スカッとする話【短編 – 傑作選】まとめ – 全5話
合格祈願のお参りしてたら
俺は大学受験の時、近所の神社に毎朝合格祈願のお参りしてたら、そこの神主にさい銭ドロと間違えられたらしく、ある日の朝、待ち構えていた刑事に職務質問されたことがある。
そのままパトカーで所轄に連行され、半日以上も自宅に帰してもらえなったよ。
そこで別の神社に、「俺をさい銭ドロと間違えた神社に天罰が下りますように」って毎日お願いをしてたら、ある日雷が落ちて社殿が焼け落ち、廃墟と化してしまった。
大学に入学後、ニュースで今度は再建中に放火されていたのを知って思わず笑った。
振り込め詐欺
うちの母ちゃんのところにも振り込め詐欺の電話がかかってきた。
お宅の息子さんが痴漢を働いて??という例のヤツ。
息子が痴漢を働くもなにも、うちは自営業なので、そもそも出勤しない。
それを聞いた母ちゃん、ノリノリで詐欺師の口座番号を聞きだす。
「わかりました。すぐに振り込みます。あ、ところで、息子の声を聞かせてください」
「母さん、オレ・・・グスグス」
とか受話器の向こうで詐欺師が泣いている。
そこで母ちゃん。思いっきり大きな声で。
「お前は死ね。自分の金玉噛んで死ね。いい歳こいた大人が泣くな」
ありとあらゆる罵倒をくり返す。
さすがにたまらなくなったのか、息子役の詐欺師、刑事役の詐欺師と交代する。
「息子さんも充分反省しているようですので、お母さん、あんまり責めないで・・・」
「うちの息子は今、家にいます!!」
そう叫んでガチャ切り。
そんで、その後、警察に、「これが振り込め詐欺の口座です」って届けに行った。
電車内での馬鹿
たまには遠出をしようと友人を誘い隣県だが県外へ行ったんだ。
電車に乗ってみるとやはりマナーを守らない者が多い。
大声で友人と喋る馬鹿、ゴミをシートに詰める馬鹿、優先席に座り大声で電話をする馬鹿。
最も目に止まったのは、若い金髪の兄ちゃん3人、兄ちゃん達は女子高生2人にナンパ口調で話し掛け、女子高生は困った顔をしながら適当に返事をしていた。
するとその兄ちゃんの中の1人が「君おっぱいでかいねー、これで彼氏のちんちん挟んだりしてんのー?」兄ちゃん達はケラケラと笑いながら女子高生の乳をつついた。
俺はDQNと言うのはこいつ等の事を指すんだなと思いながら
「お前等馬鹿か?乳つついたりすんのは自分の彼女にだけにしとけ、あ、その顔じゃ彼女出来ねーか(笑)」
という風にゆとり臭い煽り文句だが、嘲笑しつつ注意した。
因みに高校生の頃名門校の空手部主将だったから、もし兄ちゃん達がファビョって殴りかかってきても勝てる自信は充分にあった。
すると兄ちゃん1人が
「俺空手やってたんだぜ?、上段蹴りー、ふぉあた?」
と気持ち悪い掛け声と共に蹴る振りをしてきた。
何かまかけてんだこのDQNと思った矢先兄ちゃんが2メートル近くのがたいのいい男の人に足を掴まれた。
離せよと暴れる兄ちゃん、必死に引きはがそうとする仲間達、ふと兄ちゃんがその男の顔をみると強気な表情とは打って変わって青褪めた表情に変わっていった。
その男は「お前は昔と全く変わってないな、女にすぐ手を出し、人様に迷惑をかけ、そんなお前を注意してくれたあんちゃんまで蹴ろうとするとは、その根性叩き直してやるわ!!!」と一喝。
兄ちゃんは首根っこを捕まれ電車の外に引きずり出された。
2メートル近くあるがたいのいい男にたこ殴りにされながら泣き喚き
「ごめんなさい武藤先生??、う、うわぁああああああ」
と大声をあげた。
残った兄ちゃん達によるとあの連れていかれた兄ちゃんは本当に高校時代空手をやっていたらしく、あの2メートル近くあるがたいのいい男は空手部の顧問だったらしい。
因みにその兄ちゃんは空手部時代無勝だったそうだ。
そして武藤先生はゲイだそうだ。
刺身盛り合わせ
昨夜、友人たちとご飯を食べに行ったのだが、その店は完全個室の店で私たちは友人の一人の結婚祝いも兼ねて、少し高めのコースを頼んでいた
4つ目くらいの刺身盛り合わせが来た時、いきなり部屋の戸が開き女性が入って来た
