『オヤジ狩り』など短編5話 – スカッとする話

スカッとする話【短編 - 傑作選】まとめ - 全5話

 

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スカッとする話【短編 – 傑作選】まとめ – 全5話

 

若いカップル

今日、凄いのを見た。
街で若いカップルの女の方が俺を見て、「見てアレwキモくない?」
とか、私を指差して笑ってたんだが、男の方はそんな女を嫌な顔で見てて
「ねぇ、見てみなよw」としつこく言う女の頬を平手打ち。さらに
「お前の性格の方が最低だな。二度と連絡すんな」的な言葉を吐き捨て、そのまま颯爽と一人何処かへ

 

 

盗難が頻発している

会社の女子トイレで、化粧品等の置き引き・盗難が頻発しているのだが、数日前女子トイレの個人ロッカーに生体染色用の蛍光マーカー(イエロー)の詰まった高級美容液のボトルを入れ、うっかり鍵をかけ忘れてしまった。

肌に付くと一週間は消えない薬剤の入ったボトルは消え、その翌日から隣のフロアのA子が風邪とやらで休み続けている。

A子の風邪は酷いのだろうか。心配だ

 

オヤジ狩り

「オヤジ狩り」が流行ってた時の話。
夜、繁華街から少し入った路地にある建物の屋上で仕事してたら、背の低いおっさん2人が10人以上のヒップホップな集団に囲まれてるのを見たのさ。

「あ、オヤジ狩りだな」と気づいたので、殴ったり金を奪われたらすぐ助けてやろうと見張ってた。おっさん2人はDQNたちに背中をドンッと押されながら駐車場に連れ込まれようとしてた。おっさん達は無抵抗なので怯えてるんだろうなと思ってたが、駐車場の奥に着いたとたん

おっさんの一人が1番威勢のいいリーダー格ぽいヤツの首を掴んで後頭部を壁に叩きつけた。
けっこう離れたとこにいる俺にも「ゴンッ!」って音が聞こえるくらい強く。
頭をやられた少年は倒れてゾンビみたいに地面でウネウネし始めたので、それを見たヒップホップ集団は散り散りに逃げて行った。

おっさん達は気絶してウネウネしてる少年の顔をサッカーボールみたいにバカスカ蹴ってたので、さすがに止めたら、おっさんの一人が「こいつは金を出さないと殺すって言ったんだよ?強盗だよな?正当防衛だよな?」って言って蹴るのを止めなかったw

何というか、この二人のおっさんを見て、犯罪者って社会に甘えてるんだなぁ気づかされた。
犯罪者少年の「どうせ法に守ってもらえる」みたいなのを、おっさん二人が簡単に否定したのが痛快だった。

 

 

主婦4人組

日替わりランチ食べにファミレス行ったら隣に主婦4人組が来た

異様に態度のでかいリーダー格の主婦A
絶対出来婚だろって見た目のヤンママ主婦B
やせればきれいなんだろうけどなぽっちゃり主婦C
何の特徴も無い普通主婦D

話題は会計済ませた客が「ごちそーさん」って大声で店員に言ってたことについて

会話の詳細は覚えてないが簡略に

主婦A「サービスの対価として料金を払っているんだから「ごちそうさま」って言うのはおかしくない?」
主婦D「一応感謝のしるしとして・・・」
主婦A「むこうも仕事でやってるんだからお金払った時点でおあいこでしょ」
主婦C「ほら、今小学校とかでも「子供にご馳走様って言わせないで」って親いるでしょ」
主婦A「小学校は教育する場なんだからそういったことをさせる必要はあるけど、私たちには必要ないし」

こんな感じで主婦Aは「ごちそうさま」に対してものすごく否定的
連れと小声で「あれがうわさのもんぺ?」「もんぺモドキくらいじゃね?」とヒソヒソ

続きを聞いてると今まで黙ってたヤンママ主婦Bが

今ここでこうやって食べてるご飯も家で作ったご飯も、旦那が稼いでくれたおかげだよね
じゃあ家でご飯食べるときに旦那が「俺が金出してるんだから」って言って
「いただきます」「ごちそうさま」言わないのも許せるの?
感謝の言葉って何かの見返りに言うんじゃなくて単純に「ありがとう」って
気持ちからくるものじゃない?

あと子供は教育のため、自分は大人だからって子供の見本になって教育していくのは親の仕事じゃない

ってこんな私が言うのもなんだけど、私も旦那もバカだしあんまり見本になれるような人生経験積んでないけど、それでも子供のために少しでも立派な見本になれるように努力するのは親の仕事だと思う

みたいな事を5分くらい話してた

ごめん
ヤンママ主婦B見くびってたよ
あんた一番立派な親だよ

 

 

前の職場で仲のよかったSさん

年上だったんだけど、童顔で子供っぽいし、気さくな人で、部下にもきちんと敬語で丁寧に接するタイプ。
ゲーム好きの俺とは気が合って、対戦格闘華やかなりし頃だったから、よく一緒にゲーセン行ってた。

ある日、いつもと違うゲーセンに行ったら戦い方に文句つけられてDQNが3人くらい絡んできた。
Sさんはオロオロしながら「気を悪くされたなら謝ります、すいませんでした」とか言ってる。
俺は少しは喧嘩が出来る方だと思ってたけど、強そうなの3人相手とか無理っぽいなぁと困ってるうちにDQNの1人がSさんを思いっきりぶん殴った。
ところが、結構いいパンチだったのに、Sさんはよろめきもせず相手を一瞬見つめただけ。
それか気にくわなかったのか、怒声を浴びせてさらにキックとパンチを1発ずつ。
それでもSさんは「他の方の迷惑にもなりますから、やめてくれませんか」と言うだけ。

そこに、ハート様みたいな超デブが登場。どうやら3人組の兄貴分っぽくて、マジでやべぇ、どうやって逃げるかと俺もパニックになってると

「何やって…あれ?S先輩、久しぶりっすね」
「おお!Nじゃん!久しぶり!悪いけどこいつらどうにかしてくれよ」
「え…もしかしてコイツら、S先輩に絡んでたんですか?」

どうやらSさんはNとかいう超デブと知り合いの様子。
それを見た3人組が戸惑いながら包囲を解く。
Sさんは周りの人と店長にお騒がせしました、と謝った後、立ち話も何だからと、俺、Sさん、N、3人の6人で近くのファミレスへ。

「3人ともおまえの知り合い?」
「マジすいません…あとでシメときます」
「ちょ、おまえシメるとかやめろよ、二十歳も過ぎてみっともないwいいよ、別に大して痛くなかったし。でもああいうの、よくないからやめろよな」
「ってゆーか先輩、なんで自分でやっちゃわないんですか?w」
「お前、俺が喧嘩とか嫌いな、か弱いチキン野郎だっての知ってんだろ!w」
「か弱いとかwww俺より強いじゃないですかwww投げられた覚えしかないっすよwww」
「ありゃ投げたんじゃねー転がしたんだ…っつーか、お前と乱取りやるのキツかったんだかんな!w」

話を聞くと、Sさんは元柔道部で、全国大会出場経験もある上、中学時代にこの超デブに柔道を教えてくれた恩のある先輩なんだそうだ。
いつもの丁寧な感じとは違って、旧知の後輩の前で思いっきり砕けて話すSさん、その姿と経歴にポカーンとする俺、すさまじく居心地の悪そうなDQN3人組。

せめて詫び料、ということでおごってもらったチョコパフェを美味しそうに食べてるSさんの姿が未だに印象に残ってるよ。

 

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