短編『百年の恋も冷めた瞬間 – 家族編【3】』全6話

短編『百年の恋も冷めた瞬間 - 家族編【3】』全6話

 

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百年の恋も冷めた瞬間 – 家族編

 

ママーママー

彼の一人暮らしの家にいったときインコだかなんだかしゃべる鳥をかっていた。
ただそのインコはずっと「ママーママー」としゃべるんです。
マザコンかと思ったんですが、ペットの前だとママでちゅよ~なんて言う人もいるから
それなのかなぁと思って引っかかったけど気にしませんでした。

ある日、彼と共通の友人達と一緒に食事する機会がありました。
(彼は仕事でこれず一緒じゃなかった)
で、たまたま思い出したのがインコの話。
笑い話にしようと思って軽くしゃべったのに、みんな顔面蒼白。

その鳥は、彼の母仕込みの「ママーママー」で送ってきた鳥らしいです。
これでうちの息子に近づく女はシャットアウト!
というかんじで・・・(゚д゚)

友人達は例の鳥が寿命で死んだということをしっていたので
私がみたその鳥は2代目という結論に・・・。

私は知らなかったんですが、
彼母の息子離れしなさっぷりは前の彼女のときも凄かったようです
彼の実家は北海道なんですが、(彼は今東京在住
アポなしでわざわざ北海道からやってきたりしたようで・・・
彼もそれが嫌で大学も無理いってこっちに出てきたようです。

彼にはなんの落ち度もないんですが、後ろの母の存在が怖く
さめてしまいました。
そこまでする彼母と戦える気がしなかったです・・・orz

今疎遠になってるけど、幸せになってるといいなぁ。

 

父を屈辱

うちの父親は所謂ブルーカラー。家族旅行なんてしたことない
(そもそも物心ついたときから今も家庭崩壊,家族ばらばら)
自分は大学も行かなかった、高校3年間バイト。
大学へ進学した元彼が、酔って電話してきたとき
「××(親父の職種)とかマジキチw」といいやがった。
もう一回聞き直した。同じこと何度も言われた。
なんか、すごい声が震えたのを覚えてる。
向こうの父親の会社は地元大企業で、うちの父親はその下請。
(向こうの父親の話しは聞いてたが自分は話してなかった)
今まで一度も働いたことない、親の金で大学行って何不自由ない生活して
その酒やって親の金だろ。
名前書いて金あれば入れる大学のくせに偉そうに。働いたことないくせに!
悔しくなった。情けないがこんな自分の考えひがみっぽいし
なにより、父の会社があんたの罵ったそれだよって言いたくなかった

もう随分前の話だが、書いてていまだにくやしい。泣けてきたわ
好きなやつに言われたから悲しいんじゃなくて、父を屈辱されて悔しくて悲しい。
つうか、そんな屈辱される職種じゃないつうのwww
就活で痛い目あえばいいと思う。

 

彼実家は金持ち

高校時代から7年付き合った4歳歳上の元彼との冷め話。

付き合いの長さから、お互い結婚を視野に入れていたのだけど、
当時私は夢を目指して勉強中で、一生の仕事にするべく頑張っていた。
当然彼もそれは知っていたし応援してくれていたのに
ある日急に『結婚したらやめるんでしょ?趣味でやればいいじゃん』…と素で言われた。

更に追い討ちをかけるように『結婚したら田舎のうちの親と暮らすし』
と勝手に決められ、私の親(東京で一人暮らし)の事は完全スルー。
そんなわけで未来に不安を感じ、好きな気持ちも残っていたが別れを告げた。

…そしたら別れ話の際に知ったのだけど、彼の母親は会った事もない私の事を
『お家の格が違うから』という理由だけで嫌っていたらしい。
彼実家は金持ち会社経営、うちは普通の母子家庭だからだそうだ。

『お袋に反対されても別れる気はなかったのに!ウワァァァン!!。・゚・(ノД`)・゚・。』
と言われた瞬間ものすごい勢いでスッパリ冷めて未練も吹き飛んでいったよ。

 

