短編『百年の恋も冷めた瞬間 – 理不尽編【1】』全5話

短編『百年の恋も冷めた瞬間 - 理不尽編【1】』全5話

 

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百年の恋も冷めた瞬間 – 理不尽編

 

どうすれば

付き合って一ヶ月の彼女に突如自分のファッションを全否定された。
髪型から靴、アクセに至るまで一つ一つ「好みじゃない。私の好みは○○」と説教された。
さほどファッションセンスに自信のあるほうでもなかったから、そうこだわるなら
好みに合わせてみるかと思って自分なりに買い揃えてデートに臨んでみたら
「え? このズボン買ったの? わざわざ買うとかありえない……」
と言われてその理不尽さにちょっと頭に来た。

「じゃあ何なの? 俺がどうすれば満足なの??」
って言い返したら
「まず彼女に『どうすればいいの?』とか聞いてくるのがありえない」
みたいなこと言われてその瞬間スーッと気持ちが冷めてくのを感じた。

女の子ってみんなこうなんですか?わかりません!
俺はどうすればよかったのだろうか。

 

仕事の時の名前

ちょっとクリエイティブな仕事をしていた昔の彼氏。

最近、そういえばどうしてるかなーと思って名前を検索してみた。
当時、彼の仕事の時の名前(ペンネームや芸名みたいな)は
スガシカオみたいに本名をカタカナにしたものだったのだけど、
私と別れたすぐあとに主我死架男みたいな夜露死苦ネームになっていた。

もう昔のことだし、何の感情も残ってないと思ってたけど、
ものすごい勢いでなにかが終わった。

 

筋肉脳

ちょっといいなと思っていた男とメールしていた。
凄くいい天気の日に、
いい天気だね!こういう日は思いっきりスポーツしたいね!
というメールが来たんだが、インドアの私はそれで冷めた。
脳みそが筋肉で出来てて嫌な男らしさがありそうだとか思った。

 

記憶変換

今でこそ多少マシになりましたが小さな頃の私はデブブサだった
エルマーの冒険って本が大好きで
リュックをしょってみかんを食べてる写真が今でもあるが
超ブッサイク!!!テンパーがひどかったし
小さなおばちゃん、って感じのが満面の笑みを湛えてみかん抱えてる写真。


そんな私も彼氏が出来て、しかも自分のストライクど真ん中で
すっごく幸せな日々が続いたある日、彼の部屋に初めていった。
ふと本棚を見るとなんとあの「エルマーのぼうけん」があった!!
どうやら彼も小さな頃その本を読んだ様だった
自分の過去とフラッシュバックして
あの写真のデブな子おばさんを思い出し、軽くあせり始め
なんでか分からんが頭の中では、あのブッサイクな子が
彼の過去である様に感じてしまった、4日前。
そしてグングン冷め・・・別れるに至っていないが
もうどうしようもない所まで、きていると思う

 

謝らない

今日、彼女が寝坊したせいでデートが中止になった。
なのに全然謝らない。
むしろメールも電話も来ない。
俺放置(´・ω・`)

夜にメールで「謝らないのおかしくないか?」と言ったらやっと謝った。
でも俺は「指摘されてから謝るなんて謝ったうちに入らん!」と言う父に育てられたから、そういう礼儀がない人にすごく嫌悪感があってまだモヤモヤしてる。

最終的にはなんで俺が上から目線で「いいわけにしか聞こえない!」とか言われなきゃいけないんだろう。
もう疲れた。冷めた。
明日別れる。

 

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百年の恋も冷めた瞬間
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