『独りになりたくないんだよォォオオ!』ロミオメール体験談【長編- 名作まとめ】

ロミオメール体験談【長編- 名作まとめ】

 

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【長編- 名作】ロミオメール体験談

 

独りになりたくないんだよォォオオ!

メールではなく電話ですが。
当方被虐待児で男性の怒鳴り声や人の立てる物音に敏感な精神障害持ちです。
当時付き合っていた男は、元は関東出身ですが親の転勤で中学から大阪に引っ越し
三十歳くらいまで大阪にいたので自分は生粋の関西人だと名乗り
酒に酔うと大阪弁になる脳天ハゲでした。

気に食わないことがあると怒鳴り壁を殴り罵る脳天ハゲで、四十にもなって正規職にも就かず借金持ち(これは後から知った)でバンドを組んでロックを語り夏でも革のブーツを履き、マザコンで「俺は女に振られたことがない」と豪語し男のプライドとやらがやたらと高く、歯にヤニがたまり毎日500mlのビールを何本も煽りまくり、洗濯機がないボロ屋に住み、洗濯物は同市内に住む七十近い両親に取りに来てもらい
さらに洗濯して届けてもらうと言う、もう本当なんでこんなのと交際していたのだろうと当時の自分にかかと落としを食らわしたいほどにダメな脳天ハゲでした。

性的なことも痛いばかりで上手くもないのに自信満々で性欲が強く、体調が悪い折などに拒否するとグチグチ文句を言ったり、一日中無視をしたりするような脳天ハゲでした。

私は結構早い時期から心の隅で「この男はかなりダメなのではないか?」と感じていたのですが、
付き合って一ヶ月もしない内にデートDVをされるようになり
「こう言う態度をされるのも自分が悪いからなのでは」と言う
DV被害者の陥りがちな思考にはまってしまい、
元々持っていた鬱が加速度的に悪くなり、病院へ通うようになるもなかなか改善せず、
相手に、
「何でそんななんだ!」
「言わないとわからないのに何で言わないんだ!」
「お前は人の心がわからない女だ!」
「お前はこんな自分は嫌だから変わりたいと言ったくせに全く変わっていない!」
「お前は嘘つきだ!」
「俺は別に独りになっても構わないんだ!」
「お前も俺といない方が良いんじゃないの!?」
「もう嫌だ、お前とは別れる!」
→私が泣きながら謝る
「じゃあ別れないからもっと頑張れ!」
と言う流れがしょっ中起リフレインし、身も心もボロボロになっているところを
「気分転換に」と友人に連れて行ってもらった洋服屋さんで売り子をしていた今の配偶者と会い、彼が客商売と言うのもあるけれど温和で優しく余りにも話していて落ち着くので、脳天ハゲといる空間は始終針のむしろの中にいるように苦しいのにこの違いは何だろう、と段々と覚醒して、ちょうど脳天ハゲに「しばらく会わない時間を作ろう」と言われていた時期でもあったので
その間に友人や家族から説得され諭されて、二週間後電話で別れを告げました。

 

電話では、やはり恐ろしく震えてしまい何とか「しばらく療養のため独りになりたい」と伝え、
男が女にすがるのは格好悪いと思っている脳天ハゲは「そっか・・・わかった、元気でな」と承諾してくれました。
付き合い始めて一年経つか経たないかの頃でした。当時を振り返ると本当時間と金の無駄でした。