母親の恋愛話

母子家庭の子と付き合っていたとき
ことあるごとに彼女の母親の恋愛話を聞かされるのが内心うざくてしょうがなかった
どうもそのお母様は恋多き女らしく、娘としてそれが自慢なのだろうか、よく分からんが
五十路女の華やかなラブロマンスを嬉々として語る彼女
どーでもいいよそんなのは。てゆーか何処まで本当なの? 作ってない?
て感じでうんざりしながらも、まあ聞くだけは聞いていた
でもある日、そのお母様が失恋したらしく、彼女は泣きながらそれを報告
あげく、お母さんがあんなに悲しんでいるのに、私だけ幸せでいいのかな? なっちゃいけない気がするの

うぜぇぇ
こう、なんつーの? フォローを期待してるのがバレバレの自虐?
しかもネタが母親の失恋?
馬鹿かと

じゃあおまえも母ちゃんの仲間になったれやと言って、即別れた

 

実家話

付き合う前は寡黙な人だと思ってたら、
かなりおしゃべりなのに、話をするのが下手。
しかも人が話してるのを遮ってまでも話すのに、
何度も同じ話だったりする。
そして、実家話が大好きで、寮生活でたまに自宅に帰ると

・最初はぬるいお茶、次に温かいお茶、最後に熱いお茶と煎餅を出す。
・夏はまず冷えた麦茶、その後ぬるいお茶、最後に熱いお茶と水羊羹を出す。
・大家族だけど、自分は長男だから、絶対に自分の嫌いな食べ物はでない。
と言う話を何回もされた。
寮生活だから、実家が恋しくて話しているのかな、と思っていたら、
帰宅時に母親が自分にしてくれることを、
私(当時一人暮らし)がしてあげないのが不満だった様子。
その後、母親話が減ったと思ったら、
・弟は彼女の車の鍵を持ってて、好きな時に乗りまわしている。
・弟は彼女の実家にもよく泊まって、彼女の両親に旅行に連れて行ってもらってる。
と言う話を、これまた何度もされた。
鈍い私も、これはリクエストなんだなー、と気付いてさめた。
別れる時にちょっともめたけど、あの時別れてよかった。

 

末っ子

彼の家は全員高学歴で一流企業、男女ともにきちんとしてて落ち着いていてて、厳格で旧家というかんじ。
一方私の家庭はごくごく中流のサラリーマン家庭。
私自身も日東駒専レベルだし中小企業。
でも暖かい家庭で、要所要所では厳しく育てられたし、勉強も教養も自分なりに頑張ってきたつもりだった。足りないかもしれないが。

ある日「○○(私)が僕のうちに入って、父たちと上手くやっていけるかすごく不安だ」と言われた。
彼の父はすごく怖い人らしく、私はどちらかというと平凡だし、お笑いも好きだしモノマネとかもするし、おっちょこちょいだから、家風に合わないんじゃないかと心配らしい。

他にも彼は実家大好きで、「正直結婚する意味がわからない」と言われたこともある。
「自分より優れた人に囲まれていたい、実家はそんなかんじ」

結婚相手としてはふさわしくなかった・縁がなかったといえばそれだけのことだけど、彼が何も考えずにこういうことを私に素直に言ったことに、なんかもう悲しくなってしまった。
別に高卒でもないし素行が悪いわけでもない、家柄や大学がものすごく悪いわけでもない、会話のレベルや実家のトータルの生活水準も同じだし、なにより全部わかった上で告白されて3年くらいお付き合いしているのに、
「僕」と「私」じゃなく「実家の末っ子の僕」と「その付属の彼女」という、実家の派生のスタンスがつらすぎた。

うまく説明できない。
でもいつも値踏みされているというか、身近な完成形の母や姉と比べられている感じがする。
完成された、実家と同じものが、まるまる出てくると思っている節がある。
私はあなたの母や姉じゃなく、一人の女性で彼女で、完成形じゃないよ。
私も彼氏や恋愛に、完成されたものをまるまる求めないようにしてるのに。
主ではなく、末っ子として甘えられる実家を再現するために結婚するならもうさよならだと思った。

気のせいかもしれないが、つかれた。

 

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百年の恋も冷めた瞬間
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