心が温まる『心霊の話』 百選 短編【31話 – 40話】
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顔達にお願い
学生の頃、夜部屋で寝てたら急に目が覚めて金縛りになった。
変な気配がしたので目だけ動かして窓の方を見たら、顔が沢山浮かんでこっち見てた。
なんか霊とかってどんなものかよくわかってなかった私は、そのとき心の中で
「宝くじが当たりますように」
ってその顔達にお願いしてみたら、すべての顔がハァ!?って表情になって消えた。
病院で透けたおじいさん
とある病院に検診の為に行った。
順番を待っていると、検査室の前にあるエレベーターの扉が開いた。
…と、中には透けたおじいさんが。
しかもこっちを見ていた。
「乗るのかい?」的な気配がしたので、
首を横に振ったら、おじいさんは頷いて、その後扉が閉まって、エレベーターは上に昇っていった。
おじいさん、昇るのは病院の上の階じゃないでしょ?
あと、お彼岸だから、おうちに帰りましょうね。
カーブ先の自転車じいちゃん
自分が高校くらいのときだから、10年くらい前のこと……
学園祭の準備で日もとっぷりと暮れてからの帰宅。
学園祭の事で多少気分が高揚していたのか、なんとなくいつもと違う道を通ってみたくなった。
ぼんやり自転車をこぎながら初秋の心地よい風と何時もとは違う風景を楽しむ。
田舎なもんで街灯も少ない道で辺りは真っ暗、擦れ違う人も車も少なかったが、
特に心霊とかは信じていなかったので恐怖心はなかった。
しばらく走っていると、道の真ん中をあっちにふらふら、こっちにふらふら走る一台の自転車に気づいた。
「あ~酔っ払いか。しかもじい様か。あぶね~な~」などと思っていると緩いカーブに差し掛かった。
「前の人、カーブの先にいなかったりして、幽霊かも。んな訳ね~か」と思いながら自分もカーブを通り過ぎたら……
「あれ、じいちゃんどこ??」あたりを見渡すがじいちゃんいない!!軽いパニック状態!!
更にどこからともなく「う~う~」とうなり声!!完全にパニック!!
……良く見ると道路わきの側溝から自転車のハンドルが覗いている。
あれ?と、近づいてみるとじいちゃんと自転車が、側溝にピッタリ収まっていた。
あわてて引き上げる俺。じいちゃん顔に擦り傷を負いながらも「大丈夫、大丈夫。お~いて~」と酒臭い息で返しながら
またふらふら自転車をこいで道を曲がっていった……
「気をつけてね」とじいちゃんの背中に声をかけまた自転車を漕ぎ出した。
そこでふと気づく。「落ちる音聞こえなかったよな……がシャンってしなかった……」
気づいたときにはじいちゃん本当に消えていました……
前世から夫婦システム
こないだ、夢の中で金縛りにあった。
ちょっとややこしくてスマン。
でその夢の中の話。
金縛り中に目を開けると、俺の胸のあたりで女が馬乗りになっている。
俺が目を覚ましたことに気づくと女は……
「アナタとアタシハ、前世から夫婦なの!あなたは完全に忘れてるけど私ハ覚えているワ!」
…などと高音早口で喋り出した。
女の容姿は30代前後、ふっくらとしていて俺の好みではあった。
だが、初対面。
35にもなって独身の俺は、「え?ああ、なに?そういうシステムなの?」って感じに。
夢はそこで終了。
現実に起きたが、俺の胸のあたりにまだずっしりとした感触が。
見てみるとそこには…
先日、野良から飼い猫に格上げした、柴次郎ちゃん(♀)がいた。
俺、猫と結婚するかも。
「柴次郎」は彼女が野良時代にご近所さんの間で勝手に読んでた名前で、おにゃのこだったことは家猫昇格してから判明。
彼女も柴次郎が名前だと認知しちゃってるので、いまさら改名できね。
でも俺、彼女を大切にするよ。
福祉施設の元気良すぎる人
山奥にひっそりと建っている重度身障者福祉施設で働いてます。
早朝勤務の時、大きい方の浴室から水音が聞こえたので
ビックリして浴室に駆け込んだら、全裸のオッサンがこちらに
ケツを向け腰に手を当てて立っていました。
利用者は皆さん車椅子の人ばかりで、そんな馬鹿な!と思い
声をかけようとしたら、オッサンは湯舟に入りズブズブと沈んで
そのままいなくなってしまいました。
慌てて職員室に戻り先輩に話すと、よくあるよくあるドンマイ!