前提が長くなりましたが、ここからがロミオ電話です。
そんな脳天ハゲから別れ話の二日後電話がありました。何回も。
「一度で良いから電話に出て」と言うメールも何度も入り、
何を言われるのか恐ろしくて出たくなかったのですが、
自宅も知られているのであまり無視するのもそれはそれで恐ろしく、
一度だけならと出たところ
「戻って来てくれェェェ!!!」(絶叫泣き声)
余りの事態に絶句していると
「俺が間違っていたんだよォォ!」
「快方に向かっているのかと思って焦っちゃったんだ!欲張っちゃったんだよォオ!」
「もう一回チャンスをくれ!大丈夫やから!俺一所懸命考えたんや!」
「どうしたらエエんか考えたんや!」
「今度こそ上手くいく!」
「今度こそ大丈夫やから!」
「大丈夫なんや!」
「頼む!」
「お願い!頼む!」
「頼む!頼む!」
「お願い!頼む!」
「頼む!頼む!」
「お願い!」
何だかもう気持ち悪いやら面白いやらでも気持ち悪いやらで二の句が継げず、
電話も早く切り上げたかったので
「いや、もう、ちょっと、ダメです。ムリ」と拒否反応を示したら
「何でや!?もう好きやないのか!!?』
もう気持ちはないこと、やり直してもダメだと思うことを告げると
「何やそれ…」
(暫しの沈黙の後)
「独りになりたくないんだよォォオオォオ!!!!」(嗚咽大絶叫)
その後、しばらく「何で…どうして…」などとブツブツ宣いながら泣いていましたが
面倒臭いし気持ち悪いしで無言でいたら、
何かボソボソと別れの文句を告げて向こうから切りました。その後しばらくは季節行事になると思い出したかのように「ごめんな」とか「大丈夫?」等の気持ち悪いメールを送って来ていましたが
もう本当に気持ち悪いのでメールを着信拒否にし、今は音信もなく私も結婚し遠方に嫁いだので平和です。
ハゲに脳天をつけたのは今の主人が前頭部M字ハゲだからです。M字ハゲは好きです

ある男が若い頃の恋人に病院で再会した。女は前夫と離婚していた。
何度か会ううちに焼け木杭に火がつき恋人関係を再会。やがて再婚。
ところが女が数年も経たない間に不治の病にかかり帰らぬ人に。男は女の最期を看取った・・・・・

一見美談だが女と再会した当時は男はリタイアの既婚者で不倫のあげくに長年連れ添ってきた奥さんを捨てている。
もう老年に差し掛かって終わりが見えている人生なら人生で一番好きな人と過ごしたいと主張したらしい。
奥さんは何度も考え直してと泣いたらしいけど自分の意志を押し通して別居してしまった。
金を払えばいいんだろうと半ば無理やり離婚してしまった。
男と奥さんの娘は当然激怒してもう私らと暮らそうと奥さんを引き取り、幸いお婿さんともうまくいっているそうだ。

ところが運命の相手(笑)を亡くした男は一人ぼっちの老人になった我が身に愕然として元妻に会いに娘宅に押し掛けてくる。
「俺が間違っていた」みたいな哀れっぽい手紙もメールもばんばん寄越す。
運命の相手(笑)がいつの間にか過ちになってるのもすごいですね。
娘が頑張ってブロックし現在旦那の転勤に合わせて家族で引っ越す計画をたてているそうだ。
私の叔父と叔母の話だけど焼け木杭って怖いなと思った(小並感)
貧乏ってわけでもないんだし寂しいなら商売女でも買えばいいのにそうしない。
愛はなくても金目当ての世話はしてくれるんじゃないだろうか。

神経がわからないのは私の兄で「叔母さんには叔父さんを許してあげてほしい。たった一度の過ちで長く連れ添ってきた家族をなくすなんて気の毒だし、娘さんもあまりに情がない」と言ったことだ。

私が「最初に捨てたのは叔父さんの方なんだよ? なんで辛酸舐めた叔母さんばかりがまた苦しんで許さなきゃいけないの? 自分の彼女に同じことされたら許せるの? 情がないのはあんただろう」
と言っても未だにグチグチと言っている。

兄は着てはもらえぬセーターを寒さこらえて編んでますってタイプの女の存在を未だに信じたいんだろうか。
女は一度見切りを付けたらそんな無駄な投資ははしない。毛糸代と時間の無駄。
代わりに自分のための新しい服を買い、新しい人生を探しに行くものです。

 

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