『宗教の勧誘を受けた友人』など短編5話 – スカッとする話

スカッとする話【短編 - 傑作選】まとめ - 全5話

 

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スカッとする話【短編 – 傑作選】まとめ – 全5話

 

SCのフードコートでのこと

SCのフードコートでのこと。
隣の席に座ってきたのがダニ親×2とダニ×3。
いきなり、「あぁはなりたくないよね」と離れた席の親子をpgrし始めた。

その親子はふくよかなお母さんと3歳ぐらいの男の子。
お母さんは子供にご飯を食べさせながら、それこそ慎ましやかにしていた。

ダニ親どもは「化粧もしてないデブ」「女捨てたら終りだよね」とか言いたい放題。
その癖、ダニは放置。喚こうが騒ごうがママトークに忙しく、子供がフライドポテトを床に投げつけても無視。

気分が悪くなって席を替わろうとしたら、女子高生の集団が、ダニどもを見て
「いくら綺麗なカッコをしててもみっともないよね」
「綺麗?化粧塗りたくりで塗り壁じゃん」
「ほら、あのテーブルの下。動物園の檻の中のほうがきれいだよ」
「「「あぁは、なりたくないよねぇ」」」

女子高生GJ。

ダニどもは周囲の視線に耐え切れず、去っていった。
(当然片付けない)そんな騒ぎに気付くことなく、親子連れのほうは
「ごちそうさまでした」
と手を合わせて、テーブルを綺麗に片付けてから帰っていった。

 

 

某宗教の勧誘を受けた友人

先月の初め、学生時代の元同級生に近所のレストランへ呼び出され、同級生とその連れの女性に某宗教の勧誘を受けた友人の話。

初めは彼らの奇跡体験(入信してから癌が治ったとか、自動車事故を起こしたけど仏法の力で自分も車も無傷だったとか嘘ばかり)をヘラヘラ笑いながら聞いていた友人だが、彼らの話題が東北の大震災に移った途端、怒りが沸々と沸き起こったそうだ。

連れの女性
「○○会の信者は仏法で守られている。だから被災した地域の信者の中から津波の犠牲者は一人も出なかった。波が迫る中屋根の上に取り残された信者は題目を唱えた途端に小舟が現れ?(中略)とにかく信者はみんな仏法によって水からも火からも降り注ぐガラスの破片からも守られた。○○会を信じていれば他の人たちだって死なずに済んだのにね」

これを聞いた友人は思わずコップの水を女性の顔にぶちまけ、
「アンタ全然守られてないじゃないか。コップ一杯の水も防げないようでは津波で助かる訳ないだろう」

と言い放ち、呆然とする同級生には目もくれずに席を立ったという。

友人はあの津波で初恋の人を亡くしている。
話を聞いた時、俺だったら水をかけるだけじゃ足りないだろうなと思った。
駄文失礼しました。

 

道路を舗装している

今日、幼稚園の前の道路を舗装してたんだが、園児を迎えに来た母親が子供に向かって

「ほら、○○、ちゃんといい子に勉強しないとああいう人達みたいになるんだからね」と言っていた。

あーハイハイって思ってたんだが、そこを通りかかった下校中の高校生2人が

A:「なぁ、B。皆が便利になる道路作る人と、子供にろくな事吹き込まない大人、なるとしたらどっち?」

B:「そら道路作るに決まってるだろw勉強してろくな大人にならんのじゃ意味ねーww」
みたいな事を大声で言ってくれた。

ダメ出しで
「僕はあのおじさん達好きだよ。トラック見せてくれたもん」

確かに俺は学はないが、自分の仕事が誰かの役に立っていると思うからこそ、やり甲斐をもって出来るんだ。

 

 

怖そうなオッサン

武勇伝か疑問だし自分のことじゃなくて見たことなんだけど。

土曜日の夜に居酒屋に行ったら、40代くらいの怖そうなオッサン数人が店員に詰め寄ったり 大声で話したりと、とにかく空気が悪くて他の客もビクビクしてた。

そこに20代後半の夫婦が入店してきて、その光景を見て固まって店を出ようとしたんだよね。

そしたらオッサンたちが
「あ?おれらのせいか?何か文句あんのか?」
と夫婦に絡みだした。

旦那も妻も「いえ、そんなことは、すいません」と、困り果てて他の客もハラハラして見てるだけ。
もちろん自分も小心者で申し訳ないが口を出せない。

奥さんはポロポロ泣き出してオッサンが「なに泣いてんだ??」と奥さんに掴み掛かろうとしたら

奥さん「・・・ずっとずっと赤ちゃんができなくて夫婦で悩んでいたけど妊娠したのが分かって旦那くんにそれを報告したくて外食でお祝いしたかったのに・・・」と。

そしたら旦那が「ほ!本当に!?」と、嫁さん抱きしめて、周囲ポカーンな状況に。

するとオッサンたちがオロオロしだして
「・・・よかったじゃねーか」とか言って、おとなしくなって会計して帰ってった。

その後、夫婦が自分の隣の席に案内されてきた。
奥さんが「生中2つ!」と注文したら旦那が「おい!妊娠したんだろ?!ダメダメ!」と言うと

奥さん「あ?、ごめんごめんアレ嘘うそ。第一、妊娠したらお祝い外食で居酒屋には来ないしw」

旦那「まじかよ!お前の涙えげつないわ!つーか喜んだじゃねーかw」

奥さん「その件に関しましては申し訳ござーやせん!」

旦那「wwww。まぁ妊娠しなくて悩んでてってのが疑問だったけど、結婚して2ヶ月だしね。」

と会話して仲良さそうに酒飲んでた。
奥さんの機転がすごかったということで。

 

 

高校の同窓会

先日、高校の同窓会があり、10年ぶりの再会を喜び合った。

しばらくすると近況報告となったが、その中に短大卒業後 家事手伝い中の子、Aがいた。

彼女は家事手伝い=お嬢様と思っているらしく、他のOLなどフルタイムの子たちにはさすがにあれこれ言えないけれど、パートの私のことを散々にけなし始めた。
しかし私はパートだが、家業の手伝いもしている

そして体調も崩しているので、なかなかフルタイムで働けない。
それを言うと言い訳にしかならないので、「そうねそうね」と相槌を打っていた。

周りも事情を知ってる子が止めてくれたが、Aは しまいには私をニートと言い始めた。

そこに輪に入って来たBが
「Aちゃん違うよ」
と言って来た。

「私さんは家業手伝いよ。家業っていうのは一人では出来ない仕事だよ。パートでもちゃんと別にお仕事持っているんだよ。偉いよ」

ぽんっと肩を叩かれ思わず照れた

続けてBは

「Aちゃん、家事手伝いってさぁ、仕事じゃないよ?だって多分、家事ってお母さんがやってるだろうけど、それの手伝いでしょ?家事なんて一人で出来るものよ。それともお母さんは手伝いが必要なほど病気なの?」

大丈夫?と聞かれ、Aは顔を真っ赤にして去って行った。

思わずみんな拍手していたらBは
「そう言う私は無収入なんだけどね」
と笑う。

彼女が医者だと聞いていたので、不思議に思うとBはあっけらかんと

「アフリカでボランティアで医療活動やってるの?。同窓会だから帰って来たけど、また明日から行ってきます!」

昔からさりげないところでかっこよかったBだが、なおさらにかっこよく思えた。

 

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