『ひさしぶりにの傷を癒してあげたい』など短編5話 – ロミオメール体験談

短編5話 - ロミオメール体験談

 

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ロミオメール体験談【短編 – 傑作選】まとめ – 全5話

 

 

1

ひさしぶり 元気にしてた?あれからだいぶたつけど感想が来なかったから病んでないか審判だったわ
元気かい?幸せはつかめましたか?
俺はもうすぐ〇〇彼女と結婚けど、改めて思う。今でも〇〇は一番の女。
けどお互い前に進まないままじゃダメだと思う!!!
だからそろそろ友達に戻ろう
好きだからこそわだかまりを残したままなんて耐えらんねぇもん。
今度出張で地元に戻るんだ
婚約者は現地に残したまま行く。飯でもどうかね?
募る話がいっぱいあるし、ひさしぶりに〇〇の傷を癒してあげたい
だから恋人同士の最後のデートをして、きっぱり親友に戻ろう!
こんどは返事くれよな☆
7年前に付き合ってた人からのDM
誤字脱字はそのままにしてます
感想っていうのは別れた直後に私に宛てて個人ブログにあげたメッセージらしい
コピペ貼ってたけど、ブログは別れてから一度も読んでなくて気づかなかった。というかこのDMが来るまで存在忘れてた
勝手に彼を思い焦がれて病んでる設定にされてるけど、こっちも大好きな婚約者がいる

 

 

2

二十代で付き合ってた彼氏が、欲しがるので合鍵渡したらよく私のアパートに勝手に入り浸るようになり、
「合鍵は渡したけど事前連絡無く勝手に来るのはやめて」と言ったら何度か喧嘩になった
ある日夜勤明けで家に帰る途中、近所にある障害者を多く雇用してるパン屋さんから良い匂いがして、
店を覗いたら「ぶどうパン焼きたてですよ」と声を掛けられ思わず即買いした
パンの匂いを嗅ぎながらホクホクして帰ってきたら、また勝手に彼氏がいた
その日仕事休みで泊まってたらしい
で、私の持ってるパン見て「何それ」と言うから説明したら値段を訊かれ伝えたら、
スマホいじり始め、「見ろよ、同じようなパンが大手メーカーのならネットスーパーで50円安く売ってるよ
お前はその偽善と情弱と食欲の衝動に50円払ったんだよ、わかる?」
と言われた
「俺ぶどうパンは飯じゃないと思ってるから、何か作って」とも言われた
その場で激昂し、私の剣幕にビビった彼氏から合鍵を取り上げて「二度と顔見せるな」と荷物投げて追い出した
すぐ業者呼んで鍵変えて、着信拒否設定した
しばらくすると、知らないアドレスから、
「俺だけどさ、この前のあれ別に悪気ないし、怒ること?
そんなんじゃお前結婚出来ないよ?」
とメールが来たので、知らないアドレス誰それ怖いと消した
またしばらくすると、
「わかる?この前のあれ、プロポーズだから」と知らないアドレスからメール来たので、
やだ怖いこの前のあれって何いやらしい話?と消した
その後、部屋の玄関前にスーパーで売ってる仏壇用のみたいな百合の花束(特価300円のシール付き)があって「君みたいな百合で買いました」と書いた付箋紙があったので、
「どなたか仏様用のお花落とし物ですよ」とメモ紙貼って廊下の柵に立て掛けておいたら、
翌日無くなってた

3

もう二十年ほど前に付き合って二ヶ月で別れた男性から、今はほぼ使ってない古いアドレスにメールが来てた
あっさり円満に別れたので拒否設定もしてなかった
内容は、
「このメアドまだ生きてる?半年前に離婚して寂しい、○○はまだ独り?」という感じ
「いや伴侶います」と返事してみたら、
「えーそうなんだ、俺とどっちがマシ?」とすぐ返事来たので、嫌だからもう無視することにした
そんな出来事もすっかり忘れてたんだけど、
数ヵ月ぶりに思い出し、怖いもの見たさでアドレス
開いたら、
「職場とか友達とか親戚とかに独りの女の子いない?」
「仕事してて優しくて面倒見良くて明るい子とかいいなー美人だったらもっとナイス!」
「今俺さ喘息なんだよね、タバコってやっぱ毒だね」
「あと糖尿にもwわりとヤバイwまだギリ三十代なのにーw」
「離婚したからご飯無いし家散らかるし、やっぱ独りはダメだね」
「いつでも連絡待ってるから」
「返事ないなんて冷たくない?ウソウソ、連絡待ってまーす!」

