短編『百年の恋も冷めた瞬間 – 発言・態度編【3】』全5話

短編『百年の恋も冷めた瞬間 - 発言・態度編【3】』全5話

 

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百年の恋も冷めた瞬間 – 発言・態度

 

話が通じない

最近、彼と話通じないことにさめてきた。
なんか忘れてることや言葉が出てこないことが多すぎ。それも前はかわいいとか思ってたけど。
「ほら、あの芸能人でいるじゃん。男で、よくドラマでてる」
私が色々芸能人を上げるんだけど彼は「違う」というばかり、いつもこれといったヒントも出ないので
結局わからずじまいが多々。
「このジュース<彼>に買ってきたよ。この前飲んでおいしいっていってたから」
「え?飲んだことないよこれ。何いってんの?」といわれたり。
クイズ番組で人物の顔だけが出て、穴抜けした人物名の漢字を当てるときに
「俺わかった!ここに入るのはシュウだよ。」
「え?シュウってどのシュウ?」
「シュウはシュウだよ。何いってんの」
「だから収縮のシュウとか修理のシュウとかあるじゃない?」
「シュウとしか読めない、わかれよ」
正解は就でした。就職のシュウと言えないのか?なんか関わりたくないなと思った。

 

 

典型的なウザいヤツ

前付き合ってた28歳教育系の大学院生の彼氏。
私との年の差は8歳、最初はいろいろ相談相手になってくれるかな、
と思ってメールのやりとりとかしてたけど、結局付き合うことになった。
ある時、家族の話になって、私が「うちの両親はあんまり仲が良くなくて辛い思いとかしてきたから、
私が結婚したら絶対歳をとっても夫婦仲良しでいたいな」というような話をした。
すると彼「そっか・・(さも残念そうに)でもね、そういう環境で育った人は、
自分も同じことを繰り返す人がほとんどなんだよ。」と諭すように言ってきた。
なんかもう、冷めるというか飽きれた。
大人として、彼氏として、その返答は違うんじゃねーの?と思った。
その後、一回だけ彼の実家に行く機会があった。彼の家は両親もとても仲が良く、
普通にいい家庭だなぁーという印象だったんだけど、帰ってから
「どうだった?うちの家族。びっくりしたでしょ?こんな家庭はじめて?」
といって私の家とは違って自分の家は仲の良い家庭だということを散々アピってきた。
今流行ってる、お笑いの人がやる典型的な「ウザいヤツ」もろそんな感じ。
仲の良い家庭なんて今までいくらでも見てきたし、何を勝手に私を可哀想な目で見てるんだろうこの人は、と思った。
自分が年上だと思っていつも「人生とは」みたいな持論を押し付けてくるし、KYだし、かなり疲れた。
年齢だけ大きくなっちゃった可哀想な子、って感じだった。
もっと冷めポイントたくさんあって書きたいけどほんとにありすぎて書ききれない。

 

 

一事が万事

よそでもさわりだけ愚痴った事があるんだけど、
普通の人だと思ってたら真性DQNだった事ならあるorz
顔見知り程度の時に私が失恋して、慰めて貰ったのがきっかけで付き合いはじめた。
それまでは物知りで明るい普通の人だと思ってたんだけど、とんでもなかった。

付き合い開始初日
・人混みで繋いだ手が一瞬離れただけで「っざけんなよ!何で放してんだよ!」と
マジギレして怒鳴るを通り越して叫びだす。どうやら私が嫌で振りきったと思ったらしい

・理不尽な事で怒りだした彼が「帰る!」と一人で歩きだしたが呆れて追いかけず。
私は喫煙、彼は吸わないため一緒にいる間は我慢してたので一服したくなり、
灰皿の所でたばこに火をつけたらメールがきて、「何でたばこ吸ってんだよ!」と。
慌てて周りを見渡したら木の陰で明子姉ちゃんみたいにして見つめてた。
どうやら予想を反してついて来ないので逆にストーカーのように尾行してたらしい。

付き合い開始二日目

・泊まる場所を探してる時、私がたまたまホテルの前で立ち止まっただけで
自分と入りたくないと勘違いしたらしく「なに?俺と入りたくないわけ!?」と
またもやよくわからない理由でマジギレ。夜中なのに叫ぶので注目の的。
いくら違うと言っても聞かず、人の視線が恥ずかしくなった私が「もういい!」とその場に
彼を置き去りにして歩きだしたら、真夜中でやや危険な場所にも関わらず
追うことも探すことももせずに速攻タクシーで帰宅したらしい。

・食事に行けば彼が食べない系統を頼もうとしただけででかい金切り声で
「そんなの頼むわけぇ?え~?マジでぇ?ヤバいって!」と馬鹿にしまくる。
逆に好きなものだと「わかってるね~!」とよくわからないコメント。
ネギトロアボカド巻がそんなにおかしいか?好き嫌いはともかく馬鹿にするのは違うだろう。

一事が万事そんな感じで常に俺様が世の中心!な人で
「馬鹿じゃないと思うから教えるけど…」と言う話し方が鼻につく人だった。
寂しいからってなんであんなのに引っかかってしまったのかと…

 

 

教養の無さ

彼女が一人暮らししている俺の家に遊びに来たときのこと。

俺は料理が趣味だから彼女が遊びに来たときは料理を作ってご馳走する。
その時はてんぷらを作ってあげて、俺は塩派だから抹茶塩を用意したんだ。
そして抹茶塩を出したら彼女が突然
「ちょっと!なにこれ!カビはえてるよ!」と。
いやいやそれ抹茶塩だから。そんなきれいにカビはえないだろ塩に。
あまりにもな発言だったので最初冗談かと思って
「またまた~wどこにカビが・・ペロッ・・・うおっ!ポクリ」みたいなボケをしてしまったw
そしたら冷えた目で見られたので本気だと気づき、普通の塩もあるからと見せても彼女は信じてくれない。
その後ネットで調べて見せたらやっと納得した(それでも不服そうだった)。

幻滅した。彼女は年上で憧れの人だったから、その教養の無さにがっかり。
ほんと尊敬できる人なのに・・・。あんだけ頭の切れる人なのに・・・。
また理不尽な理由で、俺は不潔だ!みたいに勝手に思われてしまったのも嫌というか。

自分の中のイメージが崩れたのかなんだか冷めてしまいました。

 

 

思いやれない

女は楽でいい、女はズルイと男女厨のような発言がちらほらあった彼。
彼はきつい仕事をしているし私は比較的楽な事務をしてるので、まあそうかもねと
あまり気にしてなかった。
彼の話では、母親は家事を手抜きばかりする人で食事は惣菜ばかり、掃除は週に一回、
洗濯物も溜め込んだりとひどい女だったから、そんな女でも生きていけるんだから
女は楽だということだった。
ところが彼のお姉さんと仲良くなっていろんな話をするようになったら、彼の家では
父親が生活費を出さず、母親が身を粉にして働いて家族を養ってきたと知った。
彼がまた女は楽だ発言をしたときにお母さんのことを聞いてみたら、
「父親は家族を支えるプレッシャーに負けて自分だけ生きる道を選ばざるをえなくなった被害者。
母親がしっかりしていれば俺は普通の家庭で育つことができたはず。
母親の甘えのせいで俺と父親は不幸になった。お前も俺と結婚したいなら、
俺だけに負担をかけず定年まできちんと働く覚悟をしてくれないと困るぞ」
と言われ、本気で冷めた。
負担かけられ続けてたお母さんのことは何一つ思いやれないなんて、
うっかり結婚してたらどうなっていたことか…

 

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百年の恋も冷めた瞬間
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