部屋を間違えたのかと思いきや「それ、下さい」と刺身盛り合わせを持って行こうとする
慌てて止めると
「だって人数足りないし」
と返された
訳を聞けば、
「予定外の友人が来ることになり料理が足りない。だったら隣近所の部屋からもらっちゃお☆」
ということになったとか
「いやいや、何で縁もゆかりもない貴女方に」
「だって人数より多そうだし。残すのもったいないし」
そこへ「ね?まだぁ?」と別の女性が来た
「この人たちケチでぇ」
と言われ、すでに「殴る」モードの友人も
必死にそれを宥めながら、何とか説得していたらいつの間に消えていた子が店長を連れて来た
経緯を話すと
「分かりました。それではこちらの盛り合わせはそちらにどうぞ。代わりに新しいのをお持ちします」
と言われた
何か向こうが得したような決定にみんな不満に思っていたら
「こちらの盛り合わせ料金はコースより引かせていただきます。そちらは盛り合わせの料金を頂きます」
その言葉に女性たちはムキーッとなったが
「お話はあちらでお聞きします。こちらのお客様方にご迷惑ですので」
の店長の表情にヒクッとなり、部屋から出て行った
「お騒がせいたしました」
と戸を閉める際の店長の笑顔に
「この店、次も絶対来よう!!」
とテンションが異様に上がってしまった
今までこういう経験がないのでびっくりした
あの女性たちはその後、どうなったのだろう
10年に渡るスカっとする話
10年に渡る話をスカっとまとめてみた。
とある女性、Aさんが新卒で入社。
女性が少ない精鋭部署に配属。
早速「女は下働きしてりゃ良いんだよ」なオッサンBが苛め開始。
しかしAさんは大変に優秀だったため、すぐに頭角を現す。
BはAさんから仕事を取り上げて掃除ばかりさせようとするも、やがてAさんがいないと自分の仕事も回らない状況に。
そうなったらB、少しは態度を改めるかと思いきやむしろAさんを専属奴隷扱い。
やっとけよ!って仕事を預けて、妻子持ち企業戦士の俺が早く帰れるように動くのがお前の仕事だ!と宣う。
それでも有能なAさん、次々に結果を出していく。
Bは自分の成果だと言い張っていたが周りはだいたい解っている。
Aさんは間もなく、専務軍団率いるトップチームに移動。
するとBの仕事はすぐに滞る。
Bは部署違いのAさんの所に行って上から目線で仕事を投げるが当然断られる。
気に入らないBは、Aさんが専務と不倫関係にあると言いふらし始める。
だから抜擢されたのだと。
それが大きく噂になり、専務の奥様が詳しく話を聴きたいとBにアポ。
奥様は、キィィどこの泥棒猫よ!じゃなくて、夫が未婚のお嬢さんにとんでもない事を…!って感じだった。
青ざめるBは、自分は知らない、言ってないと奥様に云うが、回り全員、Bさんが言ってました直接見たそうですよとお伝えする。
奥様はBに、知っている事があればどうか教えて欲しいと懇願。
そしてBの嘘がバレる。
これを切っ掛けとして社内左遷超降格人事、新人と同等の扱いに。
懲りないBは、回された部署で一緒になった若く可愛い女性社員に、君もさー冷え性で乾燥肌なんでしょお?椅子の座布団が厚いねぇー不妊予防でしょ解るよ。偉いねえーそれこそが女性の仕事だよぉ
と不用意な発言をし、元来鬼女気質満点な彼女のやる気スイッチを押してしまった為に、結局依願退職に追い込まれた。
もうちょっとで定年だったのにね。
因みにBの依願退職を受け取った総合管轄の当時のボスは、Aさんでした。
Aさんを見て安心し「お前、御託は良いからすぐに俺の為の動け」と言うBにAさんは「お疲れ様でした」と言ったそうです。
この間、Aさんと同期である我々がしたバックアップは、BがAさんをこき使っていると上にさり気なくチクる事、Bが流した専務の噂が奥様の耳にまことしやかに入るようにした事、若く可愛くエリート鬼女な新人ちゃんがBと同じ部署に回るようした事
この位です。
他には特に何もしていませんが10年足らずで自滅しました。
乾杯
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