怖くなってアドレス廃止した
共通の知人もいないし、SNSとかもやらないし大丈夫だとは思うけど
それに「太っちゃって外出が億劫だから、次のお嫁さん~」みたいな文もあったし
ちなみにその文の最後は「太ってもまだわりとイケメンだよ?」だった
私が付き合ってた時は互いに学生で、彼は痩せてて顔は普通で明るい優しい人だった
他人に優しいけど自分にはその数十倍優しい人で、買いたい物を考えなしに買うサイマーだと気付いた日に別れた
最後にタバコのカートン買いたいからと借金申し込まれたけど、にべもなく断っても笑顔で別れてくれた
今もあの笑顔でどこかでひっそり私と出くわすことなく暮らしていてくれればいいと思う

彼も二十歳過ぎたばかりだったのによく煙草吸ってた記憶
当時は煙草吸う人好きでも嫌いでもなかったが、彼と別れた後は煙草吸う人は敬遠してる

 

 

4

3年くらい付き合ってた元彼からロミオラインとロミオ電話。
別れて連絡一切取らずに5ヶ月くらい経った頃に毎日電話がかかってくるように。
「ツイッター見たけど、彼氏出来たって書いてたね。すっげーショックだった。もうAちゃんは他人のものなんだなって思った」
「セックスもうしたん?」
「友人と話しててもAちゃんの事しか話題俺の中に出てこないねん」
「若くて可愛くてナイスバディなセフレおるし、3日で10回くらいセックスしたけど、
Aちゃんの時みたいに満足できてない」
「Aちゃんは俺が無職でもオタクでも変わらずいてくれた」
「もう、死にたい」
「死にたいから死にたくなるようにラブラブアピールして」
などとグダグダ電話。適当に切る。
その後ラインがずっと来るように。
「俺な今死にに来てん」※自殺する前にここに電話しなさいって看板の写真つき
「新しい彼氏とのセックスで満足出来ないやろ?」
「俺のこと好きとか嘘だったのかよ」
「(新しい彼氏が年下で社長(家業)候補で優しい)結局自分が楽な方がいいんだろ?!金が大事か!」
面倒になってツイッターとラインBL、電話はマナーモードで放置して終了。
モラハラとDVと車で連れ出して帰れない場所で理不尽な要求してきたり
セックスは毎回お前とのセックス気持ちよくないとか、締まりが悪いとか言われてたし。
車で送ってくれたら毎回謎の自分語りを聞かされ横で寝られる。仕方ないから横で寝てたらビンタして起こされる。
何寝てんだよ?って。
デートは毎回割り勘、クリスマスバレンタイン誕生日は夜景(笑)のみ。(もちろん私は色々プレゼントしたが毎回貶される)
無職の時はそれでも気持ちが嬉しくてデート代かなり多めに出してた。
就職して初任給で高額なブランド物買うのについて行かされ(電車で行ける距離をわざわざ徒歩で50分くらいかけて)
何故かそのタイミングでコイツもしかして私のことどうでもいいのでは?と別れを決意。
新しい彼氏には感謝しかない。

 

 

5

気になる子ができたけど彼氏持ちかわかんないからお前と付き合い続けると言われ別れを告げた彼氏から来たメールを晒します。
『降り立った彼方で目を開けたら笑顔のままの君に逢えると良いなぁ…』
『今日は前デートした場所に行ってみました!隣に君はいないけど…(涙)』
『君の事、ジップロックに入れて冷蔵庫に入れたいほど好きなんだ…^_^ わかる?この気持ち笑笑?』
『今日、男子にツイッターで絡まれてたね…これ以上虫が湧くのは嫌だよ』(彼はツイッターをやっていない)
『何が正しいなんて答えは無いよ枝分れした道は神のみぞ知るんだもん』
『当たり前の温もりは失くして初めて気づいた。寂しさ噛み締めてるよ…』
『僕のことを想う気持ちがどれくらいか見たくて少しからかっただけさ。今なら許すから返信待ってるよ』
『お前いい加減にしろよ、俺が許してやるって言ってんだぞ?無視すんな。』
所々に何故かラルクの歌詞が入ってくるのが謎。
サークルの先輩後輩関係で完全に縁が切れないので根回しをとりあえずしています。

 

【傑作選】ロミオメール体験談 一覧

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