みたいな対応をされ呆然。
謎の墓標や霊園、由来不明の神社等が周辺に乱立する土地のせいか
職員全員がこんな体験、日常茶飯事なそうです。
深夜、誰も座ってない車椅子が廊下を爆走してたりします。
なんか知らんが元気良すぎっす。
金縛りで空気読まない俺
空気読まない俺の体験。
つい最近、金縛りにあった。金縛り初体験。
何やら足先から這い上がって来る感触。しかも重い。
ハアハアって何か聞こえるし。
オカルト好きだが、寝起がすこぶる悪い俺。
金縛りで寝込みを襲われ、恐怖よりも怒り一色。
脳内で「何や。こっちに用はない。はよいね。しばくぞ」と、金縛りのままムカムカしてたら
「そんな…。」って男の声が聞こえた。
オカルト好きだが、寝(ry
「そんなって何やねん!人起こしといて何なん!何なんなん!自分何なん!用無いなら帰れや!腹立つわ!」で俺激怒。
金縛りが解けて俺激怒しながらまた寝た。
その日の夢で、見知らぬオジサンに「言い過ぎじゃないのか」って諭された。
ブラを嫌がるお嬢さん
1週間ほど前、夜寝ていると金縛りにあった。
金縛りは結構高頻度であった(霊的でないやつ含めて)ので、あんま気にせずそのまま眠ろうとしたんだけど、その日は勝手が違って、何かベッドサイドから気配を感じる。
恐る恐る目を開けると、ベッドサイドに顔面蒼白+長い黒髪+白ワンピ、というベタな井出達のお嬢さんがいた。
ベッドのすぐ脇、枕元にしゃがむようにして私を睨んでいる。
「え、ちょっ、やばくね?」と思うも体が動かないのでどうにもできない。
するとお嬢さんがすっとある一点を指差した。そして「何よアレ…外してよ」と囁いてきた。
何とか目玉だけ動かしてお嬢さんの指差した方向を見ると、そこにはカーテンレールにかけられて部屋干しされた私のブラだった。
うちは家系的に胸部が他の人よりも大きい。普通の下着屋ではなかなかサイズが売っていないため、一度買ったものは他の洗濯物と分けて手洗いをし、型崩れしないように形を整えてハンガーにかけて手入れをし、長く使えるよう大切に扱っている。
それを指差して「外してよ…」と訴えてくるお嬢さん。よくよくお嬢さんの胸部を見ると、「ああ、貧乳こじらせて死んだのね」と思えるくらい凹凸がなかった。
私の心中を察したのか、お嬢さんが至極不機嫌というか、妬ましそうな顔で私の首に手を伸ばしてきた。こりゃまずいと思い、
「ちょ、ごめん!マジごめん!今のはなかったことに!あ、そうだ!マシュマロ食べると胸大きくなるよ!マシュマロの成分はおっぱいの成分と同じなんだって(らしい)!私もマシュマロはまった時期に一気に大きくなったんだよ!家族がいるならお供えしてもらえるように頼んでみなよ!」
と、一気にまくし立てた(頭の中で)。
するとお嬢さんはすっと手を引くと、少し何か考えごとするような顔をしたあと立ち上がり、音もなく消えていった。
それと同時に金縛りも解けたので、取り合えず干してあるブラが乾いていることを確認し、クローゼットにしまった。
そんで一昨日、同居している父方の祖母と、お墓参りにいった。私は足の悪い祖母の付き添い程度だったんだけど。
お墓の掃除するための水を汲みに行くと、うちのお墓と水場の途中に比較的最近墓参りされたと思しきお墓があった(線香上がってたし)。
何となくそちらに目をやると、墓石の前にマシュマロの袋がお供えしてあった。
「まさか…」と思って墓石の後のほうを見ると、先日金縛りのときにみたお嬢さんが超笑顔でたたずんでいた。
墓場の真ん中で思わず「お前ここにいたのかよ!!!」と叫んでしまった。
ご先祖様にドロップキック
霊体験というかなんというかですが
諸般の事情で、母方の仏壇が私の部屋にあったりする。
ふと見ると位牌にホコリがついていたので
ちょうど手にしていた雑巾(使用前・洗いたて)で拭って元の位置に戻し
掃除しようとしゃがんだら
位牌が落ちてきて、角が頭にクリーンヒット。
うちの位牌は繰り出し式で
頭に当たると同時に位牌の蓋?が取れて
中の板×8人分が落ちてきた。
まるで
「洗った&使用前とはいえ、雑巾で拭くんじゃねぇ!」
と御先祖達から袋だたきにあった気分だった。
ちなみに置き位置から自分の位置まで1m以上離れていました。
普通に考えたら当たるはずの無い距離です。
仏間で決行したら
幽霊なんて見たことも感じたことも聞いたこともなかったけど
ちょっと信じるようになったきっかけの話。
俺が高校生の時なんだけど、中学生の時に爺ちゃんは既に他界してて婆ちゃん一人で住んでたんだ。
遠方だったので久しぶりに婆ちゃんの家に泊ってたんだけど、一週間ほどの滞在になったんだよね。
そしたら当然盛りのついたアホな時期の俺は一週間のオナ禁とか無理なわけで。
俺は仏間で婆ちゃんの部屋からは離れたところで寝てたから
終わったら窓開けて換気すりゃきっとバレないだろうと考えて決行した。
そんで換気して、ティッシュやら何やら捨てて完璧だった。
そして朝、婆ちゃんが爺ちゃんに供え物を持ってきた時に異変に気づいた。
爺ちゃんの写真は寝る前には正面を向いてたはずなのに、90度くらい横を向いてた。
丁度昨日日課を行った場所が見えないように向きが変わってた。
ちなみに仏間は割と広いので寝像悪くて当たるという位置ではなかったんだよね。
婆ちゃんは「ああー○○が来たから顔がよく見えるように爺ちゃんが動いたのねー」と言っていた。
多分逆wwwwwwwww
爺ちゃん、気を利かせてくれてありがとう。
もう仏間では何があってもしない。
可愛らしい女神様
霊感のある整体師さんから聞いたお話。
彼は古神道研究をしていて、たびたび神社へ取材に行っている。
もちろん撮影もするのだが、いきなりパシャパシャ撮ることは失礼なことなので、先にそこの神様や神主様にお伺いをかけているのだそうだ。
ある日いつものように撮らせてくださいと神様にお願いしていたら、祭壇から女神様が現れて「少し待ってください」と言い奥へ戻られた。
どうかしたのだろうかと彼が待っていると、しばらく後「さぁどうぞ」と女神様が再び現れる。
その姿を見たとき彼の疑問は一目で解けた。
「女神様ね、化粧直しをしていたんだ」
その時のことを彼はニコニコ顔で教えてくれた。
どうやら綺麗な姿で写真を撮ってもらいたかったらしい。
神様もそんな可愛いらしいところがあるのかとすごく和んだお話でした。
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