子には、こっそり連絡とって逃げるように言ってたしね
と盛大な言い訳をしておく
ついでだから書き捨てたくて書いちゃうけど、今元旦那はアイドルの卵？の追っかけみたいのをやってるらしい
かなり本気になって遠征もやってるらしいけど、おそらくいよいよ首が回らなくなってきたから救済目的でメールしてきたんだと思う
結婚当時の会社もやめて日雇いアルバイトで食いつないでるらしいし
4
災害にかこつけたロミオへの怒りを吐き出し。
深夜、エリアメールに混じって、数ヶ月前に別れた元夫から安否を問うメールが来た。
この元夫、極度の構ってちゃんで浮気はするわﾀﾋぬﾀﾋぬ詐欺はするわで大変だった人。苦労して離婚してからはガス抜き用に捨てアドのみ教えていたので、そこにメールが届いた。
まともで簡潔な文だったので、耳かき一杯分くらいの感心を込めて「大丈夫だからそちらも気を付けて」って簡潔に返して寝た。
朝起きてスマホを見て戦慄。
「あなたのことを気にかけた俺が馬鹿だったんですかね？」
「心配してるのに返信もなしですか」
「あなたは俺を心配してくれないんですね。当然だと思いますが」
「結婚していた時からあなたはドライで冷たかったですよね。そのせいで俺達が上手くいかなくなったのに、あなたは変わらないんですね」
「心配です。愛してます。返信ください」
「◯◯（元夫の住んでいる市）はもうヤバいです。これが最後の連絡になるかも」
「なんで俺ばっかりこんな不幸なの ふざけんな」
等々、芝居がかった恨み言メールがズラリ。
１つ１つは大したことないけれど、災害にかこつけて付け入ってこようとする神経が本気で分からん。
というか、どう返せば正解だったのか本気で分からん……
5
先月の終わりに別れた旦那からメールが来た。
『よお。元気か？まぁ俺と別れて寂しがっているだろうが、それはお前が選んだ結果。悪く思うよ。
こっちは結婚してもう子供が生まれる。嫁に聞いたら女の子だって。きっと俺ににてかわいいんだろう。
お前にもこの気持ちを感じてほしい、と思う。そこでお前に新しい仕事を紹介しよう。
知っての通り嫁が妊娠してるから出来ない。だから、お前が俺の相手をしろ。そうすれば今まで通り家に住んでいられるし、お前に子供が出来たら次は今度生まれる子供の乳母になって嫁の変わりに家事をすればいい。
これで全部解決だろ？そうと決まれば早く家に帰ってこい。履歴書も忘れずにな』
…離婚した原因は義実家のイビリと小梅コール。そしてお前の浮気だ。種無しの癖に。
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